英語教育に関するニュース

親子プチ留学01

「幼児期から、活きた英語経験を」と、子供の英語教育に熱心なパパ・ママが増えていくなか、注目が高まっているのが、短期海外留学を親子で叶える「親子プチ留学」。
今回は、その留学スタイルや気になる予算についてご紹介します。

親子プチ留学とは?

子供にとって海外留学は、語学力の向上だけでなく、さまざまな出会いや体験を得て人間として成長する大きなチャンスです。しかし、「活きた英語経験・海外経験を幼い頃からさせてあげたい!」と望むものの、多くのパパ・ママにとって、「子供の単身留学は不安」「本格的な長期留学は、金銭的にも難しい」というのが現状ではないでしょうか。

そんなパパ・ママにオススメなのが、親子ともに短期(1週間〜3ヶ月程度)で留学してしまおうという「親子プチ留学」。

国やスクールによって、子供の受け入れ年齢に違いはありますが、親子留学デビューを果たす年齢としてオススメなのは、子供が小学校に上がる前の4〜6歳頃。
理由としては、トイレなど身の周りのことをある程度自分でできる年齢に達していること、また就学前で子供の予定が調整しやすいこと、そして新しい環境への感受性や語学吸収能力も高いことなどから、4~6歳頃が親子プチ留学を実践するのにオススメの年齢なのです。

中には、「英語に自信がない」と不安に感じるパパ・ママもいるかもしれませんが、サポートサービスが充実したエージェンシーを利用したり、留学前に英語学習を始めるなど、留学生活への準備をすることで少しずつ自信をつけていきましょう。

親子プチ留学のメリット

「語学力向上」以外にも、親子プチ留学にはさまざまな魅力があります。

子供にとって
● 異国での生活体験の中で、本場の英語に慣れ親しむだけでなく、視野を広げることができる。
● 英語にさらに興味をもつきっかけになる。
● 「パパ・ママが身近にいてくれる」という安心感を得られる。

保護者にとって
● 身近で子供の成長を見守ることができる。
● 異国に滞在し、リフレッシュしながらもスキルアップ・キャリアチェンジのきっかけを作ることができる。
● 将来的に半年以上の長期親子留学、または海外移住を検討している場合、その下見として現地の生活を体験することができる。
● 「留学してみたかった」という自分自身の夢を叶えることができる。

留学スタイル

ひとくちに親子プチ留学といっても、留学のスタイルは主に3種類あります。
子供の年齢に適したスクール選び、またベビーシッターを見つけることができれば、子供が何歳であっても、比較的どの留学スタイルをとることもできるでしょう。パパ・ママが親子留学に何を求めるか、目的をしっかり見つめ、家族に合った留学スタイルを見つけることが大切です。

1. 子供と親が別々の学校に通う
子供は子供で語学学校または現地のスクール(プリスクール、幼稚園、小学校など)に通わせる一方、親は親で異なる語学学校に通うという、親子プチ留学で最も一般的なスタイルです。   
子供がスクールに通園・通学できる年齢に達していない場合でも、託児所やベビーシッターに子供を預け、パパ・ママは語学学校に通うこともできます。

2. 子供は学校に通い、親はその同伴者として滞在
子供の語学力向上にフォーカスしたい場合は、子供のみを語学学校や現地校に通わせるというのもひとつの選択です。「親子で別々の学校に通うスタイル」の次に一般的な形です。
パパ・ママは、比較的自由に過ごすことができるため、趣味を広げる(趣味関連の現地レッスンに通う)など、リフレッシュしながら現地生活を通じて、自分自身の英語のブラッシュアップもはかることができます。

3. 親子で先生の家にホームステイ
すでに紹介した2つの留学方法に比べるとそこまで一般的ではありませんが、通学・通園などの時間を省き、効率よく留学体験する方法として、先生の家にホームステイをするという選択肢もあります。
レッスン以外の時間も先生と過ごすことができ、活きた日常会話を習得できるだけでなく、子供とたっぷり時間を過ごしたい保護者、また少しでも滞在コストを抑えたい方にオススメのスタイルです。

予算はどれくらいかかる?

親子プチ留学、パパ・ママが気になるのはその予算。
親子留学の費用は、留学期間の長さによって変動するのはもちろんのこと、そのほか主に下記3つのポイントによって大きく変わります。

1. 滞在国
滞在する国によって、往復の航空券代や現地での滞在費用が大きく変わります。各国の生活費(食費や娯楽費など)相場なども調べ、総合的な予算を算出しましょう。

2. 滞在方法
ホームステイ、短期貸しアパート(コンドミニアム)、ホテル、寮など、滞在する場所や方法も予算に影響を与える大きなポイント。
1週間程度の超短期滞在であれば、ホテル滞在もいいかもしれませんが、数週間以上滞在する場合は、ホームステイや短期貸しのアパートの方が経済的でしょう。

3. 留学先(スクール)
留学費用の大半を占める授業料。語学学校、プリスクール、キンダーガーデン、小学校、私立・公立の違い、託児所やベビーシッターは利用するかどうかなど、子供の年齢、親子それぞれの目的、そして予算が合致する留学先を慎重に選びましょう。

