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  • 公開日:2023年5月30日

母子手帳はいつもらう?いつまで使う?もらい方や使うタイミングを解説

母子手帳はいつもらう?いつまで使う?もらい方や使うタイミングを解説

母子手帳をもらう時期は、医療機関で妊娠の診断を受けたあと、妊娠6週目~11週目頃までが目安とされています。母子手帳(母子健康手帳)のもらい方や使うタイミング、役割や得するポイントなどを解説します。

母子手帳(母子健康手帳)とは?その役割と必要性

母子手帳(母子健康手帳)とは?その役割と必要性

母子手帳はママと子供の健康情報を一元管理するための大事なツール

母子手帳(母子健康手帳)とは、母子保健法に基づいて市区町村から発行される紙の手帳です。近年の父親の育児参加に対する意識の高まりを受けて、「親子手帳」と呼ぶ自治体も。
そのもっとも大きな意義は、「妊娠期から乳幼児期までの健康に関する情報をひとつの手帳で管理できる」という点にあります。

妊産婦や乳幼児は、たとえ元気であっても急に健康状態が悪化することもあるため、とくに保健面での配慮が必要となります。また、乳幼児期の健康な発育は、その後の一生涯にわたる健康の基礎にもなるため、母子手帳を使って健康に関する情報を一元的に管理することは、とても重要な意味を持ちます。

また母子手帳は、ママ・パパみずからも記載ができるように工夫して作られているため、単に母子の健康管理のためのツールであるだけでなく、子育ての記録ツールとしての役割も持っています。

母子手帳が必要な5つの理由

妊産婦や乳幼児にとって母子手帳が必要な理由は、おもに以下の5つです。
1. 継続性と一貫性のあるケアを受けるため
2. 病気の早期発見と治療のため
3. 公的サービスを受けるため
4. 妊娠や育児に関する信頼性の高い情報を得るため
5. 子育ての記録を残すため

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1. 継続性と一貫性のあるケアを受けるため

母子手帳には、ママや子供が受けた各種の健診の記録や、子供が受けた予防接種の接種状況が記録されます。これらがひとつにまとめて記載されていることで、たとえ違う場所や時期に異なる医療や保険サービスを受ける場合でも、継続性と一貫性のあるケアを受けることができるようになります。

2. 病気の早期発見と治療のため

母子手帳に記載されたさまざまな健康状態の記録は、病気の早期発見にも役立ちます。また、早期発見は素早い治療の開始にもつながります。初期段階で適切な治療を行うことで、病気が深刻化することを防ぐことができます。

3. 公的サービスを受けるため

多くの自治体では母子手帳といっしょに、妊婦健康診査の費用が助成される受診票や補助券を渡してくれます。また、母親学級(両親学級)や産後の離乳食講習会など、自治体が実施する公的サービスの案内もいっしょに行われることが多く、それらのサービスを受けるときにも母子手帳が必要になります。
※公的サービスや民間によるサービスについては、最後の章でも詳しくご紹介します。

4. 妊娠や育児に関する信頼性の高い情報を得るため

母子手帳には、妊娠期から乳幼児期までに必要な、さまざまな知識が記載されています。子育て情報誌やインターネットなど、子育てに関する情報があふれているなか、ママ・パパに対して信頼性の高い情報を提供する役割も母子手帳はもっています。

5. 子育ての記録を残すため

母子手帳には、ママ・パパ自らが、妊娠中や出産時、誕生日などの折々のイベントで、そのときの気持ちや様子などを記録できる記載欄が設けられています。母子手帳は、単に健康を記録するだけでなく、子育ての記録を残せる貴重なツールでもあるのです。

母子手帳はいつからもらえる?いつから使う?

母子手帳はいつからもらえる?いつから使う?

母子手帳がもらえるのは医療機関で妊娠が確認されたあと

母子手帳がいつからもらえるかについては、明確に週数が決められているわけではなく、医療機関で妊娠が確認されたあと、お住まいの市区町村に妊娠届を提出することでもらえるようになります。

具体的には、エコー検査で胎嚢(妊娠初期に子宮で赤ちゃんを包む袋)と赤ちゃんの心拍が確認されて、医師から「母子手帳をもらってきてください」と言われてからもらいに行くことになります。
胎嚢と心拍が確認できるのは妊娠5週目~6週目頃とされていますので、もっとも早く母子手帳をもらえるタイミングはこの頃といえます。妊娠7週目にはほぼ間違いなくもらえると考えて良いでしょう。

また、母子手帳をいつまでにもらうかについても、特に週数は定められていませんが、厚生労働省では妊娠11週目までに妊娠届を提出することを推奨しています。実際の統計でも、90%以上の妊婦が妊娠11週目までに妊娠届を提出しているそうです(※)。

