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子供の主体性・積極性を育む「世界基準の子育て」を発信!〜アイシャ・レバインさんインタビュー〜

おうち英語に役立つ自然な英会話フレーズが満載!動画配信サイトにて、登録者数35万人を超える(2022年4月時点)人気の英会話チャンネル『バイリンガルベイビー英会話』を運営。

日本人の夫とともに、国際結婚や家族イベントなど、異文化家庭におけるバイリンガル育児の日常を動画で紹介するアメリカ人ユーチューバー・アイシャ・レバインさん。

子供の主体性や積極性を育んでほしいという思いのもと、誰もが家庭で実践できる世界基準の子育てメソッドを提唱しています。0歳からはじめたい、アイシャさん流の効果的な英語の学び・バイリンガル育児のコツを伺いました。


Q1. 動画配信サイトで英会話チャンネルをはじめたきっかけは何ですか?

Q2. 日本人とアメリカ人の子育ての一番の違いはどこですか?

Q3. アイシャさんが考える「英語は早くはじめた方が良い理由」とは?

Q4. バイリンガル育児で「英語と日本語」が混乱しない?

Q5. バイリンガル育児のコツを教えてください。

Q6. これからの子供たちに身につけてほしい英語力とは?


Q1. 動画配信サイトで英会話チャンネルをはじめたきっかけは何ですか?

Q1. 動画配信サイトで英会話チャンネルをはじめたきっかけは何ですか?

ネイティブスピーカーが日常的に使う「生きた英会話」を日本のご家庭に届けたいという思いから、2017年に日本人の夫といっしょに動画配信チャンネル『バイリンガルベイビー英会話』をスタートしました。

アメリカの大学を卒業後、15年間日本企業で働いていましたが、実はその間ずっとモヤモヤしていたことがありました。
それは、いくら英語がペラペラな同僚でもいざ外資系の方と交渉の場面になると、自分の意見を相手にしっかり伝えられなかったり、相手より弱い立場になってしまったりすることが多いということです。

グローバル・ビジネスにおいて主張する力は不可欠ですし、人前ではっきり意見を述べない人は海外では不利な立場に置かれます。高い英語力がありながら、自分の価値を相手に主張できないのはもったいないと思いながら過ごしていたのです。

0歳から英語を学ばせたい保護者のためのおうち英語

日本の英語教育の未来に不安を感じていた頃に長男が生まれ、日本の親御さんの中には0歳からでも我が子に英語を学ばせたいと考える方が多いことを知りました。

せっかく小さなうちから英語にふれるのであれば、単に英語がしゃべれるようになるだけでなく、子供が自分の意見をもち、それをはっきり伝えられる力を身につけてほしい。そのためにはまず親が自己肯定感をもって子育てをする必要性があると感じたのです。

異文化が共存する私たち国際ファミリーだからこそできることがあるのではないかと考え、息子・娘の2人の我が子の育児を通し、おうちで実践できる子育てメソッドを発信しています。

Q2. 日本とアメリカの子育ての一番の違いはどこですか?

Q2. 日本とアメリカの子育ての一番の違いはどこですか?
動画配信をはじめてから視聴者の皆さんたちと毎日のように語り合う中で、日本とアメリカでは子育ての考え方に大きな違いがあることに驚きました。

子供の意見と主体性を尊重した育児は欧米では珍しくありませんが、日本では学校教育においても家庭においても「主体性」や「積極性」を学ぶ機会が限られているように感じるのです。

たとえば我が子と会話をする際、子供の目線に合わせた話題を選ぶ人が多いということ。ニュースで問題になっているような世界の動向などは「子供と話すのはまだ早い」とか「世の中のことは子供には理解できないだろう」と考えがちです。

もちろん子供の年齢に合わせた問いかけは必要ですが、親が積極的に子供に意見を求めたり、たくさんの選択肢を示して子供が自分で考えたり決めたりする機会を、気づかぬうちに後回しにしてしまうことが多いのではないでしょうか。

自分で考え、恥ずかしがらずに伝える力は英語習得の「土台」

我が家では、息子と娘がまだ言葉が話せない赤ちゃんの頃から、「話し合うこと」や「意見交換」を生活の中でくり返し実践してきました。

「自分の好きなものは何かな?」と考えることが増え、その気持ちを親が尊重することで「好きなことを大切にしても良い」と思える大人に育ってほしいと考えたからです。

私たちが伝えたいバイリンガル教育とは、英語を上手にしゃべれるようになることだけがゴールではありません。英語に限らず、言語はコミュニケーションのツールです。

まず自分の意見をもち、それを自分の言葉で周りの人に伝えようと思うこと。小さな頃から世の中には多様な考え方があって良いということを理解すれば、子供は「私もこの世界の大事な一員なんだ!」と自分のアイデンティティ=自分らしさを実感し、いろいろな人との対話を楽しむことができるようになるでしょう。

そして、子供が「自分で考え、それを恥ずかしがらずに伝える力」は、将来の英語習得の大切な「土台」になります。

Q3. アイシャさんが考える「英語は早くはじめた方が良い理由」とは?

