
新生児に与えるミルクの適切な量は?足りない、飲みすぎのサイン
自然とおっぱいを卒業する「卒乳」に対して、親の意志でおっぱいをやめるのが「断乳」です。
断乳に取り組むメリット・デメリット、タイミングをはじめ、具体的な方法やスケジュールとともに、断乳の1つの方法である夜間断乳についても詳しくお伝えします。
また最後には断乳によくある失敗談とそれに対する注意点・アドバイスをまとめましたので、どうぞご参考になさってくださいね。
監修:石山亜由美先生(保健師・看護師)
目次
「断乳」とは、ママの意志で時期を決めておっぱいをやめることをいいます。
断乳については「母乳、および育児用ミルクをやめること」と規定する例もありますが、本記事では「母乳(おっぱいによる授乳)をやめること」と規定してお伝えしていきます。
かつては乳幼児の定期健診時の確認事項の1つとされていた断乳ですが、現在は母子のスキンシップなどの観点から、おっぱいを無理にやめさせる必要はないという考えが主流となってきています。
そのため、健診時も断乳という言葉は使わずに、「母乳を飲んでいるか否かの確認」という表現に改められています。
ただし、断乳が良くないというわけではありません。ママの体調面に問題がある場合や、職場復帰あるいは次の妊娠などさまざまな事情により、必要な場合は断乳を検討した方が良いケースもあります。
※参考:
『「母子健康手帳改正に関する検討会」の報告について」』厚生労働省
「断乳」がママの意志でおっぱいをやめることをいうのに対し、「卒乳」は赤ちゃんが自分の意志でおっぱいをやめるのを待つ離乳のかたちを指します。
おっぱいでの授乳には赤ちゃんの心理面への良い影響もあるという考えから、赤ちゃんの気持ちを尊重して離乳するこの「卒乳」の考え方が現在は主流になってきています。
断乳 | ママの意志で時期を決めておっぱいをやめること |
卒乳 | 赤ちゃんが自分の意志でおっぱいをやめるのを待つこと |
断乳と卒乳、それぞれのメリット・デメリットを表にまとめると以下のようになります。
メリット | デメリット | |
断乳 | ・ママの予定管理がしやすくなる ・ママの体の負担が減る ・離乳食が進めやすくなる |
・授乳によるスキンシップの時間がなくなる ・赤ちゃんのストレスになりえる ・おっぱいのトラブルのリスクがある |
卒乳 | ・離乳するまで授乳によるスキンシップの時間が自然と確保できる ・赤ちゃんのストレスが少ない |
・ママの予定管理がしづらい ・ママの体の負担が離乳するまで続く |
断乳のメリットの1つとして、ママや家族の予定管理がしやすくなるということがあります。職場復帰や次の妊娠への準備など、この先のスケジュールが明確に決まっている場合は断乳を検討した方が良さそうです。
また断乳することでママの体への負担はだいぶ軽減されることになります。食事制限が必要なくなり、体の不調時には薬が服用できるようになります。また、外出時に授乳の用意をする必要がなくなったり、家族に赤ちゃんを預けやすくなったりなど、日常生活に余裕をもてるようになることも大きなメリットといえそうです。
さらに断乳することにより赤ちゃんがより離乳食を食べてくれるようになり、離乳食のステップをスムーズに進められるというメリットもあるでしょう。
一方でおっぱいの時間は親子にとっての貴重なスキンシップの時間でもあるため、断乳によってその時間が無くなってしまうのは1つのデメリットといえるでしょう。また母乳が飲みたいのに飲めないということは赤ちゃんにとってストレスになりえます。
断乳は親子にとっての試練でもあります。断乳の過程では、ときに赤ちゃんが泣き叫ぶこともあるでしょう。それに耐えるのはママ・パパにとってもつらいものですが、断乳が完了するまで続けていくことによって、徐々に赤ちゃんも慣れていってくれますよ。無理しすぎることなく、ママと赤ちゃんのペースで進めていきましょう。
断乳を行う時期については、早くて生後9カ月~11カ月頃にはじめる方もいれば、1歳を過ぎてから行う方もいます。ただし、断乳を行う時期やタイミングについては月齢で判断するのではなく、以下のような観点をポイントとして判断するようにしましょう。
