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生後1カ月〜3カ月頃の赤ちゃんは「クーイング」という「アー」「ウー」などの⺟⾳のみの発語をします。月齢が上がると「マンマ」など子⾳+⺟⾳の連続する⾳からなる「喃語」に変化していきます。赤ちゃんの⾔葉の発達の仕組みや発達を促す⼯夫をご紹介します。
目次

クーイングとは、「アー」「ウー」「クー」などといった、唇や舌を使わない単音の発声のことをいいます。泣き声や叫び声とは違い、優しくゆったりとした声であることが特徴で、赤ちゃんの言葉の発達の第一段階ともいえる発声です。
語源は英語の「Coo(クー)」で、これはクークーという鳩の鳴き声や、甘いささやきを交わすといった意味があります。
クーイングは早い赤ちゃんで生後1カ月頃からしはじめるようになり、だいたい2カ月~3カ月あたりには多くの赤ちゃんがクーイングをするようになるといわれています。なかには生後0カ月の新生児期からクーイングをはじめる赤ちゃんも。ただし、赤ちゃんの成長には個人差が大きく、言葉の発達過程も赤ちゃんによってさまざまです。これはあくまで参考程度に考えるようにしてください。
クーイングが「いつまで続くか」についても個人差が大きいため参考程度となりますが、意味のある言葉を発するようになる1歳を迎える頃にはクーイングの頻度は減っていくといわれています。
クーイングは母音を中心とした単音の発声です。特に赤ちゃんが意識して出しているものではなく、息を吐くときに自然と声がいっしょに出るような現象と考えると良いでしょう。タイミングとしては、機嫌が良いときに出ることが多いようです。
・アー
・ウー
・フー
・クー
など、唇や舌を使わずに出せる単音の発声。

喃語は「Bubbling(バブリング)」とも呼ばれ、乳児が発する意味のない言葉のことをいいます。赤ちゃんがコミュニケーションのための言語を獲得する前段階の発声といわれていて、声帯の使い方や発声の仕方を学んでいると考えられています。
あくまで目安ですが、喃語は早い赤ちゃんの場合で生後3カ月頃から、多くの赤ちゃんは生後5カ月・6カ月頃から発しはじめるといわれています。言葉の発達段階としてはクーイングの次のステップとなります。
喃語は唇や舌を使って音を出す発声で、子音と母音の連続する音からなるのが特徴です。最初は子音と母音が混じったような発声からはじまり、徐々に子音と母音に分かれたはっきりとした発声へと変わっていきます。
喃語が出るようになると、赤ちゃんが自分の声を面白がって遊ぶ「声遊び」がはじまるともいわれ、それが徐々にコミュニケーションを目的とした発声に繋がっていくと考えられています。
・ワウー
・マンマ
・バブバブ
・ダァダァ
など、唇や舌を使う必要がある発声や2音以上の発声。
クーイングが唇や舌を使わない発声であるのに対し、喃語は唇や舌を使って音を出す、より複雑な発声になります。またクーイングが単音であるのに対し、喃語には2語以上で発声されるものも含まれます。
特徴的な喃語は「ま」や「ば」といった発音を含むもので、これらは発声の際に一度唇を閉じる必要があるため、クーイングの段階では出すことのできない音です。
赤ちゃんの言葉の発達には個人差もあるものの、クーイングの次に喃語の発声が現れるのが一般的な流れです。唇や舌、声帯などの器官が発達するにつれ、母音中心のクーイングから子音+母音の組み合わせである喃語が発声できるようになっていきます。

赤ちゃんがクーイングをするには、のどや声帯など、声を出すために必要な器官の発達が不可欠であることから、クーイングは赤ちゃんの言葉の発達の第一段階にあたる発声とされています。
またクーイングは、赤ちゃんが機嫌の良いときにだす「プレジャーサイン」とも呼ばれています。赤ちゃんがクーイングしたときは親子の絆を深めるチャンスです。ママ・パパが赤ちゃんのクーイングのまねをしたり、優しく話しかけたりすることで積極的にコミュニケーションを図りましょう。
ママ・パパの反応を楽しく感じた赤ちゃんがさらにクーイングをしてくれるようになりますよ。
言葉の発達段階でクーイングの次のステップにあたる喃語は、赤ちゃんが意味のある言葉を発声できるようになるための練習期間ともいえます。最初はごくわずかな発声のバリエーションも、月齢が上がっていくにつれて徐々に複雑な発声ができるようになっていきます。
やがて身ぶり手ぶりをまじえて喃語を発するようになりますが、それは自分の感情を言葉で伝えようとしはじめている合図です。
個人差はあるものの、赤ちゃんの言葉の発達段階は「クーイング→喃語→意味のある言葉の発声」の流れで進んでいきます。喃語の時期を通して複雑な発声ができるようになった赤ちゃんは、やがて周囲から聞こえる言葉をまねするようになり、1歳を迎える頃になると、徐々に赤ちゃんは意味のある言葉を発するようになります。
以降、さらなる成長につれて話せる言葉の数が増え、徐々に「ちゃちゃ、のむ」などといった意味の通る二語文が話せるようになります。そしてだいたい1歳の後半に差しかかる頃になると、「お茶飲む?」と聞くとうなずくようになるなど、徐々にママ・パパの発している言葉を理解して反応ができるようになります。
くり返しになりますが、赤ちゃんの成長度合いは千差万別です。あくまで発達過程の一例として捉えて、ここに説明した通りではないからといって気にしすぎることのないようにしてくださいね。