なお、市販の妊娠検査薬で陽性になっただけでは母子手帳をもらうことはできません。「医療機関での妊娠確認」が母子手帳をもらう条件になります。

※参考:
「妊娠届出数の状況について」厚生労働省

母子手帳の記載欄は「妊娠8週目~11週目」からはじまる

母子手帳をいつから使うかについては、妊婦の健康情報に関する記載欄が「妊娠8週目~11週目」からはじまりますので、この頃から使いはじめることを想定していると考えて良いでしょう。母子手帳のすべての記載欄に、リアルタイムで情報を書き込んでいくためには、やはり妊娠11週目までに母子手帳をもらっておくのが理想的といえそうです。

ただし、妊娠11週目を過ぎても、また、たとえ出産後であっても母子手帳をもらうことはできますので、焦る必要はありません。とくに妊娠初期は、つわりなどで体調がすぐれないという方もいますので、無理をせず、体調の良いタイミングでもらいに行くと良いでしょう。

母子手帳はどこで、どうやってもらう?届け出方法と交付までの流れ

母子手帳はどこで、どうやってもらう?届け出方法と交付までの流れ

母子手帳は住民登録をしている市区町村の担当窓口でもらえる

母子手帳は、住民登録をしている市区町村に妊娠届を提出することでもらうことができます。具体的には、役所や役場、保健センターなどに設置された担当窓口でもらうことになります。

担当窓口の設置場所は市区町村によってさまざま。また、妊娠届の提出に際して面談を実施するなどの理由から、事前予約を必要とするケースもありますので、詳しくは市区町村の公式ホームページなどで確認しておくようにしましょう。「市区町村名 妊娠届」で検索すると、妊娠届や母子手帳交付に関する手続きのページを簡単に探すことができるかと思います。

なお、最近ではインターネットで妊娠届が出せる自治体も増えているので、届け出の時間を作るのが難しい方は利用を検討してみても良いでしょう(※)。

※参考:
「妊娠届(母子健康手帳交付)」中野区公式ホームページ

母子手帳は日本全国どこでも使える

里帰り出産などで、住民票のある市区町村とは別の場所で出産をするという方も多いと思いますが、母子手帳は出産する市区町村でもらう必要性はなく、日本全国どこでも使うことができます。

ただし、母子手帳といっしょにもらえることの多い妊婦健康診査の受診票や補助券は、基本的に妊娠届を提出した市区町村周辺の、定められた地域の医療機関でしか使用できないことに注意が必要です。それ以外の地域で健診を受ける場合は全額自己負担となりますが、市区町村によっては、その際の領収書などを提出することで、一部費用が還付されることもあります(※)。里帰り出産を予定している場合は、手続き方法などをあらかじめ確認しておくようにしましょう。

※参考:
「妊娠がわかったら(4 受診票の使途)」東京都福祉保健局

妊娠届に必要な書類は?

妊娠届に必要な書類は市区町村によって異なります。事前に書類を確認してから届け出に向かうようにしましょう。以下に妊娠届に必要な書類の一例をご紹介します。

妊娠届に必要な書類の一例

・妊娠届出書
・マイナンバーカード
※持っていない場合は、通知カードや住民票+その他の本人確認書類1点(運転免許証など)、あるいは複数の本人確認書類の提出を求めるケースなどがあります。
・妊娠の診断を受けたことが分かる書類(診察券など)

母子保健法施行規則により、妊娠届にはマイナンバー(個人番号)の記載が必要です(※)。また、妊娠の診断を受けたことが分かる書類については、市区町村によっては必要としない場合もあります。

なんらかの理由で本人が妊娠届を出せない場合には、代理人が届け出をすることもできます。代理人の種別(法定/任意)によって必要な書類が異なることもあるので、事前に市区町村に確認するようにしましょう。

なお、妊娠届と母子手帳の交付にかかる費用は無料です。

※参考:
「母子保健法施行規則(昭和四十年厚生省令第五十五号)」e-Govポータル

母子手帳が交付されるまでの流れ

妊娠してから母子手帳交付までのおおまかな流れをまとめると以下のようになります。
①医療機関で妊娠の診断を受ける
②お住いの市区町村で妊娠届を提出する
③母子手帳が交付される

母子手帳は、妊娠届の提出時にその場で交付されるのが一般的です。また、多くの市区町村では、母子手帳といっしょに、妊婦健康診査の受診票や補助券、母親学級(両親学級)のお知らせ、各種の保険相談に関するパンフレットや育児情報書類などが渡されることが多いようです。妊娠期や育児に役立つものばかりですので、もらったらしっかりと目を通すようにしましょう。

母子手帳はいつまで必要?保管すべき?

母子手帳はいつまで必要?保管すべき?

