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18歳までにバイリンガルを育てる「動画の聞き流し」メソッドとは?~『おやこえいご』著者・小田せつこさんインタビュー~

"ムリなくムダなく、18歳でバイリンガルに!"をモットーに幼児英語メソッドに取り組んでいる小田せつこさん。「英語は子供が小さなときから家庭でたくさん聞かせることが大事」とおっしゃいます。

ご自身のバイリンガル子育ての経験から幼児期の"動画"による聞き流しを推奨する小田さんに、その効果的な取り入れ方と早期英語の学習法について伺いました。


Q1. 0歳からの英語を推奨する理由は何ですか?

Q2. なぜ幼児期に「動画の聞き流し」が効果的なのですか?

Q3. 英語動画の視聴方法とオススメの動画を教えてください。

Q4. 発達段階に合わせた英語の学習法について教えてください。

Q5. 英語教室やサークルに通うメリットは何ですか?

Q6. 早期英語教育に取り組む方にメッセージをお願いします。



Q1. 0歳からの英語を推奨する理由は何ですか?

無理なく英語を取り入れられる環境が整ったときがスタートのタイミング

「英語は何歳からはじめれば良いですか?」という質問をよくいただきます。もちろん、この日からはじめましょうという決まりはありませんが、スタートは早ければ早いほど英語への抵抗感が少なく、はじめる時期が遅い同い年の子と比べると、生涯におけるトータルの学習時間も増えます。
お子さんやご家庭によっても差があるので、生活の中に無理なく英語を取り入れられる環境が整ったときがスタートのタイミング。
それが0歳であればなお良いでしょう。

子供の将来のために幼児期から「英語の種まき」を

私は2人の子供(娘と息子)を授かったとき、「子供たちには小さなうちから英語にふれさせよう」と決めて、子育てをはじめました。
とはいえ、インターナショナル・スクールや英語の塾に通わせるなど特別なことをしたわけではなく、赤ちゃんの頃から英語で親子遊びをしたり、英語の動画などをいっしょに楽しんだりしてきただけでした。

結果的に、子供たちはバイリンガルに育ち、2人とも海外の高校・大学へと進学しました。
私自身も中学校で英語の楽しさを知って以来、ずっと英語を学び続けてきましたが、リスニング力だけはいまだに2人にかないません。
私と子供たちとの決定的な違いは、「幼児期に英語を聞いているかどうか」なのです。

「0歳からスタートする」というと「早すぎる!」と驚かれる方もいらっしゃいますが、親子のふれあいタイムの中に少し英語を取り入れるだけでも十分効果があります。
そして、ママやパパが無理のない範囲で、英語のある生活をいっしょに楽しむことが1番です。私がオススメする『おやこえいご』は、親子で英語に親しみながら「18歳でバイリンガル」を目指すこと。

年齢に合わせた子供らしい生活を大切にしながら、英語を効率良く取り入れ、将来のために幼児期から「英語の種まき」をしてほしいと思っています。


Q2. なぜ幼児期に「動画の聞き流し」が効果的なのですか?

Q2. なぜ幼児期に「動画の聞き流し」が効果的なのですか?

赤ちゃんの"英語耳"が育つ「黄金期」に動画で英語を大量にインプット!

子供でも大人でも語学習得に欠かせないのは「質・量ともに十分なインプット」と「適切なアウトプット」の機会です。インプットとは「聞く」「読む」、アウトプットとは「話す」「書く」です。
赤ちゃんが日本語を覚えるプロセスにおいても同じで、「聞く」というインプットなしに「話す」というアウトプットができるようになることはありません。英語を話せるようになるためには、大量のインプットが必要なのです。

0~1歳半頃までは赤ちゃんとのふれあいを大切にしながら、英語の声がけや歌などで、少しずつ英語を取り入れていきましょう。

1歳半~4歳頃までは、英語の"黄金期"だと思います。言語の聞き分け能力が非常に高く、英語の発音を正確に聞き取る聴力=「英語耳」が育つ時期と考えられています。そしてこの時期に、どれだけ英語をインプットできるかが英語習得のカギになります。

