
新生児に与えるミルクの適切な量は?足りない、飲みすぎのサイン
ママやパパの後を追いかけたり、ママ・パパがそばから離れるとすぐ不安になって泣きだしたりしてしまうのが赤ちゃんの「後追い」です。早い赤ちゃんでは生後5カ月頃から後追いがはじまり、生後9カ月~1歳頃にピークを迎えることが多いといわれています。
後追いがはじまる時期や後追いしない場合の理由、ピークを乗り越える方法と注意点、そして後追いのもつ意味や発育への影響などについてもお伝えします。
目次
「後追い」とは、ハイハイなどでみずから移動できるようになった赤ちゃんが、ママやパパがそばから離れていったときに後を追いかけていったり、激しく泣きだして探しにいったりすることを指します。
赤ちゃんが後追いをはじめると、ママ・パパの行こうとする場所にはどこまでもついていこうとするため、障害物や段差などでケガをしてしまう危険性が高まり、それまでよりもいっそう目が離せなくなります。たとえひとときであってもママ・パパの姿が見えなくなると大声で泣きながら家じゅうを探し回ることもあり、ママ・パパのみならずいっしょに生活する家族にとって心配の種となってしまうケースもあるようです。
赤ちゃんは日々、体とともに心もぐんぐんと成長していきます。やがて「おなかが空いたとき」や「おむつが不快なとき」などにお世話をしてくれるママ・パパに対して安心感や信頼感を抱くようになり、徐々にママ・パパとのあいだに愛情関係が築かれていきます。
この愛情関係は「愛着」ともいいかえることができ、この愛着によって行われる行動を「愛着行動」と呼びます。後追いはまさしくこの愛着行動の典型例といえる行動です。したがって赤ちゃんが後追いするようになるということは、ママ・パパに対して赤ちゃんが愛着を深めていることの証しともいえます。
後追いは早い赤ちゃんでは生後5カ月~6カ月頃からはじまり、生後8カ月頃から激しくなるとされています。まだハイハイができない時期でもママ・パパがそばを離れると泣きだすという場合は後追いの兆候がはじまっているといえます。ハイハイができるようになり赤ちゃんの行動範囲が広がるにつれて、後追いをする範囲も広がっていきます。
多くの自治体が実施する9カ月~10カ月健診のマニュアルでは、後追いはこの時期の赤ちゃんに見られる行動の1つとして記載されているため、だいたいこの時期までにはじまっているのが一般的といって良さそうです。
赤ちゃんがママやパパの後を追いかけるために必要な移動手段である「ハイハイ」もやはり、早い赤ちゃんでは生後5カ月頃からはじめるようになります。ママ・パパへの愛着が深まるという心の成長と、ハイハイができるようになるという体と運動能力の成長が後追いをするためには必要です。
また、後追いと同じく愛着行動の代表的な例である「人見知り」も、だいたい同じ時期にはじまるケースが多いようです。
※参照:
「乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
まず、赤ちゃんが後追いをするためには「身近な人」と「そうではない人」を見分ける必要がありますが、これはやがて成長したあと人間関係を築いていくためにとても大事なステップです。
また、後追いはママやパパなど身近な人との愛情関係がしっかり築けていることの証しでもあるため、赤ちゃんの心が順調に育ってきていることの現れともいえる行動です。
ただし、なかにはあまり後追いをしないという赤ちゃんもいます。赤ちゃんが後追いをするかしないかについては赤ちゃんの個性によるところも大きいため、過度に心配する必要はありません。
大切なことは赤ちゃんとママ・パパとのあいだで愛情関係がしっかりと培われているかどうかです。たとえ後追いをしなくても、それ以外の愛着行動や愛情表現が見られるなら問題はないでしょう。
・ママやパパを目で追いかける
・ママやパパを見てほほえむ
・ママやパパが声をかけると「ダアダア」「ブブブー」といった喃語を発する、手や足を動かすなどして応える
など
赤ちゃんが後追いをする理由をひと言で表すならば「分離不安」ということができます。分離不安とは、自分が愛着をもっている人がそばから離れることに対して不安を抱くことを指します。
赤ちゃんが分離不安によって後追いをすることはごくごく自然なことですので、成長過程の一部と考えて対応するようにしてくださいね。
※参照:
「乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
赤ちゃんが後追いをはじめる時期に大事なことは、赤ちゃんが分離不安を感じずに済むように、ママやパパの姿を確認できるような環境を作ってあげることです。
たとえ姿が見えなくても、声をかけてあげることでも赤ちゃんは安心します。「ママやパパがそばにいなくなった」という不安を感じさせないようにしてあげましょう。
