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0歳からの早期英語で成果をあげる!「年齢別子供英語」の環境づくり〜平川裕貴さんインタビュー〜

長きにわたり早期英語教育に取り組んできた平川裕貴さん。客室乗務員時代の経験から、「自分が受けてきた日本の英語教育では、本当に通じる英語が話せるようにはならない」と考え、1988年、神戸に子供のための英会話スクールを開校。外国人講師による子供英語教育の先駆的存在です。
現在は、保育士として子供たちのバイリンガル指導にあたっています。40年もの幼児教育研究の知見から、子供英語教育とバイリンガル子育てに大切なことと、学習成果をあげるための年齢別・英語環境づくりのポイントを伺いました。


Q1. 外国人講師による子供英会話スクールをはじめたきっかけとは?

Q2. 英語は0歳からはじめても良い?日本語習得への影響は?

Q3. 胎教からはじめたい「英語環境づくり」のポイントとは?

Q4. 英語力が伸びる子に共通していることは何ですか?

Q5. これからの日本の子供たちに必要な英語力とは?


Q1. 外国人講師による子供英会話スクールをはじめたきっかけとは?

外国人講師による子供英会話スクールを開校したのは、若い頃、私がまだ航空会社の客室乗務員だったときの恥ずかしい出来事がきっかけといえるかもしれません。
ロサンゼルス行きの機内でアメリカ人の男性のお客さまに、
"Would you like some drink?"(お飲み物はいかがですか?)
と声をかけたときのことです。彼から返ってきた返事が、私にはまったく聞き取れなかったのです。
彼が欲した飲みものが"milk"(ミルク)だったと知ったとき、私が習った発音と全然違うことに愕然としました。そして、自分が学校で学んだ英語とネイティブの英語とがまるで違うことに気づいたのです。

Q1. 外国人講師による子供英会話スクールをはじめたきっかけとは?

幼少期からネイティブの英語にふれる環境づくりが必要

幼少期から外国への憧れがあり、高校生のときに航空会社の客室乗務員になろうと決めて一生懸命英語を学びました。当時は今と違って英語教育は中学校から、しかも日本人の先生に習うのが当たり前の時代で、外国人の英語を聞くような機会もありませんでした。
それでも何年も英語を勉強してきて成績も悪くなかった自分が、ミルクの"ル"も"ク"も聞き取れないなんて思いもしませんでした。

私が子供のための英会話学校を開校し、幼少期からネイティブの英語にふれる環境づくりを強くオススメしているのは、この経験があったからです。
頭も耳も柔軟な子供の頃にネイティブの英語を聞く環境がなければ、将来、ミルクという超簡単な単語も聞き取れなくなってしまうかもしれません。

Q2. 英語は0歳からはじめても良い?日本語習得への影響は?

幼児英語教育に関わり、40年近くバイリンガル環境で育ってきたたくさんの子供たちをみてきました。
その経験から、日本でバイリンガル教育を受け、日本語習得に悪い影響が出たという例はひとつもありません。

現在スクールでは、子供たちは長ければ朝9時から17時頃まで英語にふれていますが、一歩外に出ればほぼ日本語だけで過ごします。こういった日本の言語環境の中では、日本語の習得に影響が出るほどの英語教育をすることの方が不可能です。
ですから、ご家庭でも安心して英語環境をつくってあげてほしいと思います。

Q2. 英語は0歳からはじめても良い?日本語習得への影響は?

英語習得に幼児期を逃すのはもったいない!

英語を早く始めた方が良い理由は、赤ちゃんがもつ素晴らしい言葉の聞き取り能力とも関係しています。
英語の音の周波数は2000ヘルツ〜15000ヘルツと高いのに対し、日本語は1500ヘルツ以下と低く、周波数が全く異なる言語です。しかし生まれたばかりの赤ちゃんは、母国語だけでなく外国語を聞き分ける能力をもっていて、英語の音の聞き分けに差がないことがわかっています。
つまり、英語と日本語の両方を聞き分ける耳を持っているのです。

その能力は、7歳〜8歳くらいで消失し、母国語に固まってしまうと考えられています。大人になってから、周波数の全く異なる英語の音を正しく聞き取るのはかなり困難なことなのです。
このことからも、0歳からの早期英語教育には大きなメリットがあるといえます。言語学習に幼児期を逃すのは、もったいないと思いませんか?

Q3. 胎教からはじめたい「英語環境づくり」のポイントとは?

