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  • 公開日:2024年4月16日

【保健師監修】出産後の生理はいつから再開?生理不順の原因と産後生理の特徴

【保健師監修】出産後の生理はいつから再開?生理不順の原因と産後生理の特徴

出産後の生理は、母乳育児をしていない人であれば4週間~8週間ほど、母乳・混合育児をしている人は、さらに遅れて再開します。産後はホルモンバランスの崩れや、母乳の分泌を促すプロラクチンの作用で卵巣の働きが抑えられ、生理がこなくなったり排卵しなくなったりします。この記事では、出産後の生理の再開時期や産後生理の変化、生理不順の原因をご紹介します。

監修:石山亜由美先生(保健師・看護師)

出産後いつから生理は再開する?

産後の生理の開始時期には個人差がありますが、一般的に母乳育児をしていない場合、産後4週間~8週間ほどで生理がはじまります。完全母乳や混合母乳の場合は、授乳をすることで母乳の分泌を促す「プロラクチン」というホルモンが出て排卵を抑制するため、赤ちゃんが頻繁に母乳を飲んでいる間は排卵も生理も止まっていることが多いようです。ただし、母乳育児中であってもプロラクチンの量は徐々に減少して卵巣機能も少しずつ回復に向かうため、産後半年から1年くらいで排卵がはじまり、生理が再開することが多いといわれています。

授乳頻度や授乳時間、離乳食との割合などによってプロラクチンの分泌量も異なるため、同じ母乳育児の場合でも排卵や生理の再開時期は人それぞれで違います。卒乳後は6週間ほどで生理がはじまるといわれますが、産後のストレスや体重減少などで再開が遅れたり、生理不順になったりすることも珍しくありません。

生理がこない?出産後の生理不順の原因

生理がこない?出産後の生理不順の原因

育児ストレス、睡眠不足などによるホルモンバランスの乱れ

産後の生理がなかなかこなかったり、周期が不安定になったりする女性は少なくありません。その原因はいくつか考えられますが、ホルモンバランスの乱れも理由のひとつです。

生理の仕組みや卵巣機能を左右するホルモンは、前述のプロラクチンだけではなく、卵巣から分泌される「卵胞ホルモン(エストロゲン)」、「黄体ホルモン(プロゲステロン)」とも密接に関係しています。この2つのホルモンは、脳の視床下部にある「下垂体」がコントロールしています。視床下部は自律神経の中枢で、ストレスの影響を受けやすい器官です。赤ちゃんが産まれてまもない時期は、夜中の授乳や赤ちゃんの夜泣きなどで十分に眠れない日が続き、無意識のうちに疲れを溜めこんでしまいます。日頃の育児ストレスの影響でホルモンのバランスが乱れ、生理不順や無月経になる可能性があります。

それ以外にも、生理不順や生理がこない主な原因として次の3つが考えられます。

吸啜刺激によるプロラクチンの分泌

赤ちゃんにおっぱいを吸われると、その刺激でプロラクチンが大量に分泌されます。そのため、授乳回数が多い間は排卵・生理がない状態が続いたり、生理周期が乱れたりしやすくなります。

栄養不足

産後の生理不順には、栄養不足が関係しているという場合もあります。赤ちゃんが低月齢のうちは、慣れないお世話に追われて自分の食事がおろそかになったり、簡単に済ませたりしてしまいがちです。母体に必要な栄養が足りないと、子宮や卵巣にも栄養が行き届きにくくなり、生理がこない原因になることがあります。とくに鉄分や葉酸、タンパク質などは、妊娠・出産時にたくさん消耗してしまう栄養素です。産後の体力回復のためにも栄養のバランスを心がける必要があります。

妊娠

妊娠したために生理が再開しない可能性もあります。母乳・混合育児中はプロラクチンが妊娠にブレーキをかけていることは事実です。しかし、授乳中、生理が再開していなくても排卵することがあり、次の子を妊娠するケースもあります。

出産後の生理は妊娠前からどう変化する?産後生理の特徴

出産後、母体が妊娠前の状態に戻るまでには2カ月くらいかかるといわれ、この期間を「産褥(さんじょく)期」といいます。産褥期は、妊娠中に大きくなった子宮が収縮し、元の大きさに戻ろうとする時期です。産後40日くらいは、「悪露(おろ)」という血が混ざったおりものが出ます。最初の1週間くらいは「赤い血性」、次第に「褐色」→「黄色」→「白いおりもの」という順番で妊娠前の状態に戻っていきます。