ポイント① 離乳食でしっかり栄養がとれるようになっているか
ポイント② おっぱいやミルク以外で水分補給ができるようになっているか
ポイント③ 赤ちゃん、ママの健康状態に問題はないか
ポイント④ 家族のサポートは得られるか
以下にそれぞれのポイントについてご説明します。
断乳でも卒乳でも、赤ちゃんが離乳するにはおっぱいやミルク以外でしっかりと栄養がとれるようになっていることが必要です。
生後9カ月~11カ月頃の離乳食後期といわれる時期は、離乳食が1日3回になり、栄養摂取のメインを授乳から離乳食へとスイッチしていく時期です。この時期にしっかりと離乳食で栄養がとれるようになっているなら、断乳を検討しても良いでしょう。ほとんど大人と同じ食事と食事リズムに移行する1歳~1歳6カ月頃の離乳食完了期であれば、さらにスムーズな断乳が可能ですよ。
断乳をするには栄養と同様に水分もおっぱいやミルク以外で補給できるようになっていることが必要です。
赤ちゃんがおっぱいやミルク以外の水分を飲んでも良いとされているのが生後6カ月頃。白湯や麦茶を少しずつ飲ませて、おっぱいやミルク以外の水分にも慣れさせていくと良いでしょう。
また、赤ちゃんが自分で水分を補給できるように、断乳の時期までにはストローマグやコップなどで水分補給ができるように練習しておくようにしましょう。
さらに考慮したいのが季節です。夏の暑い時期に断乳をする必要がある場合は、白湯や麦茶、離乳食から水分をこまめに摂取させると良いでしょう。春や秋など、気候の穏やかな時期がよりオススメです。
赤ちゃんの健康状態はもちろんのこと、ママの健康状態に不安があるときは、無理しないことが大切です。母子ともに健康状態の良いときに断乳の時期を決めるようにしましょう。
また、引っ越しや保育園への入園などによって大きな環境の変化が起きた前後の時期は、赤ちゃんとママの心身に大きな負担がかかっていることも多いため、断乳の時期としては相応しくないといえます。
赤ちゃんが泣き叫び、ママが心理的に滅入ってしまうような場合は、パパやおじいちゃん・おばあちゃんなど、家族のサポートが大きな助けになるでしょう。もし家族の協力が得られる環境なら、日中は赤ちゃんの意識をママのおっぱいから離すために遊び相手になってもらったり、夜寝るときに代わりに添い寝をしてもらったりするなどして、断乳のサポートをしてもらいましょう。
たとえば、家族が長期休みをとれるGWやお盆休み、年末年始を利用して断乳に挑戦する、という工夫をしてみても良いかもしれませんね。
おもな断乳の進め方としては、短期間で一気に断乳をする方法と、段階的に断乳をする方法の2つがあります。それぞれのスケジュールの目安について以下にご紹介します。
短期間で断乳する方法として一般的な、3日間で断乳する場合のスケジュールをご紹介します。
1日目 | あらかじめ決めておいた日におっぱいをやめる。 離乳食での栄養摂取はしっかり行う。 子供がおっぱいを欲しがっても与えず、水分補給は白湯や麦茶などで行う。 |
2日目 | 引き続き離乳食での栄養摂取をしっかり行う。 おっぱいを欲しがって子供が泣いてもグッと我慢。 |
3日目 | 離乳食での栄養摂取が問題なくできていればOK。 以降、おっぱいを欲しがって泣くことも徐々に減っていく。 |
期間をかけずに断乳できればその後のスケジュール管理が楽になるというメリットがありますが、急に母乳が飲めなくなることが赤ちゃんのストレスにつながることもありますので注意が必要です。またおっぱいの張りや痛みも出やすくなりますので、ママの健康状態も見極めたうえで行う必要があるでしょう。
段階的に断乳する場合は、事前に断乳を完了するための期間を設定しておくようにしましょう。以下は1カ月で断乳する際の大まかなスケジュールです。
1~10日目頃まで | 徐々に離乳食の量を増やしながら、授乳のための時間を減らしていく。 (例:10分→8分→6分) |
20日目頃まで | 離乳食の量を少しずつ増やしながら、授乳のための時間だけでなく、回数も減らしていく。 (例:1日6~8回→午前・昼・午後・夜に1回ずつ) おっぱいを欲しがったら、おやつや白湯・麦茶などを与える。 |
