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  • 公開日:2018年5月18日

日本に英語を話せる人はどれくらい?日本の英語教育の姿

日本に英語を話せる人はどれくらい?日本の英語教育の姿
世界各国の人々と比べて日本人の英語力は決して高くないことを複数のデータが示唆しています。中学、高校、大学と英語を学んでもほとんどの人が英語を話せないのはなぜでしょうか。

2018年度から始まる教育改革を中心に日本の英語教育制度について整理し、「子供が楽しく英語を話せるようにするには?」「そのために親がサポートできることは?」という疑問に答えるヒントを集めました。

<目次>
「日本人の英語力はどのくらい?」 有名テスト結果で検証
「教育改革」で解消できる?日本の英語教育が抱えている課題
学校以外でも英語に早く触れる機会を与えてサポート
子供たちを早くに「英語大好き!」にするチャンスを

「日本人の英語力はどのくらい?」 有名テスト結果で検証

「日本人の英語力はどのくらい?」 有名テスト結果で検証
海外旅行先で楽しく過ごしたい、外国人の友達と楽しくコミュニケーションをとりたい、国際的な企業で働きたい、ビジネス英語を使いこなしたい…など、さまざまな理由で「英語を話せるようになりたい」と考える人は多いでしょう。一方で、「英語が得意だ、自分は英語を話せる」と胸を張って言える人はごく一部ではないでしょうか。

「国際化社会で活躍するグローバル人材を育てるには英語力が欠かせない」と考える文部科学省は、日本人の英語力の現状に危機意識を抱えているようです。

アジアやアフリカからの海外留学生数が年々増えてきています。また、日本からの留学者数についても増加傾向にあり、文部科学省も英語・コミュニケーション能力を育成するための教育プログラムの改革に乗り出しています。

出典:独立行政法人日本学生支援機構『協定等に基づく日本人学生留学状況調査』

それでは、日本人の英語力は具体的にはどのくらいのレベルなのでしょうか。そして、日本人の英会話能力がなかなか伸びない理由はどこにあるのでしょうか。
まずは日本の英語力を世界各国と比較したデータから検証していきましょう。

TOEICスコアは49か国中41位

大きな信頼を得ている英語力のテストといえば、リスニングとリーディングのスコアから英語のコミュニケーション能力を問うTOEIC。TOEIC Listening & Readingテストにおける、日本のポジションを確認しました。

受験者500人を超える国のTOEIC平均スコアランキング・2016年版を見ると、日本は49か国中41位。身近なアジアの国と比べると、19位と健闘している韓国とは160点ものスコア差があり、35位の中国とも70点の差があります。
なお、TOEICを実施する団体・ETSは毎年スコアデータを発表していますが、残念ながら日本のスコアは長く伸び悩んでいます。

出典:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEICテスト国別平均スコア(2016)」(2018年9月14日時点)

TOEFLスコアは154か国中143位

TOEICと同じくETSが実施するテスト、TOEFLの結果にも目を向けてみましょう。リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングと4セクションのテストを行なうTOEFLは、簡単に言えば「英語を母語としない人々がアメリカの大学へ留学するための選抜試験」として英語力を確認するものです。

2016年実施テストのスコアを比較(*1)した結果は、TOEICと似たようなものでした。日本のスコアは154か国(*2)中143位。アジア内では31か国中27位。
セクションごとの平均スコアは各30点満点中、リーディング18点、リスニング17点、スピーキング17点、ライティング19点で、とくにスピーキングの17点はスコア発表国内で最下位タイという残念な結果でした。
身近な国との比較では、日本の4セクション合計平均スコア71点は韓国の84点、中国の79点を下回っていました。

出典:Educational Testing Service(ETS)「Test and Score Data Summary for TOEFL iBT® Tests」(2018年9月14日時点)
*1:TOEFL実施団体のETSは「受験者が自国の他受験者との比較に使うためのデータであり、国別にランク付けするデータではない」と注記しています
*2:受験者30名未満の国はデータの信頼性が低いとしてスコアが発表されていないため、データ中のスコア表示国のみを対象としました

「英語能力指数」査定では、「低い」の評価

もうひとつデータを参照しましょう。100万人超の受験結果を基に、国ごとの英語能力のランキングを作成するEF EPI 英語能力指数(EF English Proficiency Index)第7版(2016年実施テスト結果)では、日本は80か国中37位でした。
これは順位でみると中間くらいですが、5段階の評価レベル(非常に高い・高い・標準的・低い・非常に低い)では「低い」とランク付けされていました。

なお、アジア地域の英語力について「他地域と比べ各国の英語能力の格差が大きい」との分析結果も出ています。シンガポール、フィリピン、マレーシアは「非常に高い」の評価がつくほど英語力は高いのですが、アジア20か国中9位である日本は、これらの国に英語力で大きく差をつけられています。

出典:イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン「EF 英語能力指数」

「教育改革」で解消できる?日本の英語教育が抱えている課題

「教育改革」で解消できる?日本の英語教育が抱えている課題

英語教育の開始がさらに引き下げられる

文部科学省は、「日本人の英語力が他国と比べて低い」ことを看過できないと、英語教育のテコ入れに本腰を入れています。

かつては中学1年生からだった学校での英語教育は、2011年度から「外国語活動」として小学5年生からと開始時期が引き下げられました。移行措置期間の2009年度にはほとんどの小学校で、英語に触れて親しむ時間が設けられました。
さらに2020年度には、英語は小学3年生から必修となり、成績評価はないものの、必ず習う科目となります。そして小学5年生から英語は教科として追加され、評価対象となり、テストも実施される予定です。
なお、2018年度から、英語授業の改革への移行措置期間が始まっており、すでに小学3年生からの英語授業をスタートしている小学校もあります。

高校3年生には「高校卒業程度」の英語力がない!?