クーイングや喃語がはじまらない理由としては以下の2つのケースが考えられます。
・赤ちゃんが物静かな性格だから
・周りの大人からの呼びかけが少ないから
それぞれのケースについてご説明するとともに、赤ちゃんがクーイングや喃語を発しない例もあることをご紹介します。
大人におしゃべりな人と物静かな人がいるのと同じく、赤ちゃんにも性格によって言葉を発することが好きな子とそうではない子がいます。この場合は言葉の発達が遅れているということではなく、単にその赤ちゃんの性格で発声をしないということになります。
また赤ちゃんの言葉の発達には、ママやパパなど周囲からの呼びかけが重要な意味をもつといわれています。日本人はよく空気を読むことが得意な国民性であるといわれますが、赤ちゃんの顔色を察して何をしてほしいのかが自然とわかってしまうため、結果的に赤ちゃんへの呼びかけが少なくなっているという可能性もあるかもしれません。
いずれにしても言葉の発達には赤ちゃんごとに個人差があります。クーイングや喃語が出はじめる時期や頻度には赤ちゃんごとにばらつきがあり、なかにはクーイングや喃語を発しない例もあるということを理解しておきましょう。また、クーイングや喃語を「発する・発しない」の違いがその後の子供の言葉の発達に影響することもないとされていますので、あまり標準や目安といった言葉に惑わされすぎずに、赤ちゃんの成長を温かく見守ってあげることも大切です。

まずはママ・パパや周囲の大人が、赤ちゃんと積極的にコミュニケーションをとるようにしてみましょう。日常生活のなかで赤ちゃんにどんどん話しかけてあげることが、赤ちゃんの発声への興味につながります。
もし赤ちゃんがクーイングを返してくれなくても、話しかけた人を見つめるなどの反応が見られるようであれば、コミュニケーション能力は発達してきていると考えられます。言葉のインプットだけでも赤ちゃんの言葉の発達には有効なのです。
言葉の発達のためには、単に言葉にふれるだけでなく、赤ちゃんが新たな世界への関心と興味をもって、自ら関わっていこうとする能力を養うことも大切です。そのためには、外に出て街の景観を目にしたり、おもちゃや絵本などの目新しいものに触れたりといった、五感を使って外の世界と接する環境を作ってあげることを意識すると良いでしょう。そういった経験が赤ちゃんの豊かな感情の醸成につながり、その感情を表現したいという思いが言葉を発するきっかけにもなります。
3歳までの子供の脳細胞には、あらゆる可能性に対応できるように、実際使われる量よりも多いニューロン(神経細胞)やシナプス(神経細胞の接合部分)が存在していて、このことは、赤ちゃんが環境次第でいかようにも成長できる能力を秘めていることを示しています。
また、赤ちゃんの喃語には世界中に存在するあらゆる言語の音が含まれており、同時に喃語期の赤ちゃんはあらゆる言語の音が聞き取れるともいわれています。そのため赤ちゃんの言葉の発達にとっては、この時期をどういう言語環境のなかで過ごすかが非常に重要な問題になってくるのです。
【環境で変わる赤ちゃんの言語能力】

この図のように「日本語+英語の環境」にいた赤ちゃんは日本語と英語の両方の言語能力が残りますが、「日本語だけの環境」にいた赤ちゃんは徐々にほかの言語を話せる可能性を失ってしまい、日本語の言語能力だけが残ります。
「英語はできるだけ早いうちからはじめた方が良い」といわれるのもこのためです。一般的に言葉の習得には2,000時間のインプットが必要といわれていますが、赤ちゃんのうちから毎日、少しずつでも英語にふれる時間を作ることが英語習得には役立つのです。
英語での呼びかけは赤ちゃんにとって新しい言語体験となって、外の世界に興味をもつきっかけともなります。当然、言葉の発達にとっても効果的ですので、赤ちゃんの脳機能の特徴をフルに生かして、ぜひこの時期に英語にも積極的にふれていただければと思います。

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