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2~3歳 英語
  • 公開日:2020年3月3日

ポジティブ保育英語のススメ~橋元知子さん流「親が変われば子供も変わる!」~

ポジティブ保育英語のススメ~橋元知子さん流「親が変われば子供も変わる!」

「どうしたら子供は英語が得意になるの?」「進んでお勉強してくれる子に育ってほしい」そんな声をよく聞きます。実際に子供を“英語好き”にする方法はあるのでしょうか。そのヒントは意外と身近にありました。

「まずは私たち親が英語を楽しみ、子供と一緒に英語を学ぶことが大切!」という考えのもと“ポジティブ保育英語”を提唱。ご自身の日々の子育ての中でも実践しているという橋元知子さんに、“ポジティブ保育英語”を活用した乳幼児への効果的な声かけや親の心得、日常生活ですぐに使える保育英語表現を教えていただきました。

英語にポジティブな親は子供の良いお手本

英語にポジティブな親は子供の良いお手本

親が子供と一緒になって英語と向き合うことが重要

親が子供に英語を学ばせたいと考える時、自分は今からでは無理だけど、子供には英語が話せる国際人になって欲しいという願いがこめられているように思います。
でも、だからといってたくさんの英語の本や問題集を一方的に子供に与えて「やりなさい」と言うだけでは、思うような効果は期待できません。

私自身が教育の現場で子供たちに英語を教え、実生活でも3人の子供たちを育ててきた経験から、親が子供と一緒になって英語と向き合うことの大切さを強く感じます。
「親の背を見て子は育つ」といいますが、子供は私たちが想像している以上に身近な大人や親の影響を受けて成長するからです。

赤ちゃんのころから親の無意識な行動を見て多くのことを読み取っている

赤ちゃんは、まだ言葉が理解できない生後数ヶ月頃から相手の行動や表情を見て、その人の心を知る能力を獲得していくといわれています。そして成長するにつれて親との一体感を感じるようになり、ママが悲しそうな表情をすると自分も悲しそうな表情をするそうです。
子供は親の無意識な行動をよく観察し、そこからたくさんのことを読み取って成長するのですね。

このことから、まずは親自身が英語を学ぶ楽しさを実感し“ポジティブ”な気持ちで英語と向き合うこと。それこそが子供が「英語を好きになる」一番の方法だと確信し、ご家庭の中でも英語でお子さんに声かけをする“ポジティブ保育英語”を提唱するようになりました。
内容は、イングリッシュプレスクールで使う保育英語をベースにした簡単な表現が中心です。

“ポジティブ保育英語”の一番の目的は、お子さんよりもまず親御さんに英語を発信していただくことです。最初は気恥ずかしくてなかなか英語が出てこない方もいらっしゃるかもしれませんが、ためらっていては何も始まりません。親が変われば必ず子供も変わります!

私が日々の子育てや英語教育を通して学んだことをもとに、ポジティブ思考になるための3つのキーワードと、子供のやる気を引き出す“ポジティブ保育英語”フレーズをご紹介します。
さっそく今日から、お子さんと英語のコミュニケーションを楽しんでくださいね!

親が変われば子供も変わる!ポジティブ保育英語のキーワード

親が変われば子供も変わる!ポジティブ保育英語のキーワード

キーワード1 不完全さを受け入れて認める

忙しい毎日はあっという間に終わり、予定していたことの半分も終わらない時がありますよね。「やりたいこと、やるべきことができない!」と感じる日が続くと、いくら我が子が可愛くてもイライラが募るのではないでしょうか。

でも、できなくて当然です。子供が小さな時はなおさら、何もかもを完璧にこなそうと思うこと自体に無理があります。むしろ現状の自分を受け入れ、褒めてあげるべきです。親が自分の不完全さを受け入れることができると、子供の不完全さも認められるようになりますよ。

何度も同じ間違いを繰り返す我が子についつい「何でわからないの!」と叱ってしまいがちな場面でも、「ママもやっちゃうんだよね」「そうだよね、難しいよね」と自然に言えたら、きっとイライラも解消されるのではないでしょうか。

自分と相手を受け入れるポジティブ保育英語フレーズ

“You’re doing a great job.”
(頑張っているね。)

“Give yourself a pat on the back.”
(自分の背中をトントンして〈褒めて〉あげよう。)

pat=叩く。Back=背中。直訳すると「自分で自分の背中を叩く」という意味になります。日本で背中をトントンと叩くのは、誰かを慰める時が多いかもしれませんが、英語圏では褒める時にもこのフレーズをよく使います。
私も時々、目を閉じながら右手で自分の肩先をゆっくりトン・・・トン・・・と叩くことがあります。「あなたはよくやっているわよ」と誰かが言ってくれているようで気持ちが楽になりますよ。

“I do that too.”
(私/僕もやっちゃうよ。)

“Yes. It’s hard. Isn’t it?”
(そうだよね。難しいよね?)

