ハイハイはいつから?早い子は5カ月頃?練習方法やしない原因、注意点をご紹介
- 更新日:2024年7月25日
- 公開日:2016年12月13日
ハイハイはいつから?早い子は5カ月頃?練習方法やしない原因、注意点をご紹介
生後10カ月までに、9割の赤ちゃんがハイハイをはじめるといわれています。早い場合では生後5カ月頃からハイハイする赤ちゃんもいますが、赤ちゃんの成長には個人差が大きく、なかにはハイハイをしないで次の成長過程に進む子もいます。
寝返りからハイハイまでの成長過程やしない原因、練習方法、安全対策などをまとめました。
目次
赤ちゃんがハイハイをはじめる平均はいつから?
ハイハイは生後8カ月頃には半数以上の赤ちゃんがはじめるようになり、生後10カ月頃には90%以上の赤ちゃんがするようになるといわれています。早いケースでは生後5カ月頃からハイハイをはじめる赤ちゃんもいます。
ハイハイする赤ちゃんの割合を月齢別に示した表
月齢 | ハイハイする赤ちゃんの割合(%) |
4カ月~5カ月 | 0.9% |
5カ月~6カ月 | 5.5% |
6カ月~7カ月 | 22.6% |
7カ月~8カ月 | 51.1% |
8カ月~9カ月 | 75.4% |
9カ月~10カ月 | 90.3% |
※参照:
「平成22年乳幼児身体発育調査(P.9)」厚生労働省
両手両足を使うハイハイは、手足の筋力と運動神経がある程度発達した後にできるようになります。ただし、赤ちゃんの成長は個人差が大きく、ハイハイをはじめる時期は赤ちゃんによって異なります。
ハイハイに限らず、赤ちゃんの成長過程において目安となるような動作は、どれもはじめる時期に個人差が大きいものです。赤ちゃんがなかなかハイハイをはじめないからといって、過度な心配はしないようにしてくださいね。
寝返りからハイハイまでの成長過程
寝返りからハイハイまでの赤ちゃんの成長過程をご紹介します。それぞれの項目の時期はあくまで目安としてお考えください。また順番が前後することもあり得ます。
・寝返り(生後4カ月~6カ月頃)
・おすわり(生後6カ月~8カ月頃)
・ずりばい(生後6カ月~8カ月頃)
・ハイハイ(生後8カ月~10カ月頃)
寝返り(生後4カ月~6カ月頃)
寝返りとは、あおむけの状態から自力で横を向き、そしてうつぶせになる動作を指します。赤ちゃんの首が座り、背中や足腰に筋肉がつきはじめることでできるようになる動作です。
あおむけで腰をひねって横になろうとしはじめるのが寝返り時期のサインです。最初は手を添えて優しく寝返りをアシストしてあげると良いでしょう。
おすわり(生後6カ月~8カ月頃)
おすわりとは、床などに両手をつき、座っている状態を指します。腰やお尻の骨盤を支える部分に筋肉がつき、寝返りによって背中の筋肉も使えるようになった状態です。
はじめは不安定な姿勢でも、背中の筋肉が発達することで徐々に安定して、床から手を離すことができるようになります。
ずりばい(生後6カ月~8カ月頃)
ずりばいとは、うつぶせの状態で手のひらや足で床を押したりして、前後に這って進む動作を指します。
はじめは一方向にしか進めないことや、進む方向が定まらないこともありますが、心配はいりません。腕や足の筋肉がつくことで徐々に安定してきます。
ハイハイ(生後8カ月~10カ月頃)
ハイハイとは、お尻を上げた状態で、手のひらと膝を使って進む動作を指します。この動作は「四つばい」とも呼ばれます。お尻を持ち上げられるほどに足腰の筋肉がつくことによってできるようになる動作です。
ハイハイにはこのほかにも、お座りの状態で手と下肢を使って進む「いざりばい」や、四つばいの状態から膝を床から離し、手のひらと足の裏を使って進む「高ばい」という動作もあります。筋肉の発達に伴って、ずりばい→いざりばい→四つばい→高ばいの順に変化するケースが多いようですが、これには個人差があります。
ハイハイのさまざまパターン
※出典:
カルマール良子「乳児のはいはいに関する調査報告(P.3)」(2017,発育発達研究 第76号)
ハイハイはいつまで?赤ちゃんが歩くまでの成長過程
次にハイハイ以降の成長過程をご紹介します。こちらもそれぞれの時期はあくまで目安としてお考えください。