赤ちゃんの英語教育に早すぎるということはありません。妊娠中から英語の胎教をスタートできたら理想的だと思います。おなかの赤ちゃんは胎内で聞こえるお母さんの笑い声や、近くで聞こえるテレビやラジオの音に反応するという研究結果もあります。

その時々に最適な英語との接し方や環境を上手に提供してあげれば、子供は英語を好きになり、自分から楽しむようになると思います。
下記では胎教のコツや4歳くらいまでの英語の環境づくりのポイントについてお話ししましょう。

※年齢はあくまでも目安です。

【妊娠4カ月〜5カ月】胎教でおなかの赤ちゃんに英語の周波数を聞かせる

おなかの中の赤ちゃんの動き「胎動」を感じるようになったら、英語の胎教のはじめどき。この頃から赤ちゃんには外からの音が聞こえはじめるといわれていて、お母さんが英語の歌を口ずさんだり、声を出して絵本を読んだりするのもとても効果的です。
動画などを見ながらネイティブの発音やリズムを真似してくり返すだけでも十分。日本語の周波数と違う英語の音やリズムをおなかの赤ちゃんにも聞かせる状況がつくれます。
また、妊婦さんのときから英語の音になれておけば、産後におうち英語を行いたい場合にも役立つと思います。

【0歳〜1歳】たくさんの言葉を聞かせて英語の土台をつくる

赤ちゃんが生まれてすぐの頃から、たくさんの語りかけで英語を聞かせましょう。
英語が苦手な親御さんでも大丈夫。英語のCDや映像などを日常的にかけ流し、英語が耳に入る環境をつくってあげるだけで効果があります。

0歳から英語にふれていると、日本語にはないrとl、発音が難しいfやv、thといった音も、赤ちゃんの脳に記憶され、英語の幅広い音を正確にキャッチする英語耳を育てることができるでしょう。
この時期にたくさんの英語を聞いて育った子とそうでない子とでは、先々の聞き取り能力と発音に大きな差が出ます。今後の英語能力の大切な土台づくりをしましょう。

【1歳〜2歳】幅広い音や英語のリズムをインプットするチャンス

どんどん言葉を覚えていく時期。とくに1歳の誕生日を迎える頃からは劇的に言葉の理解力が進み、まだ会話ができなくても、言葉の意味は理解できるようになります。
この頃には、英語のアニメやキャラクターの映像などを利用して、楽しみながらたくさんの英語を聞かせて反応を見ると良いでしょう。興味をもたなければ、ただ流しておくだけでもOK。引き続き英語の音やリズムになれ、聞いた音を必要な音としてインプットさせる段階です。
常に聞かせることで、英語の幅広い周波数が拾える耳を育てましょう。

また、好奇心旺盛なこの時期には、子供の動きに合わせて話しかけてみるのも効果があります。
たとえばおもちゃで遊んでいるときに、
"Do you like this toy?"(このおもちゃ、好き?)とか、よちよち歩きをはじめたら、"You are walking now!"(歩いているね!)など、簡単なフレーズで良いので、声がけすることで動作と意味がつながっていきます。

【2歳〜3歳】英語を発する楽しさを実感!褒めて自信をもたせる時期

言葉がわかるようになり、身体能力もアップする時期。音楽に合わせて動いたり、踊ったりしながら、体の動きやアクションと英語を関連づけてあげると良いでしょう。
またこの頃の子供は、親のすることを何でも真似したがります。子供にさせたいと思うことは、まず親が楽しむ姿を見せると子供も興味を示すでしょう。お母さんが笑いながら映像を見ていれば、子供も近寄ってくるはずです。
そのときは、子供といっしょに楽しんでください。そして、映像の動きを上手に真似できたり、英語を口にしたりしたときには、思い切り褒めてあげましょう。間違いを指摘したり、矯正したりするのは逆効果。英語を発することが楽しい!と思わせてあげてください。

【3歳〜4歳】教えるのではなく「知りたい」と思わせる工夫を

本格的に英語学習をはじめられる時期になりますが、自分の意思もはっきり示すようになり、素直に親のいうことを聞いてくれなくなることも。この時期には「教えよう」とか、「覚えさせなきゃ」という考えを捨てて、無理なく自然な英語環境づくりに徹することがポイントです。
たとえば、キャラクターの名前が英語で書かれていたら、「かわいいね。なんて読むのかなぁ」と言って反応を見たり、英語の絵本を開き「これ、読めたら楽しいなぁ」とさりげなく話しかけたりしてみるのも方法。親御さんが英語ができる・できないに関わらず、興味津々で楽しそうに英語と接している姿を子供は観察しています。
そして、子供が絵本や映像に興味を示し、少しでもリアクションしたり英語を口にしたりしたときは「上手に歌えるね」「パパにも教えてあげようね」など、やれたことをきちんと認めてあげてください。

子供の成長や性格は一人ひとり違います。なかなか思い通りに行かず、時間がかかることもあるかもしれません。どうしてできないの?とイライラしてしまいがちですが、それは逆効果です。焦らず諦めず、気長に接してあげてください。子供が英語を好きになる環境づくりは、日々の積み重ねが何より大事だと思います。

Q4. 英語力が伸びる子に共通していることは何ですか?