産後に見られる、妊娠前とは違うさまざまな症状や変化は、出産という大仕事を終えて体が必死に回復しようしている証しでもあるのです。

「産後生理」は経血量・期間・周期ともに不安定

出産後の生理の再開は、妊娠前と同じホルモンの状態に戻って、再び妊娠の準備ができたサインといえます。ただし、予定通りに次の生理がこなかったり、人によっては月2回も生理がきたりと個人差があります。安定しづらい状態にあり、すぐに妊娠前と同じに戻るとはいえないのが産後の生理の特徴です。また、生理のような出血があっても、排卵が伴っていない「無排卵月経」である場合も少なくありません。生理が再開した後も、経血の状態や周期などの様子を見ることが大切です。

ここでは、産後生理の特徴について詳しく説明します。

経血量

産後に再開したばかりの生理では、経血量が比較的少ない方は多くいます。
一方、産後の経血量が増えたと感じる人もいます。主な原因は以下のとおりです。
・出産で子宮口が広がり、まとまって経血が出るようになった。
・慣れない育児のストレスやホルモンバランスの影響で、一時的に経血量が増えた。
・女性ホルモンの増加によって粘液が以前より多く分泌された。
また、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜症などの婦人科系疾患で経血量が増加することもあるので注意が必要です。

期間・周期

生理が再開したばかりの頃は、期間や周期は不安定です。最初の1、2回は短期間で終わることも珍しくありませんが、排卵がないと黄体ホルモンの分泌が不十分なために出血期間が長引くこともあります。生理再開後3回目くらいから排卵が起こり、徐々に妊娠前の生理周期に戻ることが多いようです。

生理痛

産後に生理痛が軽くなることがあります。出産前は狭かった子宮口が出産によって広くなり、経血を排出しやすくなったことがその理由と考えられます。一方、産後の生理痛が重くなった場合には、子宮内膜症や子宮筋腫といった病気との関連が疑われることがあります。

産後生理には、予期せぬトラブルや不調がつきものです。中には婦人科疾患が原因であるケースもあるので、気になる症状があれば放置せず早めに産婦人科を受診してください。

出産後の生理で受診する目安

出産後の生理で受診する目安
出産後の体がもとに戻るまでに、次のような症状が見られる場合は健診を待たずに産婦人科を受診しましょう。

注意が必要な症状と受診の目安

生理の出血が極端に長い・短い

一般的な生理期間は、3日〜7日程度とされています。しかし、2週間以上も出血が続く場合は、ホルモンの分泌が悪く、排卵が順調に起こっていない可能性があります。ホルモンバランスの乱れは、子宮内膜が剥がれにくくなって生理がダラダラと長引く原因です。子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなど、子宮の病気が関係していることもあります。ただ、毎回1日〜2日の生理期間で終わる場合も卵巣機能の低下が考えられるので、いずれも早めに受診しましょう。

頻発月経が続く

生理周期が24日より短く、月に2回以上も生理が見られる「頻発月経」が続く場合があります。ホルモンバランスの乱れや卵巣機能の低下、無排卵の状態が続いているケースも考えられます。次の妊娠に影響することもあるため、心配な場合は産婦人科を受診し、子宮や卵巣の様子を見てもらいましょう。

経血量が異常に多い・少ない

子宮筋腫や子宮腺筋症は、経血が増える要因のひとつです。厚手の生理用ナプキンを頻回に取り替えるほど経血量の多い日が長く続いたり、レバーのような血の塊が頻繁に混じっていたりするなら受診しましょう。経血量が極端に少ない場合には、子宮の中が癒着していたり、ホルモンバランスの乱れが関係したりすることもあります。まずは医師に相談して治療につなげることが大切です。

生理の間が3カ月以上空く

生理が再開しても生理周期がなかなか整わず、3カ月以上空いてしまう場合もあります。これは、卵巣の働きが不十分で、ホルモンが正常に分泌されていない可能性があるのです。また、子宮や卵管の疾患によって、正常な排卵が行われていないこともあります。周期の乱れが続くようなら早めに産婦人科を受診しましょう。