・つかまり立ち(生後8カ月~11カ月頃)
・つたい歩き(生後9カ月~1歳頃)
つかまり立ち(生後8カ月~11カ月頃)
つかまり立ちとは、赤ちゃんが壁やテーブル、手すりなどにつかまって自分の力で立つ動作を指します。最初のうちはちょっとだけしか立っていられませんが、足腰の筋力が増してくることによって徐々に立ったままの状態をキープできるようになっていきます。
つたい歩き(生後9カ月~1歳頃)
つたい歩きとは、赤ちゃんが壁やテーブル、手すりなどにつかまった状態で手や足を動かして移動する動作のことをいいます。最初は両手でつかまって少しだけ移動できる程度ですが、やがて片手を離して移動することができるようになっていきます。つたい歩きができるようになることで、赤ちゃんの行動範囲はそれまでよりもさらに広がっていくことになります。
ここまでくると「ひとり歩き」ができるようになるまであと少しです。
ハイハイはいつまで続く?
ハイハイが終わる時期については個人差が大きく、多くの場合は「つかまり立ち」や「つたい歩き」ができるようになってからも続きます。場合によっては「ひとり歩き」ができるようになったあともハイハイをし続けるというケースも。よちよちで歩くよりはハイハイの方が移動しやすい、などといった理由が考えられます。
ハイハイの時期が長いからといっても、つかまり立ちやつたい歩きなどの次の成長段階の動作が見られるようであれば特に問題はありません。
発育にどんな影響が?ハイハイのメリット
ハイハイの動作は赤ちゃんの発育にとって重要な意味をもつとともに、さまざまなメリットを赤ちゃんにもたらしてくれます。
・運動量が増えて体力と筋力がアップする
・活発に移動することへの意欲を高め、積極性や行動力を養う
運動量が増えて体力と筋力がアップする
ハイハイは全身を使って行う動作のため、それまでよりも運動量が増えることによって体力がつき、手足や体幹の筋力もアップします。さらには運動神経やバランス感覚の発達にも役立つため、発育へのメリットはとても大きいといえます。
活発に移動することへの意欲を高め、積極性や行動力を養う
ハイハイができるようになると、赤ちゃんは自分の意思で行きたい方向へ進み、活発に動くことができるようになります。ほしいおもちゃのある方へ移動したり、ママの元へ行ったりとハイハイによって積極性や行動力を養うことができます。
心配しすぎないで。ハイハイをしないさまざまな原因
近年、専門家のなかから、ハイハイをしない赤ちゃんが増えているという報告も増えてきています。その原因としては以下のようなことが考えられています。
・ハイハイをするためのスペースが足りない
・赤ちゃんがハイハイすることに興味がない
ハイハイをするためのスペースが足りない
現代の家庭環境の中で、赤ちゃんがハイハイをするための十分なスペースが足りないのではないかという説です。
居住空間に所狭しと家具が設置されている状態では、ハイハイをするための床のスペースが限られ、たとえハイハイをしたとしてもそれらの家具に妨げられるため、ハイハイを経ずにつかまり立ちなど次の成長過程に移行してしまうケースがある、といわれています。
赤ちゃんがハイハイすることに興味がない
少し奇妙に聞こえるかもしれませんが、ハイハイすることに興味がない赤ちゃんがいるという説です。
座ったまま動かずに過ごすのが好きという赤ちゃんもいれば、ずり這いやいざり這い、またはママやパパの抱っこといったほかの移動手段の方がしやすい、または単に嫌いだからという理由で、ハイハイをしないケースもあるようです。
ハイハイしなくても心配しすぎる必要はない
赤ちゃんにとってハイハイは「必ずしなければならない」動作とまではいえません。国内で行われた調査によると、ずりばいや四つばい、高ばいといったあらゆる種類のハイハイをしない赤ちゃんは全体の10%程度もいたそうです。
ハイハイによる赤ちゃんの発育へのメリットは大きいですが、ハイハイの動作をしないからといって必ずしも発育に問題があるというわけではありませんので、心配しすぎる必要はありません。
※参照:
カルマール良子「乳児のはいはいに関する調査報告(P.4)」(2017,発育発達研究 第76号)
シャフリングベビーとは?