ここで、ちょうど2009年度からの小学校での「外国語活動」を受けた子供たちが高校を卒業する頃の、興味深い調査結果をご紹介します。

英検®の級ごとの英語力めやす

英検®の級ごとの推奨めやすは、学校教育の段階を尺度として、わかりやすく示されています。準2級では「高校中級程度」、2級で「高校卒業程度」とされています。

出典:公益財団法人 日本英語検定協会「各級の目安」
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

文科省の高校生の英語力調査の結果

そして、文部科学省が実施した「英語教育実施状況調査(高等学科)の結果 平成29年度版」を見ますと、高校3年生で英検®準2級相当の英語力を有している生徒は39.3%に留まりました。

出典:文部科学省『平成28年度「英語教育実施状況調査」の結果について』

本調査の基準日は平成29年12月1日ですので、「高校卒業間近の高校生の半分以上は、高校中級程度として期待される英語力を持っていなかい」という実態がわかるのです。

学校の英語教育がなかなか実を結ばないのはどうして?

それでは、日本の英語教育がなかなか結果を出せない理由はどこにあるのでしょうか。次のような課題が挙げられています。

・英語を話す(スピーキング)力、書く(ライティング)力が磨かれていない
・「通じる、話せる」というコミュニケーション力よりも「正確な正解を当てること」ばかり求められている
・子供たちも英語を「受験科目」と捉えて勉強している
・担当する教師が必ずしも英語が得意ではない

ママ・パパの中には「学生時代の英語の授業は、先生に指名された時しか英語を話さなかった」という人もいるのではないでしょうか。
過去の日本の英語教育では、英語を話したり書いたりするアウトプットの練習が不十分であり、その影響が今も続いているのかもしれません。

学校以外でも英語に早く触れる機会を与えてサポート

2020年の英語教育改革で、外国語に接する機会が2年早まり、小学3年生からとなります。ここでの大きなポイントは、「英語に触れる年齢がさらに引き下げられること」だと言えます。
2011年度の改革も、それまで中学1年生からであった英語に触れる機会を小学5年生からに引き下げるものでした。再び更なる引き下げが行なわれることは、文部科学省が検討の末に「早くから英語に接することで英語教育の効果はより期待できる」という結論にたどり着いた、と考えられます。

実は、韓国では1997年、中国では2001年から、小学校3年生からの英語授業を義務教育化しています。日本の英語力がアジア圏で低い理由のひとつに、英語教育の開始学年の引き下げが遅れたこともあるかもしれません。
また、前述の「英語能力指数」査定で1位のオランダでは、義務教育を開始する5歳から英語を学びます。脳細胞が最も多く活発な時期に英語を学び始めるべきだとの考えのもと、英語授業の開始年齢が引き下げられてきたのです。

そして、脳の発達の観点からみれば、英語学習を始めるのは、もっと早くてもよいかもしれません。
赤ちゃんの脳の発達は、3歳ごろには、大人の脳の約80%までに成長しています。3歳までの脳細胞には、あらゆる可能性に対応できるように、使われる量より多いニューロン(神経細胞)やシナプス(神経細胞の接合部分)が存在します。このことは、環境によって赤ちゃんはいかようにも成長できる可能性を秘めていることを示しています。
子供たちが小学校で英語授業を受ける前準備として、就学前の時期から楽しく英語に触れる機会をたくさんつくることで、子供たちの英語力の成長をサポートできるかもしれません。

なお、乳児期・幼児期から英語に触れさせる際は、子供たちが英語を「お勉強」だと感じずに楽しめる教材選び、取り組みをすることがおすすめです。
子供が好きなキャラクターの教材を使ったり、ゲームやクイズ形式でママ・パパと一緒に楽しんだりすると、英語は楽しいものだという気持ちを子供の中に育てることができます。

例えば、ネイティブスピーカーの発音に慣れ親しめる音楽や動画の活用などです。
ゲームやクイズ形式でママ・パパと一緒に楽しめる教材も適しているかと思います。

子供たちを早くに「英語大好き!」にするチャンスを

子供たちを早くに「英語大好き!」にするチャンスを
小学校で学年ごとに外国語授業への好き嫌いを調べたところ、「好き」の回答は小学1年生で最も高く、小学6年生で最も低くなっていました。つまり「年齢が上がるほどに外国語授業への好感度は下がっていく」との調査結果もあります。
出典:国立教育政策研究所『「小学校英語教育に関する調査研究報告書」の概要』

英語に親しむ機会を早く、そして多くもつことで、子供は頭だけでなく体で、心で英語になじむことができます。子供がきっと持っている可能性を自然に伸ばせるチャンスを、ご家庭でサポートしてあげてください。

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