ただしポイントは「できるだけ」です。いつも必ず声がけをしなければならないということではありません。
子育て中のママ・パパの日常はとても忙しいものです。一日中、育児だけに専念できるわけではありませんよね。赤ちゃんの後追いを気にするあまり「トイレにも行けなかった」という経験談を聞くこともありますが、ママ・パパの健康が損なわれたり、ストレスをためこんでしまっては大変です。「できるだけ」を心がけるようにしてくださいね。
後追いは生後8カ月頃から激しくなり、生後9カ月~1歳頃にピークを迎えるといわれています。ピーク時には、ママやパパがそばにいないことに気づくとすぐに大きな声で泣きはじめたり、ハイハイなどでママ・パパの後をずっとついてまわったりします。
なかにはあまりにも赤ちゃんの後追いが激しくて「お風呂にも満足に入れなかった」「掃除ができず家の中がちらかり放題になってしまった」というママ・パパも。程度の差はあっても、多くのママ・パパが赤ちゃんの後追いで困った経験をもっています。
赤ちゃんが後追いをしてくる様子はかわいらしくもあり、ママ・パパにとってもさらに赤ちゃんへの愛情がわく動作ですが、家事などの用事があるときに後追いが激しいと、気持ちに余裕がなくなってイライラしてしまうこともあるかもしれません。
ですが、後追いはいつまでも続くわけではありません。むしろ子育ての中で限られた期間しか見ることのできない行動ともいえます。「後追いはいずれ終わるもの」と自分に言い聞かせて、ストレスをためすぎることのないようにしてくださいね。
後追いがいつまで続くかについては赤ちゃんによって個人差が大きいものの、だいたい1歳半~2歳、3歳頃までには落ち着いてくることが多いです。早い赤ちゃんだと1歳頃には終わる場合もあります。また、後追いはある時点でぴたりと終わるとは限りません。多くの場合、徐々に少なくなっていき、それに応じてママ・パパの負担も減っていくことでしょう。
2歳~3歳頃になると、おもちゃや絵本、遊びなど、赤ちゃんが興味をもつ対象がどんどん増えていきます。またそれまでの経験から、たとえママやパパがそばを離れてもやがて戻ってきてくれることを理解できるようになり、次第に後追いは落ち着いていきます。
後追いをする・しない、またその頻度や激しさは赤ちゃんの個性や性格によって大きく変わってきます。
一般的に、他人との触れあいに強い不安を感じる赤ちゃんは人見知りが激しく、その反動として後追いが激しくなる傾向があります。逆に、誰にも物おじしないでほほえむような、他人への好奇心が強い赤ちゃんの場合、人見知りも後追いもあまりしないというケースもあります。
赤ちゃんが後追いをしないという場合は、それだけで判断して不安になることのないようにしてください。赤ちゃんの個性や性格にも目を向けるようにしましょう。もし後追いをしない理由が赤ちゃんの個性によるものならば、特に心配する必要はありません。
もし後追いしないこと以外にも気になる点があるという場合は、1人で悩まずに小児科を受診するなどして専門家に相談することを検討しましょう。また自治体の実施する定期健診も相談の場として積極的に活用するようにしてくださいね。
よく赤ちゃんが後追いをしないことで「愛情が不足しているのではないか」と不安になるという声を聞きますが、一概に「後追いをしない=愛情不足」であるとはいえません。むしろ上で説明したように後追いの有無や頻度には赤ちゃんごとの個性や性格が関係していることが多いといわれています。
そもそも赤ちゃんは誰かにお世話をしてもらえなくては生きていくことができません。仮にお世話が満足にできず、赤ちゃんの健全な発達に影響が出ているというのならば問題ですが、そうでないならばママ・パパと赤ちゃんとのあいだには愛情関係が築かれているはずです。ママ・パパに赤ちゃんをいつくしむ気持ちがあり、日々のお世話が問題なくできているならば、愛情不足を心配する必要はないでしょう。
また、赤ちゃんによってはママやパパの一方だけを後追いするというケースもあるかもしれませんが、より長い時間そばにいたり、よりたくさんお世話してくれる人の方が安心するという単純な理由によることが多いため、これもあまり心配はいりません。
赤ちゃんが後追いをはじめると、行動範囲が広がることでケガや事故の危険性が高まります。家具や床に置かれた物の配置を変更したり、誤飲などの事故が起こらないように棚や机の上を整理したりして安全対策を行い、ケガや事故の可能性をできるだけ減らしましょう。
・家具や家電の配置を整え、転倒しないようにする
・家具の角にはクッションテープやコーナーガードを貼る
・電気コンセントにコンセントカバーを取りつける
・立ち入ってはいけない場所にベビーゲートやベビーフェンスを設置する
