ディズニー英語システム TOP > 乳児・幼児からの英語 > 英語教育に関するニュース > 目指すは日光の外国人観光客へのインタビュー!中青戸小学校の英語授業

英語教育に関するニュース

目指すは日光での外国人観光客インタビュー1

英語で伝えたい気持ちを育む取り組み

2015年度から外国語活動の校内研究に取り組み、2017年度と2018年度は葛飾区教育委員会の教育研究校の指定を受けている中青戸小学校。
同校では「英語に触れたり、体験したりする機会を数多くつくり、英語で伝えたい気持ちを育てていけば、英語を用いて進んでコミュニケーションを図ろうとする児童が育成できるだろう」という仮説のもと、歌やチャンツを用いて英語に触れています。本コーナーでは以前小学1年生の授業の様子()をレポートしたこともあります。

今回は、外国人観光客との交流の準備をしている小学6年生の授業を取材しました!
同校では小学6年生が移動教室で日光を訪れる機会を生かして、外国人観光客と英語で交流することを企画しています。

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知らない単語も推測する力をつける

目指すは日光での外国人観光客インタビュー3

この日の授業では、英語で日付や曜日、天気を尋ねる会話をしたあと、スモールトークとして担任の小林 弘美先生が写真を見せながら、流鏑馬の内容を次のように英語で説明しました。

Do you know this picture?(この写真を知ってますか?)
This is Yabusame in Nikko.(これは日光の流鏑馬です。)
We have this event in spring.(春に行われる行事です。)
You can enjoy Japanese culture.(日本の文化を楽しむことができます。)
The person riding the horse shoots an arrow.(馬に乗った人が矢を放ちます。)
Do you want to see this? (これを見たいですか?)

小林先生は、「矢を射る」など難しい表現の日本語を使わず、身振りも交えて何度か繰り返しながら伝えました。これは、わからない単語も推測して聞くための練習です。児童たちは時折うなずきながら、真剣な眼差しで先生の話に聞き入っていました。
小林先生は、1年を通してテーマを決めて、それにそったトピックを選んでスモールトークを行っているそうです。写真や絵、また先生の身振り手振りが、児童の英語理解を助けています。

続いてチャンツです。全員起立して、「Welcome to Japan」の動画と一緒に歌います。2回目は字幕のない動画にチャレンジ。何度も練習しているため、児童は字幕がなくても大きな声で歌えました。しかも、「もっと大げさに!」という小林先生の言葉に、強弱をつけて自信をもって表現することができました。
すると、小林先生は「歌が入っていない音声なしのバージョンがあるのを知ってる? Do you want to try?(やってみる?)」と誘い、伴奏音だけの動画を流して再度チャレンジ。すると、立派に歌うことができました。
「Good job! できるじゃん!」と褒め称える小林先生。児童も、うれしそうにしていました。


クイズ形式で大盛り上がり

児童が席について落ち着いたところで、小林先生は今日のめあて「外国の方に日本の良さを工夫して紹介しよう」を黒板に書きました。どのように英語で紹介するのでしょうか。
まず、練習として宿題で調べてきた外国の人に紹介したい日本の食や建物、場所について、3ヒントクイズを行います。

What's this event?(このイベントはなんでしょう)

Can you guess?(当ててみて)
の言葉に続いて、ヒントを3つ出します。

最初に手を上げたグループのヒントは次のとおり。
ヒント1 This drink is a little bit bitter.(この飲み物は少し苦いです。)
ヒント2 Famous drinks in Kyoto.(京都の有名な飲み物。)
ヒント3 This is Japanese tea.(これは日本のお茶です。)

ヒントを聞いた児童は勢いよく手をあげます。クイズを出した児童が指名すると、「抹茶」と回答。ヒントを出した児童は、用意していた正解の写真を見せて、正解であることを伝えます。クイズ番組のような展開に盛り上がり、クラス全員で正解した児童を"Good job!"とたたえました。
こうして、日光移動教室で行動する各班から2人ずつ前に出て、3ヒントクイズを行いました。