Q3. アイシャさんが考える「英語は早くはじめた方が良い理由」とは?
私は日本の文化に魅せられて、17歳から日本語を習いはじめました。ですから大人になってからでは言語が習得できないとは思いません。

ただし、小さな頃からネイティブスピーカーが話している英語をたくさん聞くことで、英語を理解する「英語脳」や英語を聞き取る「英語耳」が育つといわれる通り、脳や耳が柔軟な幼児期から英語にふれた方が英語の吸収は早いと感じます。おうち英語を早くから実践されている方たちからも同様の意見をよく聞きます。

また、赤ちゃんの頃から英語をスタートすることで自然と他文化にも興味をもつようになり、一言語だけより知識の幅が広がるのもメリットだと思います。0歳からおうちで生きた英語にふれるのは良いことといえるのではないでしょうか。

できれば、学校で英語を「勉強」として学習するより前に、家族との楽しいおしゃべりの中でたっぷりと生の英語にふれ、「間違えたって大丈夫!」「話すことが大事だよ!」という体験をさせてあげることです。幼少期に計り知れない親の愛情によって育まれた自己肯定感は、将来グローバル・ビジネスの世界で通用する英語力を身につけるときにも大いに役立ちます。

Q4. バイリンガル育児で「英語と日本語」が混乱しない?

Q4. バイリンガル育児で「英語と日本語」が混乱しない?
家庭の中に英語と日本語が共存する我が家において、子供たちが混乱している様子は見たことがありません。

実は私の母はメキシコ人、父はユダヤ系アメリカ人で、私自身生まれたときからスペイン語と英語が飛び交うバイリンガルな家庭環境で育ちました。

自分の中には常に2つの異なる言語・文化・考え方が存在していたので、父から何か意見を求められるたびに「私ならどうするだろう」とか、「本当にそうなのかな?」と思考し、自分と深く向き合いながら成長しました。

これは不安や混乱とは違って、バイリンガル環境によって自分の個性やアイデンティティの重要性にはっきりと気づくきっかけになり、誰とでも自信をもって意見交換し、議論し、自己を主張できるようになりました。

今、こうして自分が子供を育てる親になり、多様性を受け入れることの大切さを子供に伝えたいと考えるようになったのも、幼少期の体験が影響しているといえます。日本では、なかなか多様性に気づく機会が少ないかもしれませんが、多言語が話せることで人生が2倍豊かになり、自分探しがさらに楽しめるのではないかと思います。

Q5. バイリンガル育児のコツを教えてください。

Q5. バイリンガル育児のコツを教えてください。
我が家では私は英語で、夫は日本語で話すことが多いのですが、子供にバイリンガル教育を強要することはありません。英語と日本語の両方を嫌いにならないように、子供の主体性を尊重するようにしています。言葉はあくまでも世界とつながるためのツールなので、まずは「楽しんでふれてくれたら十分」という程度に考えると良いのではないでしょうか。

まずは親が世界に目を向け、子供の英語のお手本になる

ご両親が日本人の家庭でバイリンガル育児は簡単ではないかもしれません。でも、まずは親自身が意識して世界に目を向け、子供のお手本になってあげることが大事だと思います。

外国のお友達をつくったり、自宅にいながら英会話が楽しめるオンラインコミュニティーなどを利用したりするのも良い方法です。親が日常的に英語にふれる姿をお子さまに見せてあげてください。子供の視野も自然と世界へ向かって広がっていくでしょう。

まずは親からはじまる――。私がバイリンガル育児で大切にしているテーマです。

Q6. これからの子供たちに身につけてほしい英語力とは?

Q6. これからの子供たちに身につけてほしい英語力とは?
恥ずかしがらず、限られた単語でも「伝えたい」という気持ちをもつこと。これは英語習得の基本です。そしてその上で、これからの時代を生きる子供たちには、「エンパシー」の大切さを伝えたいと考えています。

エンパシー(empathy)とは、「共感力」や「思いやり」といった意味があり、完全に補完できる日本語はなかなかありませんが、子育てや教育の世界で重要なキーワードになっています。
私が考えるエンパシーとは、

・相手の価値観が違うことを認めること。

・他人の苦しみを理解すること。

・他人の苦しみを見たら、行動すること。

もちろん見知らぬ人の苦しみを理解し、誰かを助ける行動を起こすことは大人でも勇気が必要です。しかし、その人の立場に立って苦しみを共感する力は、将来子供たちが世界で活躍する上で不可欠な力です。

未来を生きる子供たちには、生きた言語スキルを使って「世界をより良い場所」にするために貢献できる大人になってほしいと思います。

そのためには、私たち親自身が言語の壁を超えた先にある文化や価値観の違いを理解し、多くの人とつながることの素晴らしさを、日々の生活の中で子供たちに教えていくことが大事です。そうすれば、英語というコミュニケーションツールを使って世界へと羽ばたいていく子供たちの「自分探しの旅」は、ますます楽しいものになるに違いありません。

インタビューを終えて

英語の土台となる子供の自己肯定感を育てるためには、まず私たち親が世界に視野を広げ、子供といっしょに成長することが大事だと語るアイシャさん。
そしてこれからは、共感力や思いやりをもって自分の気持ちを言語化する力がますます求められるようになるといいます。
親子の豊かなコミュニケーションを通し、幼児期から世界基準の英語の力をご家庭で積み重ねていきませんか?


アイシャ・レバインさん
プロフィール:アイシャ・レバイン(あいしゃ ればいん)
アリゾナ生まれ。おうち英語ユーチューバー・レバインエデュケーション代表。0歳から英語とスペイン語のネイティブバイリンガルとして育つ。9歳で目にした「茶道」に魅了され、日本に興味をもつ。アメリカと日本の教育と子育ての"良いとこ取り"をしたハイブリッドな子育て法「レバインメソッド」を開発。

『親から始まる「正解のない時代」を生き抜く世界基準の子育て』(双葉社)著者。

親から始まる「正解のない時代」を生き抜く世界基準の子育て

YouTubeチャンネル:バイリンガルベイビー英会話
レバインエデュケーション:https://www.levineeducation.com
Instagram:@bilingualbaby

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