・掃除機をかけたり、拭き掃除をするなどして床を清潔に保つ
・誤飲やいたずらを防止するため、棚や机の上を整理する
など
安全対策を十分に行ったつもりでも、思わぬトラブルが起きてしまうこともあります。赤ちゃんが後追いをしてくるときはできるだけ目を離さないようにしてあげてください。それによって新たな危険性に気がつき、さらなる対処ができるようにもなりますよ。
※参考:
「家庭内安全チェックリスト」子どもに安心をプレゼント 事故防止支援サイト
あまりにも後追いが激しいと家事などの日常生活に支障がでるだけでなく、トイレにも行けないなどママ・パパの健康にもかかわる問題が生じてしまう場合も。以下に赤ちゃんの後追いを減らすためにできる工夫についてまとめました。
①赤ちゃんから離れるときはこまめに声をかける
②おんぶして家事や用事をする
③思いっきり遊んで満足させてあげる
それぞれの項目について詳しくご説明します。
後追いは赤ちゃんが不安を感じることによって生じる行動です。赤ちゃんから離れるときはできるだけ不安を感じさせないように、突然離れるのではなく「ちょっと行ってくるね」などと声をかけてからそばを離れるようにしましょう。また離れているあいだも「大丈夫だよ」「ママ(パパ)はここにいるよ」などと、こまめに声をかけてあげるようにしましょう。
赤ちゃんのそばに戻ってきたときには「戻ってきたよ」などと優しく話しかけ抱きしめてあげましょう。ママ・パパがそばを離れたとしても必ず戻ってきてくれるという経験の積み重ねが、赤ちゃんの安心感につながります。
赤ちゃんとぴったりくっついていられるおんぶなら赤ちゃんの分離不安もゼロ。後追いを気にせず家事などの用事をこなすことができるでしょう。
抱っこひもを使えば安全に、そして比較的楽に赤ちゃんを抱っこし続けることができますよ。
一度不安を感じた赤ちゃんのそばから離れるのは難しいものです。離れようとするほどに後追いが激しくなってしまうことも。そんなときは思いっきり遊ぶことで赤ちゃんの不安感をなくしてあげましょう。
後追いを利用してハイハイの競争ごっこをしても良いでしょう。また赤ちゃんが楽しめる動画を見せるのも1つの手です。動画に集中しているあいだに一息つきましょう。
後追いを減らす工夫をしてもその効果は赤ちゃんによって、またタイミングなどによっても変わってきます。やまない後追いにイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、そんな自分を責めないようにすることが大切です。人間なら心理状態に波があって当然です。一切イライラせずに子育てができるママ・パパはこの世にいないでしょう。なんでも完璧に対処することは不可能ですし、またその必要もないのです。
ここではママ・パパがイライラしないために実践していただきたい工夫についてお伝えします。
家事の時間は赤ちゃんと離れることが多くなります。キッチンや洗濯機回りに赤ちゃんがついてきてしまうと、ケガをしないかと気になって家事もままならないということもあるかもしれません。そんなときには家事を完ぺきにこなそうなんて思わないことが大切です。適度に手を抜いたり、後回しにしたりしてもかまわないのです。
ご飯はできあいの総菜や出前で済ませたり、洗濯を毎朝ではなく2日に1回にしたり、家事が楽になる方法を検討してみるのも良いかもしれません。
ときには泣いている赤ちゃんを見て見ぬふりをして、用事をサッと済ませてしまう方が結果的に良かったという場合もあります。「絶対に赤ちゃんを泣かせてはダメ」などということはありません。ある程度泣くのは仕方ないと割りきって、自分の用事を優先したって良いのです。
後追いに限らず、育児では何かとストレスがたまるもの。一番いけないのはストレスをため込みすぎて自分が一番つらい状況になってしまうことです。適度なストレス発散を心がけて忙しい育児の日々を乗り切りましょう。
積極的にパートナーや家族などまわりの助けも借りて、趣味や息抜きにさける時間を作ってくださいね。
後追いは永遠に続くわけではありません。遅くても2歳~3歳頃には落ち着きますので、期間限定の後追いを楽しむぐらいの気持ちでこの時期を乗りきりましょう。子供の成長はあっという間です。きっと後追いをしていた赤ちゃんの様子を懐かしく、そして愛おしく振り返る日が来るはずですよ!
さて、後追いをする時期の赤ちゃんの心身の成長とともに気になるのが「言葉」の成長ではないでしょうか?次の記事では赤ちゃんが話しはじめるのはいつごろか、最初に話す言葉はどんな言葉かなどといった気になる情報について、赤ちゃんに備わっている言語能力のことなども含めて詳しくご紹介していますので、ぜひご覧になってくださいね!
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