CDや絵本の読み聞かせという方法もありますが、幼児期に必要な大量のインプットをムリなく効率良く行うには、動画による聞き流しが最適です。
登場人物やキャラクターたちが英語で会話をする動画を見せることで、英語がコミュニケーションのツールであることを子供に認識させることができます。また、実生活の中で使われる活きた英語を目と耳の両方で楽しめる点も、動画ならではの特徴です。
CDや絵本の読み聞かせが毎日一定時間できないような場合にも、手軽な動画が強い味方になってくれるのではないでしょうか。

子供が「好き」と思える動画を流しながら英語の音にふれる

我が家では、2人の子供が小さな頃から常に英語の動画をかけ流していました。子供たちがおもちゃで遊んでいるときなどにも動画を流しておくと、2人とも聞くともなく無意識に英語を聞き流し、いつのまにか英語の歌をいっしょに口ずさむようになっていました。
また、動画の中から自分たちが好きなものを見つけ、何度も繰り返し見たり聞いたりしながら、自立的に英語を習得していきました。

たとえ単語の意味がわからなくても、子供は映像を見てストーリーの大きな流れをつかみながら想像力をふくらませます。小さなうちは「英語を聞き取る」という感覚がなくても大丈夫。子供が「好き」と思える動画を流しながら、英語の音にふれさせてあげてください。
聞こえてくる英語の音を敏感に捉え、大量のインプットを無限に蓄積していけるのが、黄金期の子供の特徴です。

動画の視聴時間をあらかじめ決めてから取り組むのも方法

動画の聞き流しは、親の負担が少ないことも大きなメリットではないでしょうか。今はパソコンやタブレット端末などで気軽に楽しめる無料のコンテンツもたくさんありますし、手が離せないときも動画を流しておくだけで、楽しみながら英語にふれさせることができます。
長時間動画を見せることに抵抗があるという方は、「動画は1日何時間まで」と視聴時間を決めておくと良いでしょう。

幼稚園以降になると日本語の割合が増え、お友達の影響などから日本語のアニメや絵本などに興味を示すようになります。ですからその日までは、なるべく英語のコンテンツに集中してください。
動画の聞き流しで十分に耳慣らしをしておくことで、先々英語・日本語どちらも楽しめるようになるのです。


Q3. 英語動画の視聴方法とオススメの動画を教えてください。

Q3. 英語動画の視聴方法とオススメの動画を教えてください。

同じ動画のリピートで英語が確実に定着する

動画選びのポイントは、子供が夢中になれる動画を見つけて繰り返し流すことです。子供は気に入ったものを何度も見たり聞いたりするのが大好きです。
リピートすることで、最初は聞き取れなかった音もだんだん理解できるようになり、英語が定着していきます。10作品を1回ずつより、1作品を10回の方が効果的です。新しいものを次々と与える必要はありません。

「繰り返し」の聞き流しには、シリーズものより1話完結型の映画タイプがオススメです。まずはYouTubeなどを利用し、無料の動画の中からお子さんのお気に入りを探してみてはいかがでしょう。

英語音声と字幕に対応するコンテンツで大人もいっしょに英語を楽しむ

有料ストリーミングサービスを利用するのも方法の1つです。子供向けアニメのオリジナルコンテンツを多く揃えているサービスもあり、なかには英語音声の動画に「英語字幕」を設定することができるものもあります。
英語音声と英語字幕のどちらにも対応しているコンテンツであれば、聞きながら文字を認識することができます。大人の英語学習にも効果的ですよ。


Q4. 発達段階に合わせた英語の学習法について教えてください。

18歳までの道のりを俯瞰(ふかん)して英語に取り組む

英語の習得は、子供の発達段階に合わせた方法で取り組むことが大切です。幼稚園や小学校に通うようになっても1~2歳までと同じやり方では、子供の英語力を十分に伸ばすことはできません。聞き流しの方法にも工夫が必要になります。
18歳までの道のりの間には、英語がのび悩む時期もあれば、反抗期や思春期など、親子の壁にぶつかることもあるでしょう。その流れを俯瞰(ふかん)しながら、0歳からの取り組み方を見ていきましょう。

