新生児に与えるミルクの適切な量は?足りない、飲みすぎのサイン
- 公開日:2020年7月20日
新生児に上手にげっぷをさせるコツは抱き方!
新生児期の赤ちゃんの授乳後には必須とされるげっぷ。初めての子育ての場合、やり方がわからず上手に赤ちゃんにげっぷをさせることができないというママ・パパの悩みもよく耳にします。
そこで今回は、そもそもげっぷとは何かという説明から、赤ちゃんにげっぷをさせることが必要な理由、そして上手に赤ちゃんにげっぷをさせる方法とそのコツなどについて、詳しくご紹介していきます。
目次
げっぷって何?
げっぷとは、胃の中にたまった空気やガスが口から排出される現象のことで、別の言い方では「おくび」と言ったり「噯気(あいき)」と言ったりします。
医学的には、食道と胃の境目にあってふだん胃液などの逆流を防ぐ弁の働きをしている「噴門(ふんもん)」という器官が、必要以上にたくさんの空気が胃に流れ込むことによって開き、それまで噴門で抑えられていた空気が逆流して口から出てくる生理現象のことを言います。
人がげっぷをする理由にはいくつかあります。
まずはほとんどの方に経験があると思いますが、炭酸飲料を飲んだときにはげっぷが出ます。これは胃の中で炭酸が胃液と化学反応を起こし、炭酸ガスの発生が促進され、胃に充満した炭酸ガスが胃の外へ送り出されて口から出る現象です。
また、食事をとった後にげっぷが出ることがありますが、これは食事と一緒に飲み込んだ空気や消化の際に発生するガスが胃から送り出されて口から出てくる現象です。飲食のときに限らず、唾液を飲み込む際も空気を一緒に飲み込んでいますので、飲食後でなくともげっぷが出ることがあります。
これらのげっぷは誰にでも生じる生理現象ですので全く問題ありませんが、まれに悪玉菌などの影響によって胃腸内で有害なガスが発生している場合など、健康に問題が生じていることによってげっぷが出ることもあります。理由もないのにげっぷがたくさん出るような場合は健康状態に注意し、場合によっては医師の診断を仰ぐようにしてください。
なぜ赤ちゃんにげっぷが必要なの?
大人が飲食の際に空気を一緒に飲み込んでいるのと同様に、赤ちゃんも授乳の際、母乳やミルクと一緒にたくさんの空気を飲み込んでいます。ところが新生児期の赤ちゃんは噴門の筋肉の発達が不十分なため、適切にげっぷをすることが難しいのです。そのため授乳後に大人がげっぷをさせてあげないと、せっかく飲んだ母乳やミルクを吐いてしまうことがあります。
赤ちゃんの胃は容量も小さく、また形状も徳利(とっくり)のような吐きやすい形になっています。胃の中が母乳やミルクと空気で充満したままにならないよう、授乳後には必ずげっぷをさせてあげるようにしましょう。授乳の途中でげっぷさせても構いませんよ。
赤ちゃんに上手にげっぷをさせるコツ
続いて赤ちゃんに上手にげっぷをさせるための抱き方のコツやポイント、そして注意点についてお伝えします。
上手にげっぷをさせるコツ 1 向き合って縦抱き
まず、赤ちゃんの首を支えながら大人の顔の正面に赤ちゃんの顔が来るように抱え上げ、左右いずれかの肩に赤ちゃんの顔をもたせかけるようにして抱きかかえます。
一方の手で赤ちゃんのお尻を支えるようにして、もう一方の手で背中をトントンとやさしくたたき、げっぷを促しましょう。赤ちゃんの背中を下から上にさするようにしてもOKです。
吐き出してしまうことに備えて、肩にはタオルやガーゼなどをあらかじめかけておくと良いでしょう。
コツとポイント
効果的にげっぷを促すために、赤ちゃんの体を前方(大人の体側)に倒すように抱きかかえると良いでしょう。そうすることで赤ちゃんの胸のあたりを大人の肩で圧迫することもでき、よりスムーズにげっぷを促すことができます。圧迫しすぎることのないよう、赤ちゃんの様子を見ながら行ってください。
また、首がすわる前の赤ちゃんの場合はしっかり首元を支えてあげるようにしましょう。
上手にげっぷをさせるコツ 2 太ももの上で座り抱き
まず、座った大人の太ももの上に赤ちゃんを横向きで座らせます。赤ちゃんの足先が太ももの外側に出るような形で座らせてください。
赤ちゃんが足を出している側の手で赤ちゃんの胸のあたりを支え、少しだけ上を向かせるようして指であごを支えてあげます。そして反対の手で背中をやさしくトントンするか、下から上にさするようにしてげっぷを促します。
コツとポイント
赤ちゃんのあごを支える手の腹の部分でやさしく赤ちゃんの胸のあたりを圧迫してあげてください。また、背中をまっすぐにしてあげるとげっぷが出やすくなりますよ。あごを支える手で首を圧迫しないように注意しましょう。
縦抱きと違い、赤ちゃんの表情を確認しながらできるので、まだげっぷ出しのサポートに慣れていないママ・パパにはオススメの方法と言えそうです。
上手にげっぷをさせるコツ 3 太ももの上でうつ伏せ寝