30日目頃まで | 20日目頃までの段階を継続しながら、30日目でおっぱいをストップ。 最初はぐずったとしてもグッと我慢して見守る。 段階的に進めてきたことで、スムーズに断乳が完了。 |
段階的に時間をかけて断乳する場合、細かな日程の管理や離乳食の調整が必要となりますが、赤ちゃんの心理面やママの体を考えると比較的負担の少ない断乳方法といえるでしょう。
赤ちゃんが飲む母乳の量が徐々に減ることでママの母乳の分泌量も自然と減少していきます。乳腺炎が心配されるような場合には、段階的に断乳する方法をオススメします。
また離乳食での栄養摂取が進まない場合には、赤ちゃんの発育に重要なカルシウムや鉄分、ミネラルなどを含み、離乳食で不足しがちな栄養素を補完する目的で作られた「フォローアップミルク」を与えても良いでしょう。フォローアップミルクにはオリゴ糖などの甘い味がついていて赤ちゃんでも飲みやすく作られているため、足りない栄養素を補うために適した飲み物です。
ただしフォローアップミルクだけでは栄養素は不十分であり、与えすぎると逆にますます離乳食が進まなくなる可能性もありますので注意してください。離乳食をあまり食べずに体重もなかなか増えないという場合は、一度病院などでご相談いただくことをオススメします。
夜の就寝前や夜間の授乳は虫歯のリスクを高めるといわれています。赤ちゃんの歯は生後6カ月頃から生えはじめ、2歳半頃までには乳歯が生えそろいますが、断乳や卒乳の時期が遅くなると歯の数が増えている分だけ、虫歯になってしまう可能性が高くなってしまうといえそうです。
赤ちゃんの虫歯の予防には、歯の生えはじめの時期からのお手入れがとても大切です。適切に歯のケアをして、赤ちゃんの歯の健康も保つようにしてあげてくださいね。
夜から朝にかけての時間帯の授乳をやめたり、授乳回数を減らしたりすることを「夜間断乳」といいます。
夜間断乳は断乳のステップとして必須のものではありませんが、夜間の授乳によって起こる睡眠不足やそのことからくるストレスを軽減できることから、ママ・パパの心身の負担を和らげるためには効果的な方法といえるでしょう。また前の章でご紹介した段階的な断乳にも使える断乳方法です。
「夜間断乳をはじめる時期」を判断するおもなポイントは以下の通りです。
・離乳食である程度しっかり栄養がとれるようになっていること
・おっぱいやミルク以外で水分補給ができるようになっていること
・赤ちゃん、ママの健康状態に問題はないこと
基本的に、はじめる時期は通常の断乳と同じようなポイントを意識してみてください。
なお、離乳食をはじめる前の時期であっても、授乳による睡眠不足や過度なストレスによって夜間断乳を検討したいというケースもあるかもしれません。そういった際は自分で判断せずに、事前に病院などで相談するようにしましょう。
ここでは夜間断乳をスムーズに進めるための手順をご紹介します。これらを参考に、ママ・パパの生活リズムや赤ちゃんの状態にあった夜間断乳の方法を探ってみてください。
手順1 まずは健康状態と生活リズムを整える
手順2 日中はたくさん遊ぶ
手順3 夜寝る前の授乳で満足させる
手順4 赤ちゃんが泣いてもグッと我慢
夜間断乳を行うためには母子の健康状態に問題のないことが絶対条件となります。熱があったり食欲がなかったりする際は時期をあらためて検討するようにしましょう。
また赤ちゃんの生活リズムがある程度整っていることも重要なポイントとなります。赤ちゃんは生後3カ月~4カ月を過ぎると1日の授乳回数や頻度が定まりはじめ、規則正しい生活を続けることで生活リズムが安定していきます。生活リズムが安定していないと夜にしっかりと眠ることも難しくなりますので、まずは日中の過ごし方のスケジュールを決めて、生活リズムを整えることからはじめるようにしましょう。
日中はできるだけたくさん遊んで、赤ちゃんが夜ぐっすり眠れるようにしてあげましょう。お昼寝の時間を調節していつもより少なくしておくと、さらに夜熟睡してくれるようになりますよ。
また夜に授乳しないことを念頭に、楽しい雰囲気のなかで離乳食がとれるように工夫をして、赤ちゃんのおなかと気持ちを満たしてあげられると良いでしょう。