生理が再開しない場合

産後はホルモンバランスの影響で、生理周期が乱れることは珍しくありません。母乳・混合育児で産後1年以上生理が再開しない、卒乳後6週間経過しても生理がこない場合は、何らかの原因があるのかもしれません。子宮筋腫や甲状腺機能の低下などが関係している可能性も考えられます。
母乳育児でない場合で3カ月以上生理が再開しないときにも、一度産婦人科を受診し、医師に相談しましょう。

生理痛がひどい場合

生理痛がひどいと、思うように身動きがとれず育児に支障が出てしまうことも。前章でもふれた通り、重い生理痛には子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科系疾患が疑われるケースもあります。つらい症状がある場合は早めの受診をオススメします。

出産後の生理に関するよくある疑問

出産後の生理に関するよくある疑問

産後の生理Q&A

産後の生理はわからないことが多く、心配になってしまうママも多いかもしれません。ここでは、「産後生理」のよくある疑問やお悩みにお答えします。参考になさってくださいね。

Q. 産後生理の再開の予兆はあるの?

A. 妊娠前の生理時と同じ症状が現れます
基本的には、妊娠前と同様の症状が見られることが多いようです。腰や下腹部の痛み、頭痛や肌荒れ、おっぱいの張りなども産後生理がはじまる予兆かもしれません。生理用ナプキンを用意しておくと安心ですね。

Q. 出産後の生理再開が早い人の特徴は?

A. 母乳育児をしていない人は比較的早くはじまる傾向があります
出産後の生理は、母乳の促進を促すと共に排卵を抑制するプロラクチンの働きが大きく関係するため、基本的に次の3つに当てはまる人は比較的早く再開します。
1. 母乳育児をしていない
2. ミルクと母乳の混合育児をしている
3. 授乳回数が少ない

母乳・混合育児であっても、授乳の間隔が長かったり1日の授乳回数が少なかったりして母乳の分泌量が増えない傾向にあると、比較的生理が早く再開することもあるようです。

産後生理の再開は、体力の回復速度やストレス・疲労度、ライフスタイルなどの影響も大きいため、個人差があると考えましょう。

Q. 出産後すぐの生理や会陰切開後にタンポンを使っても大丈夫?

A. 長時間の使用を避け、説明書をよく読んで正しく使用しましょう
赤ちゃんとお風呂に入るときや夜寝るときなどに、タンポンを使用するママも多いようですが、使う際には注意点もあります。まず、悪露が出ている間や最初の生理のときは、膣内の免疫機能が低下しているのでタンポンは使わないようにしましょう。とくに出産時に会陰切開した場合は、傷や痛みが完治するまで使用を控えてください。また、タンポンは経血を含んで体温で保湿され、菌が生じやすい状態にあります。長い時間タンポンを入れたままにしたり、連続で使用したりしないよう、説明書に記載されている使用時間や注意事項を守って正しく使うようにしてください。なお、出産の影響で膣が緩み、経血が漏れることもあるので、ナプキンを併用すると安心です。

産後1カ月目の健診では子宮の回復状態などもチェックしてもらえるので、医師に相談して、お医者さんに確認してからタンポンを使用しましょう。

産後の生理再開は、いつ、どのようにはじまるのかわからないことがいっぱい。ママそれぞれに悩みや不安が尽きませんよね。でも、気がかりなことがあるときにひとりで抱え込むのは逆効果。身近な家族や医師など周囲を頼って、ストレスをうまく発散しながら赤ちゃんとの新生活に慣れていきましょう。

さて、産後のホルモンバランスの変化などによって、体だけではなく精神状態が不安定になってしまうこともあります。イライラが続いたり、怒りっぽくなったと感じたりするようなら、それは「ガルガル期」かもしれません。次の記事ではそのガルガル期をテーマに、その特徴や乗り越え方について詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧になってくださいね。

石山亜由美さん
監修:石山 亜由美(いしやまあゆみ)
保健師、看護師、ブロガー、ライターなどをマルチにこなす1児のママ。
国立大学医学部看護学科卒業。その後、大学病院、クリニック、健診センター、行政保健(母子担当)、産業保健などさまざまな分野で働く。
現在はおもに企業からの委託により、働く人の健康相談やメンタルヘルス相談への対応業務を行うとともに、医療・育児・美容関係の記事執筆や監修などを行っている。
ウェブサイト「Mithubato Office」

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