<年齢別・英語の取り組み方>

時期英語の取り組み方
0~1歳半
(ふれあい重視期)
1番大切なのは、パパ・ママとの直接のコミュニケーション。ふれあいを大切にしながら、ときどき英語を織り交ぜていきましょう。
1歳半~幼稚園
(英語耳の黄金期)
英語の発音を正確に聞き分ける「英語耳」が育つこの時期には、子供の好きな動画を使って英語を大量にインプット。週に1度程度、英語教室などアウトプットの機会をもつことで相乗効果が高まります。
幼稚園~小学校低学年
(英語耳の維持期)
動画も絵本も「お友達と同じ日本語が良い」と主張するようになる時期。無理をせず、子供が興味をもつものを優先させてOK。英語教室などを活用してできるだけ「英語耳の維持」を心がけましょう。
小学校高学年
(英語学習の開花時期)
これまでの積み重ねが開花しはじめるこの時期からは「なんとなく聞く」のインプットを卒業し、意識的に英語を聞き取る習慣を身につけて。このタイミングで1度しっかり発音を練習するのもオススメ。学習能力もついてくるので文法にも取り組みましょう。
中学校~高校
(英語の定着期)
思春期は、親子でコミュニケーションをとることができる状態を保つことを第1に、英語学習では「文法の確認」と「音読」によって英語力の定着を図りましょう。この時期までに1度は海外体験をさせてあげるのもオススメです。

参考資料:小田せつこ『子どもの未来を広げる「おやこえいご」バイリンガルを育てる幼児英語メソッド』(2019、プチ・レトル刊)


Q5. 英語教室やサークルに通うメリットは何ですか?

先生や仲間との情報交換が英語学習のモチベーションに

幼児期の英語習得には、インプットの「量」に加えて「質」も大事な要素です。知識やノウハウをもった先生から教わることで家庭での学習を見直したり、ネイティブの講師からきれいな発音や外国の文化を学んだりすることは、子供の英語スキルの向上につながります。
また、同じ年齢のお子さん同士が出会い、英語でふれあうことは子供たちの良い刺激にもなるでしょう。

英語に限らず、言語の習得には時間がかかります。長く大変なプロセスを、楽しみながら共有できる仲間の存在は、英語を学ぶ大きなモチベーションにつながります。英語はコミュニケーションのツールです。孤立した子育てにならないように仲間をつくることは、英語学習を継続させるコツだと思います。


Q6. 早期英語教育に取り組む方にメッセージをお願いします。

Q6. 早期英語教育に取り組む方にメッセージをお願いします。

将来の選択肢を増やす「英語」は親から子供へのプレゼント

18歳でバイリンガルなんて、まだずっと先の話と感じるかもしれません。でも、子供が「英語ができて良かった」と実感するのは、人生の選択をはじめる18歳頃からでしょう。英語を学ぶ目的は、子供の頃にはなかなか実感できないかもしれませんが、英語ができて困ることは何1つありません。大学進学や就職・転職、そして何より、英語は世界とつながる第1歩です。

私は中学校1年生から夢中になって英語を学び、アメリカ留学のチャンスにも恵まれました。
英語は"Language of Opportunities."(チャンスに恵まれる言語)といわれています。この言葉の通り、英語が話せることでたくさんの可能性が広がっていくのです。
英語は親から子供へのプレゼントだと考えています。お子さんが小さな頃から「いつでも英語にふれている」環境をつくり、楽しみながらムリなくムダなく、18歳でバイリンガルを目指してほしいと思います。

取材を終えて

子供の聴覚は、3~5歳頃までに成人と同程度に発達するといわれています。体の成長に比べるとかなり早いことがわかりますね。英語学習のスタートは、早いほど良いといわれるのも納得です。
2人のお子さまをバイリンガルに育て、幼児英語教室を主催する小田せつこさん。ご自身の体験から得た英語教育法には、たくさんの発見がありました。動画による聞き流しで「英語が当たり前の生活環境づくり」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


小田せつこ先生

プロフィール:小田 せつこ(おだ せつこ)先生
バイリンガルを育てる幼児英語メソッド『子どもの未来を広げる「おやこえいご」』(プチ・レトル)著者。東京女子大学文理学部英米文学科卒。ミュージシャンの父の影響で洋楽を聞いて育つ。大学4年の夏に結婚し、家庭に入ったものの英語への熱意が高まり、関東の中学・高校・専門学校・大学で教鞭をとる。現在は愛知県の金城学院大学人間科学部子ども教育学科教授。英語教室「おやこえいごくらぶ」を主宰。

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