座った大人の太ももの上に赤ちゃんをうつ伏せにして寝かせます。赤ちゃんの体が床と水平になるようにして寝かせてください。赤ちゃんの頭が向いている方の手で首元をサポートするようにして、もう一方の手で背中をやさしくトントンするか、下から上にさすってあげましょう。
太ももの上に赤ちゃんの胸が来るようにすると、自然と圧迫するような形になりますよ。
コツとポイント
うつ伏せによって自然とお腹と胸が圧迫される形になっていますので、強めにたたく必要はありません。上の2つの方法よりもやさしくトントンするようにしてください。
また、うつ伏せの状態を続けるとSIDS(乳幼児突然死症候群)の危険性も懸念されるため、うつ伏せの状態を長く継続させることのないように注意してください。
げっぷに関する不安とその対処方法
げっぷをせずに吐いてしまう
赤ちゃんの噴門の筋肉は未発達で、胃の形も吐き戻してしまいやすい形をしています。
そのため、ママ・パパがげっぷを促してもうまくいかず吐き戻してしまうことがあります。またげっぷをしたにも関わらず吐いてしまうこともあります。
慣れないうちは赤ちゃんが吐いてしまうことに驚いてしまったり、不安になったりすることもあるかもしれませんが、それほど心配することはありません。
ただし、授乳のたびに吐いてしまって授乳自体がうまくいかないなど、あまりにも頻繁に吐いてしまい、体重も増えない場合は、何らかの病気が原因となっている場合もありますので、早めに小児科医の診断を仰ぐようにしてください。
げっぷをせずに寝てしまう
授乳時にそのまま赤ちゃんが寝てしまうこともしばしばあるかと思いますが、その場合は無理に起こしてまでげっぷをさせる必要はありません。寝ているあいだにげっぷが出たり、また消化の過程で最終的におならで出たりと、お腹にたまった空気が他の形で自然と出ることもあります。
赤ちゃんが苦しそうな様子を見せない限りはそのままにしておいてもOKです。
寝かせる際は頭の位置を少し高めにして、口から空気が出やすいようにしてあげてください。
万が一、寝ながら吐いてしまうようなことがあると、気道に吐いたものが詰まってしまうこともありますので、少し顔を横向きにしてあげると良いでしょう。
げっぷが出ずにしゃっくりが出てしまう
横隔膜が何らかの刺激によってけいれんし、それによって声帯が収縮することによって特有の声が出るのがしゃっくりの原理ですが、母乳やミルクと一緒に飲み込んだ空気が横隔膜を圧迫してしゃっくりが出ることもあります。
赤ちゃんは大人と比べて頻繁にしゃっくりをするものですので、過度に心配する必要はありませんが、気になる場合はできるだけ空気を飲み込まないように授乳時に工夫してあげると良いでしょう。
哺乳瓶でミルクをあげる場合は、哺乳瓶の角度を45度に傾けて、常に哺乳瓶の乳首がミルクで満たされている状態にすると、余分な空気を吸い込みにくくなります。
どうしてもげっぷがでないときはどうすればいい?
授乳の量が少なかったり、赤ちゃんの飲み方が上手な場合などは、そもそも胃にあまり空気が入っていないというケースもあります。
授乳後にいつも通りにげっぷ出しのサポートをしてみて、それでもげっぷが出ない場合には無理にげっぷをさせる必要はありません。なかなかげっぷが出ないからといって、いつもより強く胸を圧迫したり、激しくトントンしたりはしないでください。
授乳後に機嫌良くしていたり、スヤスヤ眠っているようであれば、げっぷが出ていないからといって心配する必要はありません。
ただし授乳後に著しく元気がなかったり、機嫌が悪くてぐずったり、あるいはお腹が張って苦しそうな様子をしている場合は注意するようにしてください。そのような状態が長く続く場合には小児科医の受診を検討することをオススメします。
げっぷはいつまでさせる必要があるの?
赤ちゃんのげっぷ出しをいつまでサポートする必要があるのかについては、個人差もあるため一概には言えませんが、一般的には生後5~7ヶ月頃には不要になることが多いようです。
まず生後3~4ヶ月頃の首がすわる時期になると、母乳やミルクの飲み方が上手になることによって空気を吸い込む量が減り、サポートしてもげっぷの出ないケースが増えてきます。また、赤ちゃんの噴門の筋肉は月齢とともに発達し、徐々に自分でげっぷができるようになってきます。授乳中、あるいは授乳後に自然にげっぷが出ている様子が確認できるようならサポートをやめても問題ないでしょう。
ただし、やめた後もしばらくは授乳後の赤ちゃんの様子を注意して見守るようにしてくださいね。
いかがでしたか?赤ちゃんが生まれたときに産院などでアドバイスを受けることも多いげっぷ出しのサポート、げっぷの基礎知識や出させ方のポイントをしっかり把握したうえでトライするようにしましょう。
さて次の記事では、げっぷと同じように気になるママ・パパも多い赤ちゃんの生理現象である「しゃっくり」について、その原理や発生原因、そして止め方についても詳しくご紹介していますので、ぜひご参考になさってください!
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