ずりばいや四つばい、高ばいなどのハイハイをせず、立つこともいやがる赤ちゃんのことを「シャフリングベビー」と呼びます。シャフリングベビーの赤ちゃんがハイハイや立つことをしないのは、足の筋力が弱いためといわれていますが、病的な問題があるケースは少なく、特に治療の必要性もないとされています。
一度歩きはじめるとハイハイもできるようになり、その後も問題なく発達していく場合がほとんどですので、過剰に心配する必要はありません。
無理のないきっかけ作りから。ハイハイの練習方法
次にハイハイの練習方法をご紹介します。大事なことは、赤ちゃんがハイハイに興味をもってくれるように工夫することです。なかなかハイハイをしてくれないからといって焦りは禁物です。練習をくり返すことで、徐々に身体の動かし方を覚えてくれます。
練習法1から5までありますが、これはだいたいの順序としてお考えください。赤ちゃんが好む特定の練習法をくり返してもOKです。
練習法1:周囲の環境を整える
練習法2:うつぶせに慣れさせる
練習法3:足の先に壁を作る
練習法4:ママ・パパがいっしょにハイハイする
練習法5:腰を持ち上げてみる
以下にそれぞれの練習法について詳しく説明します。
練習法1:周囲の環境を整える
まずは赤ちゃんがハイハイするための環境を整えましょう。床を片付けてハイハイするための広いスペースを確保してあげてください。これだけでハイハイをしだす赤ちゃんもいるかもしれませんよ。
もし自宅に十分なスペースがとれないという場合は、地域の児童館のホールなどを利用するのも1つの方法です。
練習法2:うつぶせに慣れさせる
環境を整えたら、ハイハイの前段階としてまずうつぶせの姿勢に慣れることからはじめてみましょう。なかにはうつぶせの姿勢が苦手という赤ちゃんもいます。
赤ちゃんの興味をひくおもちゃやお気に入りのグッズを視線の先に置くなどし、うつぶせのまま遊ぶ手助けをしてみてください。うつぶせに慣れてきたら、おもちゃなどを少し前の方に置いてみて、移動を促してみましょう。
練習法3:足の先に壁を作る
うつぶせに慣れてきたら、足の先に壁になるようなものを設置し、足を使って前に進むためのアシストをしてあげましょう。うつぶせの状態で足を使うことによって、移動することができるというイメージを赤ちゃんにもってもらいます。
練習法4:ママ・パパがいっしょにハイハイする
人の動作をまねることが赤ちゃんは大好きです。ママ・パパが見本としてハイハイする姿を見せてあげましょう。腕や足の動きなど、赤ちゃんの苦手な動作があるようなら、その部分を少し大げさに見せてあげると良いでしょう。
ポイントはママ・パパが楽しそうにハイハイしている姿を見せることです。
練習法5:腰を持ち上げてみる
うつぶせの状態の赤ちゃんの腰を持ち上げてみましょう。すると赤ちゃんは、条件反射的に手を突っ張ります。これを利用して少しずつハイハイの姿勢を身体で覚えさせましょう。
この練習のときに活用できるグッズがタオルです。うつぶせの赤ちゃんの胸の下に丸めたバスタオルなどを敷くと、自然に上半身を起こせる姿勢になりますよ。ただし、赤ちゃんの胸部を圧迫することがあるので、長時間行わないように注意しましょう。短時間で適度に行うのがオススメです。
赤ちゃんがいやがる場合はすぐにやめましょう。その姿勢にマイナスの印象をもたせてしまっては本末転倒です。
事故には要注意!ハイハイする時期の安全対策や健康対策
ハイハイで動きが活発になると、赤ちゃんの行動範囲もぐっと広がります。ケガや誤飲が起こらないように家具や物の配置に注意し、赤ちゃんから目を離さないようにすることも必要です。
ハイハイ時期のおもな安全対策と健康対策のポイントは以下の通りです。
・床をきれいに整える
・家具・家電の安全性を確保する
・つかまり立ちへの対処もしておく
・誤飲やいたずらにも注意
