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英語教育に関するニュース

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2018年9月6日、東京都江東区青海に英語村・TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)がオープンしました。
東京都教育委員会と民間事業者が連携して運営するTGGは主に小学生・中学生・高校生が、実践的に英語学習を体験できる施設です。都内の学校のみならず、都外からでも利用できますし、半日、一日コースだけでなく、宿泊コースも想定されています。
学校での団体利用が優先されますが、個人が一般利用することもできます。
ただし、2018年度の予約はかなり埋まってきているとのことなので、興味がある方は早目に確認が必要なようです。

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TGGは、総面積7,000平方メートル。1階がエントランスとホール、2階と3階はアトラクション・エリアとアクティブイマージョン・エリアの2つのエリアに分かれる広々とした空間です。
アトラクション・エリアでは、日常生活のシーンを想定し、エアポートゾーン、ホテルゾーン、トラベルゾーン、キャンパスゾーンの4つのゾーンが用意されています。ここでは、利用者は「初級」「中級」「上級」の3つのレベルに応じたミッションカードを手にして、ミッションを達成していくしかけを体験します。

アクティブイマージョン・エリアでは、「ダンス」「プログラミング」「日本文化」「SDGs(※1)」「金融」といったテーマに沿った課題探求型のアクティビティが体験できます。専門知識のあるスペシャリストが、英語でアクティビティを伴う授業を行うイメージです。子供たちの習熟度に応じて「初級」「初級+」「中級」「中級+」「上級」の5つのレベルを設定し、レクチャー、グループワーク、発表まですべて英語で行われます。

※1 SDGs(Sustainable Development Goals):
「持続可能な開発目標」の略称。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標。貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す普遍的な行動を呼びかけている。

今回は、TGGがオープンする前に小学校の先生たちがトライアル体験をした様子を紹介します。
また、東京都教育庁の森 晶子さんにTGG開設の目的やプログラムの内容についてお話を伺いました。


TOKYO GLOBAL GATEWAYを学校の先生たちがトライアル体験

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TGGはオープン前に400近い学校が予約をしていることからも、学校現場の期待と関心の高さがうかがわれます。
この日、オープン前にTGGのプログラムをトライアル体験した小学校の先生は93人。


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当日参加していた小学校の先生方の英語力は一人ひとり違う様子でした。そのため、英語力に差があっても誰にも発話チャンスがあるプログラムの様子が良くわかりました。先生たちは笑いや歓声を上げながらアクティビティに積極的に参加していました。



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トライアル体験後、先生たちとTGG側の間で次のような具体的な質疑応答がされており、先生たちがTGGを積極的に利用していきたいと考えている様子がうかがえました。

Q.体験するプログラムの選択は可能ですか?
A.2018年度の利用については、TGGからプログラムをご提案させて頂きますが、2019年度からは、予約時にプログラムを選択して頂きます。

Q.小学生には英語のレベルが高いのではないでしょうか?
A.今日は先生とのやりとりだったので少し高めのレベルであり、小学生とのやりとりでは適正なレベルの英語で応対する予定です。

Q.学校でどのレベルまで学習した後、TGGに来るべきでしょうか?

A.どの語学レベルでも楽しく利用して頂けます。普段の学校の授業で学んだことの力試しにTGGを活用して頂ければと思います。適切なレベルについてはCEFR-J(※2)の区分で判断してください。
また、事前に学校経由で配布する準備ブックを活用したり、体験するプログラムに関連する内容を学校で学んだりして、準備してTGGにいらっしゃることにより、より利用効果が高まります。

※2 CEFR-J:
欧州共通言語参照枠(CEFR)をベースに、日本の英語教育での利用を目的に構築された、新しい英語能力の到達度指標。CEFR-Jの指標は、「言葉を使って何ができるか」ということを文章で明示する、can doという能力記述子(descriptor:デスクリプタ)を用いて記述される。



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東京都教育庁の森 晶子さんにインタビュー!

先生たちのトライアル体験から、実践的な英語力を育てようとするTGGのプログラムの内容がうかがえました。このようなプログラムと施設はどのようなコンセプトで生まれたのでしょうか?
東京都教育庁でTGGを担当している森さんに、TGGへの想いをじっくり伺いました!