寝ているあいだに赤ちゃんが空腹を感じて起きてしまうことのないよう、就寝前には授乳をして安心感を与えてあげるとともに、おなかも満たしてあげましょう。
また、母乳と育児用ミルクでは含まれるたんぱく質の成分の違いによって、育児用ミルクの方がより腹持ちが良いとされていますので、赤ちゃんの空腹感を和らげるために、夜寝る前だけは育児用ミルクに変えてみる、というのも1つの方法です。
それまであった夜の授乳がなくなることで赤ちゃんは大泣きしてしまうかもしれませんが、かわいそうに思って授乳してしまってはいつまで経っても夜間断乳が進みません。一度やると決めたら3日間は続けるようにしましょう。
最初は大泣きしていた赤ちゃんも徐々にその状況に慣れることで、泣く時間は短く、また回数も少なくなっていきます。どうしても泣き止まない場合は抱っこしてあやすなどして、辛抱強く対応するようにしてくださいね。
断乳によって起こりやすくなるのがママのおっぱいに関するトラブルです。特に短期間で一気に断乳を行う場合はトラブルが多くなりがちです。ここでは断乳中と断乳後に起こるおっぱいトラブルとそのケアについて詳しくお伝えします。
断乳を開始したからといって、それに応じてママの母乳量もすぐに減るということはありませんので、おっぱいに母乳が溜まることによっておっぱいが張ってきてしまいます。
ときには痛さで眠れないなどのトラブルが起こる場合もあります。またこの状態を放置することで乳腺炎になる可能性も出てきてしまいますので、しっかりとケアをするようにしましょう。
単純におっぱいが張っているという場合は、搾乳機を使うなどして溜まった母乳を搾乳しましょう。
またおっぱいのマッサージについてですが、自己流で行うとむやみやたらに搾乳してしまうことがあり、靭帯を傷つけたり、乳腺口から細菌が入って乳腺炎になったりする危険性がありますので注意しましょう。おっぱいが張って痛い場合は、産婦人科の助産師さんからおっぱいマッサージをしてもらうのが安心です。
乳腺のなかに母乳が残ったままの状態にしておくと、体に吸収されなかった母乳がおっぱいのなかで固まり、しこりとなってしまうことがあります。ときに痛みや違和感を伴うこともあり、これもケアを怠ると乳腺炎になってしまうことがあるので、しっかりとしたケアが必要です。
しこりを解消するセルフケアとして、おっぱいマッサージをすることがあるでしょう。ただ、マッサージをしても、固まったしこりが改善されないことも多く、痛みを伴うマッサージは控えた方が良い場合があります。そこでオススメしたいのが「ストレッチ」です。
授乳や抱っこの姿勢は猫背になりやすく、肩や背中は凝ってしまいます。肩から肩甲骨にかけての筋肉をストレッチでほぐすことで、肩や背中はもちろんのこと、おっぱいのまわりの血行も促されます。具体的には「しこりがあるおっぱい側の腕を、外回し/内回ししてみる」「両方の肩甲骨を近づけるような意識で、胸をひらいてみる」などのストレッチがオススメです。
痛みや違和感があるしこりの場合は、産婦人科の助産師さんに相談することをオススメします。
断乳前と同じような食生活を断乳後も続けていると、急激に体重が増えてしまうことも。また個人差はあるものの、断乳が完了することによってホルモンバランスが戻り、ママの体は生理が再開できる準備が整います。
この時期は栄養バランスを考慮しつつ、できるだけ手軽にササっと、栄養価の高い食事をとることを心がけましょう。
【オススメの食事メニュー】
・麺類や丼ものなどの一品料理
・具だくさんなスープや味噌汁
・野菜や肉、魚などを加えた炊き込みご飯
・宅配弁当
など
ママの体に負担の少ない形で食事をとることが大切です。食事面が整えば、断乳による「疲れ」「ストレス」「乳腺の詰まる心配」が軽減されるでしょう。
なお、断乳後の生理再開に不安がある場合は、一度産婦人科などでご相談されることをオススメします。
断乳はママと赤ちゃんの双方にとって大きな環境の変化をもたらす出来事です。環境の変化は赤ちゃんにとってのストレスや不安にも結びつきやすいので、特に気を配りたいところ。またおっぱいの時間がなくなることによって寂しさを感じるというママもいるかもしれません。