・できるだけ赤ちゃんから目を離さないこと
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
床をきれいに整える
ハイハイの妨げになるようなものはできるだけ床に置かないようにしましょう。またハイハイする赤ちゃんは地上30センチほどの低い位置を動き回ることになりますので、ゴミや埃が舞うことのないよう、しっかりと、そしてこまめに掃除するようにしましょう。また赤ちゃんはよく口に手を入れて舐めたりしますので、床は拭き掃除をしておくこともオススメします。
家具・家電の安全性を確保する
テーブルやテレビ台などの家具については、赤ちゃんがぶつかってケガをすることのないよう、角にクッションテープやコーナーガードを貼るなどして安全性を高めましょう。
またリビングがキッチンや階下に繋がるような構造になっている場合は、ベビーゲートやベビーフェンスを設置して、ケガややけど、転落の危険のある場所には行けないようにしましょう。さらに、電気コンセントに触らないようにコンセントカバーを取り付けましょう。
つかまり立ちへの対処もしておく
ハイハイはつかまり立ちへと移行する時期とも重なりますので、赤ちゃんがつかまったときに家具や家電が倒れかかってくることのないよう、転倒防止の処置を施すことを忘れずに。
また、あらかじめ赤ちゃんが転んでしまうことを考えて、床にベビーマットを敷くのもオススメの安全対策の1つです。ベビーマットには防音の効果も期待できますので、集合住宅にお住いの方などには特にオススメです。
また誤って赤ちゃんが入ってしまうことのないよう、ドラム式洗濯機のフタは必ず閉めましょう。
誤飲やいたずらにも注意
ハイハイで行動範囲が広がった赤ちゃんは、それまでママ・パパが考えもしなかった場所に手をのばすことがあります。特につかまり立ちをするようになるとそれまでよりも視線が高くなり、机や棚の上にも手をのばせるようになります。
机や棚の上のものは整理して、特に誤飲の原因となるような小さなもの(電池、硬貨、ボタン、アクセサリーなど)を置かないように注意しましょう。割れ物や刃物、熱い飲み物、薬なども要注意です。
赤ちゃんは大人が使うものには興味津々です。もし家族に煙草を吸う大人がいるようなら、煙草やライター、灰皿などは確実に赤ちゃんの手の届かないところに置くようにしてください。万が一赤ちゃんがいたずらしてしまったら大変な事態になりかねません。
※参考:
「家庭内安全チェックリスト」子どもに安心をプレゼント 事故防止支援サイト
できるだけ赤ちゃんから目を離さないこと
十分に安全対策をとったと思っても、思わぬトラブルが起きてしまうこともありますので、赤ちゃんがハイハイをしているあいだはできるだけ目を離さないようにしましょう。それによって新たな危険性に気がつき、更なる対処ができるようにもなりますよ。
いかがでしたでしょうか?ハイハイに限らず、赤ちゃんの成長には個人差がありますので、なかなかハイハイをしないからといっても、それほど不安に感じる必要はありません。ハイハイを経ずに次の成長過程に進む赤ちゃんもいるということを理解しておきましょう。
もしどうしても心配があるというときには、かかりつけの病院などで相談してみても良いかもしれません。
さて、ハイハイをする時期は、赤ちゃんの成長にとってとても大事な時期です。五感を通じてたくさんのことを吸収する時期でもありますので、この時期の学習について気になるママ・パパも多いのではないかと思います。
そこで次の記事では、赤ちゃんの英語学習をテーマに、赤ちゃんが聞き取りやすい英語の歌についてご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
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