Q4. 英語力が伸びる子に共通していることは何ですか?

スクールで何千人もの子供たちを観察してきた経験からいえるのは、成果をあげる子供たちの共通点は、自分から英語を楽しんでいるということです。英語が大好きな子たちは、レッスン中に大きな笑い声をあげたり、キラキラした目で外国人講師の会話を真剣に聞いたりしています。その表情には「英語が楽しい!」という気持ちが表れています。

親の接し方次第で子供の英語力がどんどん伸びる

子供が「英語が楽しい」、「英語が好き」と思うかどうかは、親の考え方や接し方が大きく影響していると感じます。
成果をあげる子の親御さんは、子供が覚えた英語を口にすると、相槌を打ったり、ニコニコと嬉しそうに聞いたりしていました。逆に、幼児期に英語を覚えさせようと必死になりすぎて、子供が英語嫌いになってしまった例もたくさん見てきました。
親御さんの中には、子供が習った英語を口にしたとき、「違うでしょ」などと発音を矯正したりする方もいました。幼児期には間違ってしまうことがあって当たり前。むしろ、間違いを恐れず、英語を声に出すことの楽しさを実感させてあげてほしいと思います。

できないことではなく「できること」に注目して伸ばす

他の子と比べないことも大切です。「みんなができることは自分の子もできないとダメ」などと思わないことです。
他の子ができていないことで、我が子ができていることもあるからです。歌がうまい子もいれば、絵が上手な子もいます。それでプロにならなくても、その子の強みになるし、自信につながります。
親がそこに着目すれば、子供の興味はどんどんいろんな方向へと伸びていきます。自己肯定感が育ち、子供自身が自分の才能と向き合えるようになるでしょう。ほんの小さなきっかけから好奇心が広がって、英語が伸びていく子もたくさんいます。

Q5. これからの日本の子供たちに必要な英語力とは?

Q5. これからの日本の子供たちに必要な英語力とは?

読み書きも大事ですが、それ以上にこれからは「英語でコミュニケーションする力」が必要になっていくと思います。AIなどによる翻訳機能も発達していますから、単に英語でメールや論文が書けたりするだけでは強みにはならないでしょう。
インターネットで海外の人と話す機会もますます増えていきますから、そのとき求められるのが、英語で直接相手の意見を聞き、その上で自分の考えを堂々と伝えられる力です。とくに「正しく聞き取る力」を身につけるのは難しく、話すことより聞く力を育てる方が、時間がかかると感じます。

幼児期からの「聞く力」がコニュニケーション能力の根っこになる

その力を身につけるには、やはり早い時期からの英語環境づくりが大事だと思います。英語のCDや映像、絵本に親しむのも良いでしょう。海外のドラマや映画などをたくさん見て、さまざまな英語表現にふれていると、子供の聞く力も自然に育ち、自分から「もっと聞きたい」「知りたい」と英語に興味をもつようになります。
親御さんも先を急がず、お子さまといっしょに英語を楽しみ、同じペースで子供の「興味」の根っこをしっかり地面に張らせてあげてほしいと思います。
今日からぜひ、我が子を英語好きにさせる目標に取り組んでみてください。

インタビューを終えて

親にやらされるのではなく、自分から積極的に「聞きたい」「わかりたい」「話したい」と思える子供を育てるには、まず親が「英語を好きにさせる」環境づくりに取り組むことが大切と考える平川さん。
英語を使う必要性が出てくる大人になるまでに、CDや映像などでたくさんの英語をインプットすることが大事だといいます。そのために、英語を始めるのは早ければ早いほど有利。英語が苦手な親御さんでも大丈夫です。子供といっしょに英語を楽しみながら、英語環境を整えてみてはいかがでしょうか。


0歳からの早期英語で成果をあげる!「年齢別子供英語」の環境づくり〜平川裕貴さんインタビュー〜

プロフィール:平川裕貴(ひらかわ ゆうき)
幼児教育研究家、保育士、英語教師資格保有。1988年から子ども英会話スクールを始め、2006年に英語プリスクール「リトルキンダー」を開校。『好きになるからグングン伸びる!0歳〜6歳子ども英語』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(ともに彩図社)など、英語関連や幼児教育関連の書籍や記事も多数執筆。日々子供たちと直接触れ合いながら、元気で優しく思いやりのあるバイリンガルキッズを育てている。また、長年の子供英語教育の集大成として、ひとりでも多くの子供たちが楽しく英語にふれられるようにと願い、新たな書籍を執筆中。

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