7歳頃までは確実に必要。記念品としての価値は一生モノ

母子手帳は乳幼児期までの子供の健康について記録するツールですので、基本的な記載欄は6歳までで終わりとなっています。子供が6歳を迎えたあとの新年度、小学校に入学する際の健康診断には母子手帳が参考とされますので、7歳頃までは確実に必要と考えましょう。

小学校へ入学したあとも、進級時や転校時に母子手帳の記録が必要になることも。また、たとえ大人になってからでも、海外渡航で予防接種の摂取歴の情報が必要になったり、医療機関の受診時に既往症の確認が必要となったりするケースもあります。

さらに、子供の成長の記録がたどれる記念品としての価値は一生モノともいえます。子供といっしょに母子手帳をめくって、「このときはこうだったんだよ」と思い出を共有することは、親子のきずなを深めることにも役立つでしょう。なかには、子供の成人や結婚の記念に母子手帳を渡す、という方もいるようです。

人生の折々で実用的に必要となるだけでなく、オンリーワンの記念品ともなる母子手帳。基本的には捨てることなく、ずっと大切に保管していただくことをオススメします。

もしなくしてしまっても再発行は可能

長いあいだ使うことになる母子手帳。「もしなくしてしまったらどうすれば良いの?」と気になる方もいるかもしれませんが、心配はいりません。母子手帳は紛失しても再発行が可能です。

基本的には、母子手帳をもらった市区町村で再交付の申請をしていただくことになります。申請には再交付の申請書のほか、マイナンバーカードなどの身分証明書類が必要になるのが一般的です。そのほか、自治体によっても必要書類は異なりますので、事前に確認したうえで申請するようにしましょう。
なお、再発行の費用は多くの自治体で無料となっています。

当然ですが、再交付された母子手帳はまっさらの状態です。それまで記録してきた健康に関する情報を得るためには、各機関へ確認を取ることが必要になります。

健康記録の確認先(例)

出産時の記録 出産した医療機関
健康診査記録 健診をした保健センターや医療機関
予防接種記録 役所・役場、保健センターなど

あらかじめ紛失に備えるための対策としては、記録を終えたページをコピーしておくことや、母子手帳とは別のノートなどに記録を残しておくこと、などがあります。いっしょに紛失してしまうことを避けるために、母子手帳とは別のところに保管しておくと良いでしょう。

母子手帳で受けられる公的サービスやお得な特典

最後に、母子手帳を持っていることで受けられるサービスや特典について、公的なものと民間のものに分けてご紹介します。

母子手帳で受けられる公的サービス

妊婦健康診査の受診票・補助券

多くの自治体では、母子手帳の交付にあわせて、妊婦健康診査の受診票や補助券を渡してくれます。妊娠に関する医療費は基本的に全額自己負担ですが、これを提出して健診を受けることで、検査費用の全部、または一部が公費で助成されます。

母子の保健サービス

多くの自治体が、母親学級(両親学級)や妊婦訪問、出産前準備教室、出産後の離乳食教室などといった、各種の保健サービスを提供しています。なにかと不安の多い妊娠期や育児における、貴重な情報源や相談の機会となりますので、積極的に利用するようにしましょう。

母子手帳で受けられる民間のサービス

母子手帳を提示することで、民間が提供する子育て応援サービスが受けられることも。ここでは一例をご紹介します。
※ご紹介するサービスの情報は2023年5月現在のものとなります。

イトーヨーカドーの配達料金割引サービス

イトーヨーカドーのネットスーパーでは、交付日から4年以内の母子手帳を登録することで、登録日から4年間、配達料金が半額になる子育て応援サービスを行っています。
また、店舗での買い物でも、母子手帳を提示することで登録日から4年間、いつでも102円(税込)で購入したものを自宅まで配送してもらうことができます。

「子育てママ応援します!」イトーヨーカドー

ソフトバンクの子育て応援クラブ

小学生以下の子供がいるソフトバンクユーザーが申し込める「子育て応援クラブ」。母子手帳や健康保険証など、親子関係を証明する書類を準備して登録することで、毎年の子供の誕生月にPayPayポイントがもらえたり、フォトブックが無料で作れたりするなどのサービスが受けられます。

「子育て応援クラブ」ソフトバンク

ほかにも業種や規模を問わず、さまざまな子育て応援サービスを行っている民間企業があります。母子手帳をもらったら、利用できるサービスがないか、一度身近なお店や企業をリサーチしてみても良いでしょう。

また、日常生活でふと立ち寄った施設で、思わぬサービスが利用できるというケースも。外出先で急に医療機関にかかるような場合にも備えて、外出する際には常に母子手帳を持ち歩くことをオススメします。

さて、一般的に多くのママが母子手帳をもらうタイミングとなる妊娠初期。つわりがピークを迎えてつらい時期と重なることも多いため、安定期が来るのが待ち遠しく感じる方も多いのではないかと思います。そこで次の記事では、「安定期はいつからか?」といった基本から、安定期に起きるママと赤ちゃんの変化、また安定期の過ごし方などについて詳しくご紹介していますので、ぜひご覧になってください!

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