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おしゃぶりは新生児から使える商品もありますが、一般的には、「吸う力がつく生後2カ月頃から使いはじめて、生後2歳頃までに卒業するのが良い」と言われています。そんなおしゃぶりの上手な使い方や卒業するポイントなどを紹介します。
目次
赤ちゃんが泣き止まないときや、寝かしつけの際に使われることの多いおしゃぶり。赤ちゃんの気持ちを落ち着かせるためのお役立ちグッズとして利用するママ・パパは多いと思いますが、育児のための必須アイテムとまではいえません。
赤ちゃんがおしゃぶりを好まない場合は、機嫌を損ねてしまうなど、かえって逆効果になることも。
おしゃぶりにはメリットもある一方で、歯並びやかみ合わせへの悪影響が指摘されていたり、衛生管理など使い方への注意が必要だったりすることから、利用にあたってあらかじめ使い方やメリット・デメリットを確認しておくことが大切です。
市販されているおしゃぶりの中には、新生児から使用できるものもあり、生後間もない時期から使いはじめることができます。
ただし、生後間もない赤ちゃんは、まだ吸う力が弱く、おしゃぶりに吸いつくことができないことも。母乳や哺乳瓶を使った授乳によって、ある程度吸う力がついてくる、生後2カ月頃から使いはじめるケースが多いようです。
おしゃぶりには、長期間使用を続けることで歯並びが悪くなったり、かみ合わせが悪くなったりするなどのデメリットがあります。
かみ合わせの異常については、2歳頃までにおしゃぶりの使用をやめることで、その後自然に改善されるといわれています。
一方で、乳歯が生えそろう生後2歳半を過ぎても使用を続けていると、かみ合わせの異常が改善しにくくなるのだそう。そのため、おしゃぶりは2歳頃を目安に、遅くとも2歳半頃までにはやめるようにしましょう。
※参考:
「おしゃぶりについての考え方(P.9~)」日本小児医科学会
おしゃぶりとは、その名の通り乳幼児にしゃぶらせるために作られた、乳首の形を模した育児アイテムです。ゴムやシリコンといった材質で作られたものが多く、赤ちゃんの気持ちを落ち着かせたり、あやしたりするために使われるのが一般的です。
使用される場面はさまざまですが、主に以下のような状況で使われることが多いようです。
おしゃぶりを吸うことは、赤ちゃんの心を落ち着かせる効果があるといわれています。不機嫌でずっと泣いているようなときにおしゃぶりを吸わせると、まるでそれまでの大泣きがうそのように、すっと泣き止む赤ちゃんもいます。
心を落ち着かせるのに効果があるおしゃぶりは、赤ちゃんを寝かしつけるときにも役立ちます。ぐずってなかなか寝てくれなかったり、ママ・パパの睡眠不足やストレスが心配されたりするときには、おしゃぶりを試してみると良いかもしれません。
ただし、おしゃぶりがないと眠れない状態になることは避けましょう。常に使い続けるのではなく、あくまで寝かしつけが難しい場合の奥の手として利用するのがオススメです。
本来ならおっぱいをあげる時間帯でも、お出かけ中や来客などの理由でどうしても難しいケースもあるでしょう。そんなときは、おっぱいの代わりにおしゃぶりを吸わせることで、落ち着かせるのもひとつの手です。ただし、これはその場しのぎの方法に過ぎません。あらかじめミルクを用意するなどして、必要なときにスムーズに授乳できるようにしておくことも大切です。
一般的にいわれている、おしゃぶり使用のメリットとデメリットには以下のようなものがあります。
おしゃぶりのメリット | デメリット |
・赤ちゃんの気持ちが落ち着く ・泣き止む、静かになる ・寝かしつけがスムーズになる ・ママ・パパの寝不足解消とストレスの軽減 など |
・習慣性になりやすくやめさせるのが難しい ・歯並びやかみ合わせに悪影響がある ・スキンシップやコミュニケーションが減る ・発語の機会が減る など |
赤ちゃんを落ち着かせたり、ママ・パパの育児の負担を軽減したりするのに役立つ一方で、歯並びやかみ合わせへの悪影響など、赤ちゃんの成長にとってのデメリットがあることも理解しておく必要がありそうです。
デメリットについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんを落ち着かせることができるおしゃぶりは、使用が習慣化しやすい育児グッズといえます。ママ・パパもついつい頼ってしまいがちですが、習慣化すると、やめるのが難しくなることがありますので、日頃から「おしゃぶりに頼りすぎない」意識が必要です。
