社会の情報化が急速に発展し、さらなる情報コミュニケーション技術(以下ICT)の発達が予想されるなか、児童生徒が情報社会に主体的に対応できる「情報活用能力」を身に付けることの重要性はますます高まっています。
また、「わかる授業」を実現し「確かな学力」の育成に資するため、教員がICTを効果的に活用した授業を展開することが重要となっています。小中学校においても、コンピュータやインターネットを使った授業が増えています。
英語の授業でもICTを使うことで、英語に対する興味や学習効果を高めたり、生徒の学習の進み具合を把握することができる、といったメリットが期待されます。
ICT機器の活用状況
平成27年度「英語教育実施状況調査」では、「小学校の外国語活動等におけるICT機器の活用状況」を見ることができます。
- 外国語活動(英語の授業)でICT機器を活用した学校の割合は、平成26年度は92.8%でした。平成27年度(翌年度)に導入を予定していると答えた学校は93.7%であり、ほぼ横ばいとなっています。
- 平成26年度にICT機器を活用した学校のうち、87.5%の学校が「パソコン」、50.2%の学校が「電子黒板」を活用しています。
ICT機器といっても色々ありますが、内訳を見ると備品として急速に普及した電子黒板やパソコンを使用している学校が多いことが分かります。タブレットやTV会議システムなどの活用は、まだまだこれからのようです。
ICT機器の活用頻度
ICT機器を主な教材・教具として活用している場合
- おおむね毎時間活用 44.3%
- 授業の半分程度活用 9.5%
- ほとんど活用しない 2.0%
ICT機器を補助的に活用している場合
- おおむね毎時間活用 18.1%
- 授業の半分程度活用 20.5%
- ほとんど活用しない 5.6%
主教材ないしは補助教材としてICT機器をおおむね毎時間活用している学校は62.4%となっています。(平成25年度の調査では60.3%)
21世紀にふさわしい学校教育を実現できる環境の整備を図るため、平成29年度まで単年度1,678億円(4年間総額6,712億円)の地方財政措置が講じられています。
これにより147万台のコンピュータが調達され、38万教室に無線LANが整備されるなど学校教育のICT化支援に役立てられています。
21世紀にふさわしい学びのかたちを実現するため、ICTの活用はますます盛んになっていくでしょう。
参考:文部科学省
小学校における外国語教育の充実に向けた取組 平成28年2月22日
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/074/siryo/1367634.htm
平成27年度「英語教育実施状況調査」の結果について
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/gaikokugo/1369258.htm