おっぱいの時間は赤ちゃんとのスキンシップの時間でもあります。まずは断乳によって減ってしまったスキンシップを補うために、抱っこする時間やいっしょに遊ぶ時間、話しかける時間を増やしましょう。スキンシップやコミュニケーションは赤ちゃんの不安解消に大きな役割を果たします。
体を使った遊びなら赤ちゃんの手足に良い刺激を与え、体力や運動機能を養う効果も期待できます。また脳が発達する大切な時期でもある赤ちゃんには、好奇心や知的欲求を満たす知育遊びもオススメです。
断乳中や断乳後は自分で定期的におっぱいをチェックすることも大切ですが、断乳の前後を問わず、気になることがある場合は1人で抱え込まずに、産婦人科や助産院などを受診して相談するようにしましょう。
また、自治体が実施する定期健診も相談の場として活用すると良いでしょう。法定健診としてすべての自治体で実施が義務付けられている1歳6カ月児健診や、ほとんどの自治体で実施されている9カ月~10カ月健診が、断乳の時期に専門家に相談できる貴重な機会になります。
最後に断乳でよくある苦労話や失敗エピソードをまとめてみました。それぞれに対する注意点やアドバイスもいっしょに添えてありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
いきなり断乳をしたことでおっぱいの張りがつらく、乳腺炎になってしまった。
たくさん母乳が出るママの場合、短期間で一気に断乳するとおっぱいの張りや痛みが激しくなり、乳腺炎になってしまう可能性も高まります。この場合は段階的な断乳を検討することをオススメします。
いざ断乳をはじめてみたものの、子供がおっぱいを欲しがって泣き叫ぶ姿をみると、決意が揺らいでつい授乳してしまった。
泣き叫ぶ赤ちゃんを見るとママもつらくなってついおっぱいをあげてしまいたくなりますが、短期間での断乳は一度やると決めたら3日間は続けることが大切です。ここは授乳したい気持ちをグッとこらえて断乳を継続しましょう。パパやほかの家族に添い寝をしてもらってママは別室で寝るなど、まわりの協力も得ながら断乳を進めていってくださいね。
もしママの職場復帰など、必要に迫られていないという場合は段階的な断乳や卒乳への切り替えも検討してみてください。
断乳には何度かトライしたものの、今後ママとしておっぱいをあげられなくなることを寂しく感じてしまい、そのたびに授乳してしまった。まわりからは「まだおっぱいをあげているの?」と言われたり、ママ友から「うちはもうおっぱいを卒業したよ」という話を聞いたりして焦りを感じた。
「よそはよそ、うちはうち」と割りきって、焦らないことが大切です。ママの焦りや不安は敏感な子供にすぐ伝わってしまいますので注意しましょう。最初にもお伝えした通り、現在はおっぱいを無理にやめさせる必要はないという考えが主流となっています。いつかは終わるものと考え、深刻に考えすぎることのないようにしてくださいね。
いかがでしたか?断乳の方法や進め方にはこれが一番良いという正解のやり方は存在しません。赤ちゃんとママの状況にあわせて、無理なくできる方法を考えるようにしてくださいね。
断乳・卒乳が完了することで子育ては新たなステージを迎えることになります。赤ちゃんの成長の節目ともいえるこの時期を、授乳してきたことの喜びを心に刻みつつ、大切に過ごしていただければと思います。
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監修:石山 亜由美(いしやまあゆみ)
保健師、看護師、ブロガー、ライターなどをマルチにこなす1児のママ。
国立大学医学部看護学科卒業。その後、大学病院、クリニック、健診センター、行政保健(母子担当)、産業保健などさまざまな分野で働く。
現在、自身が運営している子育て・看護系メディアでは、経験談をもとに子育てに役立つ情報を発信中。看護学生や現役看護師からの相談実績は多数。また育児相談も常時受け付けています。
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