本番に向けて緊張感も疑似体験

目指すは日光での外国人観光客インタビュー3

授業はこれだけでは終わりません。教室内を実際の日光移動教室に見立てて、外国人と出会った想定で交流の練習を行いました。
インタビューの内容は、ALTの先生とも相談して、相手に失礼のないように決めました。

Hello. How are you? (こんにちは。ごきげんいかがですか?)
May I ask you questions? (質問してもいいですか?)
My name is 〜. What's your name? (私の名前は〜です。あなたのお名前は?)
I'm from Tokyo. Where are you from? (私は東京から来ました。あなたはどこから来ましたか?)
Do you know this picture? This is 〜. We have this event in 〜. (この写真を知ってますか? これは〜です。〜に行われる行事です)
Do you want to go/try? (ここに行ってみたい/やってみたいですか?)
Thank you very much. This is for you. (ありがとうございました。こちらをどうぞ。)
Have a nice trip/day. (良い旅行/一日を。)

紹介する内容は児童が自由に選びます。食べ物、お城、伝統行事など、これまでの授業で、グループごとに3つピックアップし、写真や情報を集めました。また、同校の児童たちは5年生のときにハワイのアリゾナ記念館に折り鶴を寄贈したことから、インタビューのお礼にも鶴を折って渡すことになりました。

この日は校内研修のため、高学年を担当する先生数名が外国人役として参加し、インタビューの練習が行われました。また、大学で教鞭をとっている保護者の協力により、東京理科大学の留学生も参加しました。
児童は教室を自由に歩き回り、外国人役の先生や留学生、また指導に訪れていた玉川大学の佐藤 久美子先生にも話しかけ、聞いた内容をプリントに書き取りました。

目指すは日光での外国人観光客インタビュー4



15分のインタビューを終えた児童に感想を聞いてみると、「これまで何度も練習してきたのに、いざ相手に聞こうとすると、緊張してなかなか言葉が出てこなかった」というものがありましたが、中には「思わぬ質問にも、意外と答えることができた」と自信を深めた児童もいました。
また、会話の途中で集合時間になったときに、会話をきりあげる表現や、行事について質問されたときの答え方を知りたいという声もあがりました。

目指すは日光での外国人観光客インタビュー5


佐藤先生によると、聞き取れなかったときの表現("Excuse me?" / "Sorry. "/ "Pardon?")や、"Wow!"などの驚きを表す言葉などを覚えておくと、コミュニケーションを続けやすくなるのだそうです。黙り込まずに、次々と言葉をつないでいくことが、コミュニケーションを円滑にする秘訣なのですね。

目指すは日光での外国人観光客インタビュー6

日光移動教室では英語が通じる喜びを実感

こうして準備を進めたインタビューの様子について、中青戸小学校校長・淺野 千鶴子先生より下記のように伺っています。

淺野校長先生より

日光移動教室が、無事終わりました。子供たちは授業で練習した内容で、外国の観光客の方々にインタビューしていました。
とても緊張した様子でしたが、だんだんと慣れて話せるようになっていきました。
自分たちの英語が通じた喜びが大きかったように思います。

目指すは日光での外国人観光客インタビュー7

相手の方から予想外のことを言われて戸惑った場面もありましたが、聞き取った単語から「たぶんこのような内容だろう。」と考え、友達と協力しながら知っている単語を並べて答えたというグループもありました。
インタビューの最後に渡した一言メッセージを入れた折り鶴は喜ばれ、一緒に写真を撮ったグループもありました。日光の良い思い出の一つになったようです。

目指すは日光での外国人観光客インタビュー8


まとめ

児童たちは意欲的に授業に取り組み、活気にみちた教室でした。
また、外国人観光客に紹介する内容を自分たちで調べたことで、「これについて話したい」という気持ちが児童の中で大きくなっているのがわかりました。
子供たちの「英語で話したい」「会話したい」という欲求が、英語学習を進めるになることをあらためて感じる授業でした。

中青戸小学校の英語授業では、長い英語フレーズも繰り返し口にすることで覚えたり、チャンツや動画を取り入れた英語学習を実践したりしています。
これらはご自宅でも取り入れられる方法ですのでぜひ試してみてください。

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