おしゃぶりを長い時間使い続けることによって、歯並びやかみ合わせが悪くなる可能性が高くなってしまいます。主な例としては、出っ歯になる(上顎前突)、前歯の上下方向に隙間ができる(開咬)、などがあります。
※参考:
「おしゃぶりについての考え方(P.9~)」日本小児医科学会
赤ちゃんがぐずったときに、おしゃぶりを与えることを繰りかえしていると、親子関係を築くために大切なスキンシップやコミュニケーションの時間が減ってしまうことも。本当に必要なときだけに使用するなど、メリハリをつけて使うことも大切です。
おしゃぶりをつけた状態では、言葉をうまく発することができません。おしゃぶりを習慣的に使い続けていると、赤ちゃんの発語が減って、言葉が遅れてしまう可能性も。赤ちゃんは不機嫌なときに泣くだけでなく、何かをまわりに伝えようとして声を出すこともあります。赤ちゃんの気持ちを知るためにも、声を発しづらい状況を長く続けるのは好ましくありません。
赤ちゃんが自分の指を口に含み吸う「指しゃぶり」。赤ちゃんの気持ちを落ち着かせるという意味では、おしゃぶりと共通の効果があり、メリットもデメリットもほぼ同じといって良いでしょう。
ただし、あまりにも指しゃぶりが激しいと、指のケガや衛生面の懸念が出てきてしまいます。そんなときには、指しゃぶりの代わりにおしゃぶりを利用するのが有効なケースがあります。
指しゃぶりにもおしゃぶりにも、依存しすぎるのは良くありません。長時間継続して吸わせるようなことはできるだけ避けるようにしましょう。
なお、厚生労働省がまとめている乳幼児健診の保険指導のポイントにおいて、指しゃぶりは3歳児健診の際のチェック項目の1つとされていて、3歳のうちに卒業するように指導されます。
おしゃぶりと同じように、赤ちゃんの口に含ませて使う育児グッズに「歯固め」がありますが、その用途や利用目的は大きく異なります。
おしゃぶりは、ママのおっぱいを吸う口の形にあわせて作られていて、吸うことを主な目的としています。一方で歯固めは噛むことを目的に作られていて、形もさまざま。赤ちゃんの気持ちを落ち着かせるために使われることが多いおしゃぶりに対して、歯固めは歯が生え始める時期の不快感を解消したり、ものを噛む練習をしたりするために使われるのが一般的です。
はじめて目にするおしゃぶりは、赤ちゃんにとって未知のもの。また、おっぱいやミルクを飲むのが下手な赤ちゃんもいますので、おしゃぶりが上手く使えなかったとしても不思議なことではありません。そんなときはママ・パパが優しくサポートしてあげるようにしましょう。
まずはママ・パパがおしゃぶりを手にもって、優しく赤ちゃんの口におしゃぶりを含ませてあげてください。すぐに手を離すと落としてしまうことがありますので、しばらくおしゃぶりをもって支えてあげましょう。赤ちゃんがおしゃぶりを「チュッチュッ」と吸う様子が確認できたら、手を放して様子を見守りましょう。
なかにはおしゃぶりに違和感をもって、何度サポートしてもすぐに吐きだしてしまう赤ちゃんもいるかもしれません。そんなときは、何度もトライするのではなく、タイミングを改めてまた挑戦してみてください。いやがる赤ちゃんに無理におしゃぶりを吸わせるのはNG。おしゃぶり自体を嫌いになってしまっては元も子もありません。
おしゃぶりを上手に使えるようになったらもう安心、ということはありません。以下におしゃぶり使用時の注意点をまとめてみました。
まず理解しておきたいのが、「おしゃぶりはおもちゃではない」ということ。吸うことを目的に作られたおしゃぶりを、ほかの用途では使わないようにしましょう。
手にもって遊んだり、床に落としたりしたおしゃぶりを口に含むのは衛生的にも好ましくありませんので、おしゃぶりを使っているあいだは、大人がそばで見守ってあげるようにしてくださいね。
赤ちゃんの成長や発達段階に合ったおしゃぶりを使うことはとても大切です。気に入っているからといって、小さいサイズのおしゃぶりを使い続けるのはNG。小さいおしゃぶりが口の中にはまってしまうなど、事故やケガの原因にもなりかねませんので要注意です。その時期その時期でお口に合ったサイズのおしゃぶりを使うようにしましょう。