「自分ではうまくできると思ったことができなかった」ということは誰にでもありますよね。そんな時には「共感」を表すこの声がけで、我が子に自信をもたせてあげましょう。

キーワード2 自分の時間を大切にゆとりある暮らしを心がける

家事や育児、仕事などに追われているとだんだん精神的なゆとりがなくなってきます。そんな時こそ運動や映画鑑賞、料理や読書など「自分の好きなことをする時間」を作ってみてください。

私にもこんな経験があります。ゆとりがないことにさえ気付かなかったある日、次女から「ママに笑って欲しい。」と言われてハッとしました。自分のことはそっちのけですべての時間を育児に費やした結果、子供と笑顔で向き合えなくなっていたのです。

娘の一言をきっかけに、週末や主人が出勤する前の朝の時間を利用して、ランニングを始めました。街の風景や季節の風を肌で感じ、汗をかくことの清々しさを実感することで、一気にストレスが消えて新しいエネルギーがわいてきたのです。自分だけの時間をもつことで視野も広がりました。
優しさにあふれた素敵な笑顔は、心のゆとりから生まれます。

ゆとりを育むポジティブ保育英語フレーズ

“Relax and enjoy.”
(リラックスして楽しんで。)

好きなことに没頭し、自分だけ楽しんでいることに後ろめたさを感じてしまいそうな時は、

“It’s okay.”
(いいんだよ。)

精神的なゆとりをもつと、多少のことで慌てることが少なくなります。朝の忙しい時に子供が牛乳をこぼしてしまったり、発達の過程でわざとお皿をひっくり返したり・・・。そんな時にはこのフレーズを!

“Whoops-a-daisy.”
(あらま~。)※ちょっと可愛いトーンで。

“It happens.”
(そういうこともあるよね。)

起きてしまったことに対して

“Oh no!”
(えー!)

と頭を抱えるよりも「あらま〜やっちゃったね」とゆるい言葉を発することで、日常の1シーンがほのぼのとした場面に変わります。「失敗しても大丈夫だよ」。そんなゆとりあるメッセージが子供の自己肯定感を育みます。

キーワード3 柔軟な心で子供を受け入れる

キーワード3 柔軟な心で子供を受け入れる
年齢を重ねると想像力がなくなったり、なかなか新しいことが受け入れられなくなってしまいがち。
たとえばお子さんが虹の色を「9色」と言ったり、天気の良い日に長靴を履きたがったら、親は戸惑うのではないでしょうか。

以前、末っ子を保育園にお迎えに行った時のこと。廊下に貼り出されていた我が子の絵を見て、私は一瞬びっくりしました。「お友達と遊んでいる一場面を描こう」という課題で、娘は3人のお友達の顔を真っ黒に塗りつぶしていたのです。
「どうしてこういう色を使ったの?」
とたずねてみると、彼女はこう言いました。
「黒い肌ってきれいじゃない?」
末娘は心から黒をきれいな色として捉え、憧れに近い感情を抱きながら絵を描くのに使ったことを知り、とても嬉しくなりました。

子供たちの発想は本当に豊かです。大人が思いもしない言動から、私たちが学ぶことも多いのではないでしょうか。親の先入観や固定概念で子供たちの感性や人間性の広がりを狭めないよう、柔軟な心で受け止めてあげたいものですね。

柔軟に子供と向き合うポジティブ保育英語フレーズ

“Wow! Tell me more.”
(すごいね!それについてもっと教えて!)

“I never thought of that!”
(考えもつかなかったよ!)

“How creative!”
(なんて想像力が豊かなの!)

“I’m impressed!”
(感心しちゃう!)

“You are amazing!”
(あなたは素晴らしい!)

“High five!”
(よくやったね!〈ハイタッチ!〉)

“Super-duper!”
(本当にすごい!)

子供が思いがけないことを言った時こそ、お子さんをたくさん褒めてあげるチャンスです。いつも同じワンパターンの声かけにならないよう、その時々の状況に合わせて使い分けてみてはいかがでしょう。
「ママやパパはちゃんと見てくれている」ということが伝われば、子供のやる気はますますアップするに違いありません。

英語を通して見えてくる世界の素晴らしさを伝える

「英語を通して見えてくる世界が変わる」。私はいつもそう感じます。
英語研究の世界的権威として知られるデイヴィッド・クリスタルは自身の学術書(1997、2006年)の中で、アメリカ、イギリスなどのように英語を第一言語として話す人口は約4億人、インド、シンガポールのように英語を第二言語として使う人口は同じく約4億人、さらに英語を外国語として学ぶ人口は約7億人いるとしています。

外国語を学ぶことで、私たちは異なる文化や言語をもつ人たちとつながることができます。そしてつながったその先には、さまざまな“発見と驚き”が待っています。
私自身、海外に暮らした子供時代には「世の中にはこんな考え方があるんだ」「人はそれぞれ違っていて本当に面白い!」と感じながら毎日を過ごしました。それは私が英語を通して見ることができた素晴らしい世界です。

英語はひとつのツールに過ぎませんが、それを使えることで人生そのものが豊かになる可能性を秘めた道具でもあります。
「英語ってすごい!」「英語って楽しい!」。そんなメッセージをお子さんに届けてあげましょう。「英語好き」の素地を作ることができるのは、一番身近にいる親御さんなのです。
“ポジティブ保育英語”が、皆さんのハッピーな子育てのヒントになれば嬉しいです。

※参照
「INTERNET WORLD USERS BY LANGUAGE」Internet World Stats

いかがでしたか?「子供には英語で苦労させたくない」と思う親御さんは多いかもしれませんが、英語学習を子供任せにするのではなく、まずは私たち大人が毎日の生活の中で英語を使い、子供と一緒に学ぶことが大切なのですね。今日からさっそくポジティブ思考にシフトして、お子さんと英語によるコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

橋元知子さん
プロフィール:橋元知子(はしもと ともこ)
ポジティブ保育英語を取り入れた子育てを実践中(3児の母)。親が英語や異文化の楽しさを感じれば子供もこれらを好きになると信じている。保育士免許。国連英検特A級。英検1級。保育英検1級。英語学習学コーチ。海外在住経験、日系&外資系金融機関での経験、イングリッシュプレスクール講師の経験をもとに、現在は大学院で勉学に励むと同時に、大学の非常勤講師、小学校英語教員研修講師として活きた英語を教える。共著『すぐに使えるIt’s英会話』(Jリサーチ出版)。

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