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TGGを担当している東京都教育庁 指導企画課 国際教育事業担当課長 森 晶子さん

受験英語を超えて、使える英語を身につける場所

(森さん)そもそもTGG開設のきっかけは、子供たちが学校で英語を学んでも、「日常生活のなかで英語を話す機会がない」、「英語を話すことに自信が無い」、「内向き志向の子供が多く見られる」などの状況を打破したいということでした。

TGGでは、8人の児童もしくは生徒のグループをエージェントと呼ばれる1人のイングリッシュ・スピーカーがサポートします。子供たちが学校で習った英語を使って、「外国人とコミュニケーションができた」、「自分の英語が通じた」という成功体験を持つことができるように工夫しています。

また、海外留学や語学研修などでは、相手のネイティブ・スピードの英語に圧倒されてなかなか話せないことがありますが、TGGでは、英語の習熟度がどの段階の子供であっても、十分に話をして帰れるように、様々なレベルのプログラムを提供しています。

申込みをするときに、学校や個人にレベル選択をしてもらいますが、個人差に関しては、エージェント達がそれぞれの子供たちの様子を見ながら、細やかな対応をしていきます。

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「楽しいだけで終わらない」TGG

国内外、官民の連携で、上質な英語教育を提供

(森さん)TGGが楽しいだけのエンターテインメントとして終わってしまうことのないように、英語教育としての品質をしっかり担保できるプログラムをつくっています。分かりやすい例としては、TGGのアクティブイマージョン・エリアのプログラムは、教科学習と語学学習を統合したCLIL(※3)の考え方を取り込んでおり、その際、(株)TGGの専門的なメンバーだけでなく有識者の方々のご意見を取り入れながら作成されています(※4)。

(株)TGGに参画している事業者(※5)に加えて、東京に集積している様々なグローバル企業や国際関係の機関、東京都教育委員会が教育に関する覚書を結んで連携している海外の教育行政機関などから協力を得て、本物志向のプログラムを提供できることも、TGGの強みです。例えば、オーストラリアのクイーンズランド州の現職教員が、TGGに常駐して、現地の授業を提供することも予定しています。クイーンズランド・カリキュラムと呼ばれる現地の授業を日本で公開するのはTGGが初めてという、意欲的な取組です。

※3 CLIL(クリル):
Content and Language Integrated Learning(内容言語統合型学習)の略。

※4 (TGGの)プログラム:
TGGのプログラムの監修には、NHKEテレ「おとなの基礎英語」講師の立教大学・松本茂教授のほか、第二言語習得研究と英語教育の第一人者、上智大学・和泉伸一教授を中心とする複数の有識者が参加している

※5 TGGに関わる事業者:
(株)TOKYO GLOBAL GATEWAYの構成員は、(株)学研HD、(株)市進HD、(株)エデュレエルシーエー、(一財)英語教育協議会、(株)博報堂と、長年、英語教育に携わってきた事業者が参加している。

子供たちが世界へ足場をかける場所をつくる

(森さん)TGGでは、子供たちが通常の英語学習から一歩飛び出て、実社会への足場をかける場所づくりを目指しています。多くの子供たちにまず、英語をツールとして使うことは難しいことではない、自分もできる、伝わった!という成功体験をもってもらいたいです。
そして、英語を使って様々な人と触れ合うことで、世界や可能性が広がっていくこと、その面白さに気づいてもらいたい。TGGは、東京に居ながらにしてそれが実現できる場にしていきたいと思います。

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まとめ

英語の楽しさを実感するだけでなく、子供たちが世界で活躍する足がかりになることまで目指してつくられたTGG。学校の先生たちのTGGへの関心は非常に高く、英語教育へのインパクトが期待されています。
TGGで英語が伝わる楽しさを実感した子供たちが、豊かな国際感覚と英語力を身につけ、世界の人々と積極的に交流する未来の姿が楽しみですね。


TOKYO GLOBAL GATEWAY
〒135-0064 東京都江東区青海2-4-32 TIME24 1~3階

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