赤ちゃんがおとなしくしているからといって、ずっと放っておいてしまっては、貴重な赤ちゃんとのスキンシップやコミュニケーションの時間が失われてしまうことになります。おしゃぶりをしているときでも積極的に声がけしたり、一緒に手遊びをしたりするなどして、赤ちゃんと触れあう時間を大切にするようにしましょう。
言葉を話すようになったり、遊びを通して興味の範囲が広がったりすることによって、1歳頃には自然とおしゃぶりを欲しがらなくなる赤ちゃんも多いといわれています。ですが、なかにはおしゃぶりが習慣化してしまって、吸っていないとすぐにぐずってしまいなかなか手放せないというケースも。
しっかりと2歳~2歳半頃までにはおしゃぶりを卒業できるように、1歳を過ぎた頃から徐々に使用頻度を減らしていくようにしましょう。
ここでは、上手におしゃぶり離れをする方法と、そのポイントをご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。
おしゃぶりが習慣化している赤ちゃんに、ある日突然おしゃぶり離れをさせるのは至難の業。「ぐずったときだけ」「公共交通機関に乗るときだけ」など、使用する場面を制限して、少しずつ使用頻度を減らしていきましょう。
おもちゃや絵本など、おしゃぶり以外のものに赤ちゃんの興味をシフトさせることで、効率的におしゃぶり離れを進めることができます。遊びの時間は親子のスキンシップやコミュニケーションにもなりますので、親子関係を築くためにも一石二鳥の方法といえます。
個人差はあるものの、子供は1歳後半ぐらいになると徐々に言葉を理解するようになります。「そろそろおしゃぶりはやめようね」などと優しく声をかけてあげましょう。言葉の成長にも一役買ってくれるかもしれませんよ。
一番直接的で簡単な方法が、おしゃぶりを隠すことかもしれません。おしゃぶりが見える場所にあるとどうしても欲しくなってしまいますので、思い切って見えない場所に隠してみましょう。意外とすんなりおしゃぶり離れができるかも。
おしゃぶり離れできない理由は、子供によってそれぞれ。生理的な理由でやめられない場合もあれば、不安感の解消など、心理的な理由でおしゃぶりがやめられない場合もあります。
もし3歳を過ぎてもやめられないという場合は、パパ・ママだけで悩まず医師や専門家に相談するようにしましょう。法定健診としてすべての自治体に実施が義務づけられている3歳児健診も相談の場として最適です。ぜひ活用するようにしましょう。
おしゃぶりを選ぶ際に意識していただきたいポイントは以下の5つです。
①成長や発達段階に合わせて選ぶ
②素材の特性を見極めたうえで選ぶ
③手入れのしやすさで選ぶ
④歯並びやかみ合わせに配慮されたものを選ぶ
⑤ケースなど付属品で選ぶ
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんの成長や発達段階に合ったサイズや形状のおしゃぶりを選ぶようにしましょう。新生児と1歳児では口の大きさや吸う力も変わってきます。合わないおしゃぶりを使っていると、うまく使えずおしゃぶりとしての役目を果たさないばかりか、事故やケガに繋がる危険性もありますので、十分に注意しましょう。
商品パッケージに書いてある対象月齢やサイズ、形状についての説明をしっかりチェックしたうえで購入するようにしてくださいね。
おしゃぶりの吸い口の素材として、代表的なものが天然ゴムとシリコン(シリコーンとも)の2つ。天然ゴムが、その名の通り天然の樹液を原料とした素材であるのに対し、シリコンは人工的に合成された素材になります。
天然素材にこだわる方には天然ゴムを原料としたものが人気ですが、電子レンジを使った消毒や消毒液を使った洗浄には適していません。一方でシリコンは耐熱性や耐水性などに優れ、電子レンジや消毒液が使えるものが多いようです。
日常的に使うものですから、手入れのしやすさも重要なポイント。とくにおしゃぶりは、赤ちゃんが口に入れるものなので、常に清潔に保っておく必要があります。
複雑な形状のものは、隅々までの洗浄が大変な場合も。また、先にも触れたように、素材などによって電子レンジや消毒液の使用の可否が変わりますので、購入の際には商品説明をよく確認するようにしましょう。
授乳に哺乳瓶を使っている人は、哺乳瓶と同じメーカーの同シリーズ・同素材の商品を選ぶようにすると、一緒にお手入れすることができて便利ですよ。