※下記表は、留学先(スクール)を比較したものですが、特に学費の項は、滞在先(国や街)やスクールによっても大きく差があります。あくまで目安として参考にしてください。

留学先 学費
語学学校
レベル別のクラスに分かれて学ぶのが一般的。スピーキングコースやリーディングコースなどあり、目的別に語学力向上を目指す人にオススメ。
月額8~20万円
プリスクール
未就園児の子供が、スクール入園・入学に向け、社会性・運動能力・語学力など必要な力を高めることを目標にしたスクール。
月額10~20万円
キンダーガーデン
現地の幼稚園。日本での幼稚園選びと同じように、各幼稚園の教育方針やカリキュラムなどに焦点を置いて選ぶことが必要。
月額0~20万円
小学校・中学校・高校
現地の学校。幼稚園の項と同じく、各学校の教育方針やカリキュラムなどに焦点を置いて選ぶことが必要。
託児所
子供を預かってくれる施設。キンダーガーテンやプリスクールと異なり、フルタイムで見てくれる場合も多い。
月額10万円~
ベビーシッター
信頼できるベビーシッターさんを見つけられるよう、時間をしっかりとかけることが大切。
時給1000円~

※私立か公立かで大きな差が出る。親が在学するスクールの種類によっても差が出ることが多いので特に下調べが必要。親が現地の大学または語学学校に通っている場合、子供の幼稚園費用や学費が無料になることがある。

その他、留学エージェントを利用するかどうかや保険の選び方などによっても予算に差が出ます。

人気渡航先と相場予算

では具体的に、各国どのくらいの費用で滞在できるのか見てみましょう。人気留学国における、親子プチ留学の相場予算(1〜4週間の滞在・航空券代込・親1名、子供1名の場合)をご紹介します。

オセアニア

時差がほとんどないオセアニア諸国は、物価もさほど高くなく、人気の留学先です。

オーストラリア《相場予算:50〜90万円》
シドニー、メルボルンなど、大きな都市がありながらも雄大な自然を感じられるオーストラリア。治安もよく、留学先として長年人気の国です。

ニュージーランド《相場予算:40〜90万円》
留学生も、現地校(現地のプリスクールやキンダーガーデン、小学校など)へ通わせるスタイルが一般的なニュージーランド。農場に滞在するファームステイも人気です。

アジア

アジア諸国への留学は、北米やオセアニアへの留学に比べ、留学費用を大幅に抑えることができます。その他にも、渡航時間が短時間で済むこと、日本と時差があまりないことなど、子供にとって身体的負担が少ないという面も大きなメリットです。近年、人気が増している留学先です。

親子プチ留学02
フィリピン《相場予算:25〜40万円》
バイリンガル教育の先駆的な国としても知られるフィリピン。ビーチでリゾートの雰囲気を楽しめるセブ島や、治安のよさで知られる学園都市ドゥマゲテなど、親子でゆったりと留学するにはぴったりの場所です。
フィリピン人講師たちのホスピタリティーの高さにも、大満足の留学となるはず。

マレーシア《相場予算:25〜40万円》
多言語国家として知られるマレーシア。マレーシアはインターナショナルスクールの数や質も充実していることから、将来的な長期留学を見据えて、下見として渡航する親子が増えているようです。

北米・イギリス

一度は憧れる北米やイギリスでの留学。渡航時間の長さや、時差に身体をならす期間を考慮すると、最低でも2週間以上の滞在がオススメです。

カナダ《相場予算:50〜80万円》
比較的治安がよく、アジア人に対する人種差別も少ないと言われるカナダ。滞在先としては、バンクーバーやトロントなどの大きな都市が人気です。スクールによっては、英語だけでなくフランス語を学ぶこともできます。

アメリカ《相場予算:50〜120万円》
北米、といっても、アメリカ親子留学先として圧倒的に人気の滞在先はやはりハワイです。本土では、ロサンゼルスやニューヨークなどの大都市が人気ですが、ハワイと本土、それぞれの留学費用に大きな差はありません。

イギリス《相場予算:50〜100万円》
物価が高いというイメージのイギリスも、ホームステイ型の留学(先生宅にステイ)であれば、比較的リーズナブルに滞在することができます。

どの滞在先を選ぶにしても、短期とはいえ、安全に親子で現地の生活に溶け込んで過ごすためには、事前にさまざまなことをしっかり調べておく必要があります。

同じ国、同じ都市の中でも、治安のよいエリアや悪いエリアをあらかじめ調べておいたり、医療機関や、日本人スタッフがいる現地留学サポートセンターなど、いざという時に頼れる機関を見つけておくと安心です。

また、子供とともに、留学前に日本国内で英語学習をしたり、ネイティブスピーカーと触れ合う機会を作るなど準備をしておくと、留学がより充実したものになるでしょう。

まとめ

親子プチ留学について、少しイメージが湧いたでしょうか。幼い頃の海外経験は子供にとって大きな財産になります。海外滞在が難しい場合も、活きた英語になるべくたくさん触れ、語学を学習する経験は、子供の未来を大きく広げてくれるでしょう。

初めての環境、留学先ならではの出会い、新しい文化や言語とのふれあいを通して、子供たちの視野や価値観を広げる大きな機会になる留学や語学学習は、親にとってもかけがえのない経験になるはずです。

英語教育に関するニュース