形状を工夫したり、補助機能を付けたりすることによって、歯並びやかみ合わせに影響が出にくいように作られている商品もあります。そういった特別なタイプは、おしゃぶり離れがなかなか進まないときなどに利用するのもひとつの手といえそうです。
外出時の携帯や、保管の際に便利なケース付きのおしゃぶりもあります。また、中にはケースに入れたまま電子レンジで消毒できるという便利な商品も。実際の使用シーンや保管方法も想定して選ぶと良いでしょう。
前の章でご紹介したポイント別の編集部オススメおしゃぶりの数々をご紹介します。
対象:生後0カ月~3カ月(S)/生後3カ月~6カ月(M)/生後6カ月~18カ月(L)
独自の設計で、肌にやさしい通気性の良い形をしたおしゃぶり。発育に合わせてS/M/Lの3サイズで展開されていますので、子供の成長に合わせて買い替えることができます。基本設計は同じなので、新しいサイズのおしゃぶりにもスムーズに慣れてくれることでしょう。
画像は生後0カ月~3カ月対象のSサイズです。
※画像引用元:
おしゃぶり SkinFriendly商品紹介ページ/Pigeon
対象:生後0カ月~6カ月/生後6カ月~18カ月
天然ゴム素材で作られたおしゃぶり。デンマークで30年以上愛されているロングセラー商品です。おしゃれな落ち着いたカラーが人気で、スタンダードな乳房に似た吸い口は、赤ちゃんに安心感を与えます。色違いの2個セットなので、1個洗っているあいだは別のもう1個を使えて便利です。
画像は生後0カ月~6カ月対象の商品です。
※画像引用元:
BIBS COLOUR COLLECTION商品紹介ページ(オンラインショッピングサイト:HOPPL TOWN)
対象:生後0カ月~3カ月
煮沸、電子レンジ、薬液、すべての方法で消毒可能。新生児から使える100%シリコンゴム製のおしゃぶりです。一体成型だから継ぎ目がなく、隙間に汚れがたまりにくい構造でとっても衛生的。
哺乳瓶のトップブランドとしても知られるPigeonなら、哺乳瓶とおしゃぶりの素材をそろえて購入することも簡単。一緒に洗浄することでお手入れの手間も省けますよ。
※画像引用元:
おしゃぶり オールシリコーン商品紹介ページ/Pigeon
対象:1歳~3歳
ドイツの歯科医師が考案して作られた「出っ歯になりにくい」おしゃぶり。対象年齢は1歳~3歳まで。歯に沿った形状をしているのが特徴で、「吸うから噛むへ」を自然に導き、口を閉じさせることで口呼吸から鼻呼吸への移行もスムーズにしてくれます。
※画像引用元:
デンティスター3商品紹介ページ(ChuChu)
対象:生後0カ月~3カ月頃(S)/生後2・3カ月~10カ月頃(M)/生後8カ月頃~18カ月(L)
寝かしつけ時のお悩みを解決するために作られた「入眠ナビシリーズ」のおしゃぶり。
お出かけにも便利なかわいいプチケース付き。ケースには脱着できる取っ手があり、そのままバッグなどにも装着可能です。使用後は、ケースに入れて電子レンジで簡単除菌。除菌後はそのまま保管ケースとしても使え、おしゃぶりを常に清潔に保ちます。
画像は生後0カ月~3カ月頃対象のSサイズです。
※画像引用元:
テテオおしゃぶり 入眠ナビ サイズS プチケース付商品紹介ページ/Combi
おしゃぶりは、手軽に赤ちゃんをあやすことができたり、スムーズな寝かしつけにも使えたりする便利な育児グッズですが、その反面、使い続けることによるデメリットもあることをしっかり理解しておくようにしましょう。できるだけおしゃぶりに頼りきりになって習慣化してしまうことは避けて、上手に日々の育児に取り入れていってくださいね。
さて、赤ちゃんのお口まわりの成長で気になることといえば、やはり「歯」ではないでしょうか。次の記事では赤ちゃんの歯磨きをテーマに、赤ちゃんの歯の成長に合わせた歯磨きの仕方やコツ、手軽に使えるオススメのアイテムなどについて詳しくご紹介していますので、ぜひご覧になってくださいね!
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© Disney. Based on the “Winnie the Pooh” works by A.A. Milne and
E.H. Shepard.
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