神奈川県横浜市で2016年にオープンしたコスモグローバルキッズ(2022年 CGK International Schoolに名称変更)は、英語と日本語のバイリンガル教育を行っている幼児園です。
ここでは、8:30から17:00という長い保育時間の中で、ネイティブの先生と日本人のバイリンガル保育士が、教育と保育を連動させたプログラムで子どもたちを教えています。
今回は、同園の甲斐 実 理事長に、早期英語教育のメリットや英語上達に必要な要素についてうかがいます!
1.早期英語教育のメリット
2.子どもは新しいものに対してオープンマインド
3.英語上達に必要なこと
4.英語を「必須」と考えている父母が増加
5.英語が話せることで未来は広がる
1.早期英語教育のメリット
――コスモグローバルキッズでは、2歳の入園時から英語教育を行っているとのことですが、早期英語教育を行うメリットはどんなところにありますか?
日本語と英語の大きな違いのひとつが文の構造、つまり主語+述語(+目的語・補語・修飾語等)の語順です。
英語に限らず、フランス語やイタリア語などヨーロッパの言葉は英語と似た構造が多いため、他言語の習得が楽だと言われていますが、日本語はその反対。
構造が全く違うので、英語でコミュニケーションを取る時は、いわゆる「英語脳」に切り替えて、日本語を介在せずに英語を理解するように努める必要があります。
幼いうちに英語に慣れておくと、この「英語脳」へのスイッチの切り替えが非常にスムーズに行くようになり、頭で考えなくても、自動的にスイッチが入れ替わるようになるのです。
そのためには、小さな頃から日々英語にふれることが大切だと考えています。
また、英語の周波数の帯域は日本語のものよりも高いため、子どものうちに聞き慣れていないと、高音域の発音を聞き取れなくなってしまうと言われています。
きちんと聞き取ることは発音にも関係するため、とても大事な要素ですが、リスニング力の面でも早期の英語教育には大きなメリットがあります。
コスモグローバルキッズの甲斐 実 理事長
2.子どもは新しいものに対してオープンマインド
――子どもと大人では英語の習得の過程に違いがあるのでしょうか?
大人は日本語のベースがあるため、それが足かせになり、英語を使うことに抵抗を感じたり、「英語脳」への切り替えが難しくなってしまいます。しかし、子どもはそうではありません。
「伝えたい」という思いを満たすために、ネイティブの先生の言うことをまねて、どんどん吸収していきます。
また、大人は不慣れな英語を使うことに「恥ずかしい」と萎縮しがちですが、子どもは新しいものに対してオープンマインドで接することができます。
もちろん、子どもによっては話すこと自体を恥ずかしがる性質の子もいますが、「英語だから恥ずかしくて話せない」という意識はありません。
3.英語上達に必要なこと
――我が子の英語を上達させるにはどのようなことをしたら良いのでしょうか?
「英語は楽しいな」と感じる経験をさせ、子ども自身が英語を好きになることが大切です。
また、英語はコミュニケーションのツールですから、英語を使いたいと思うような目的が必要です。
それには英語でしか会話ができない外国人の友だちを持つことが一番です。両親が率先して外国人の友だちを作ってみたり、それが無理だとしても、ネイティブスピーカーと接する機会を増やしてあげるとよいですね。
日頃からネイティブの先生と過ごしている当園の子どもたちは、旅行先で外国人に会っても、ためらわずに「Hello!」とあいさつができるようになっています。
英語で話すことに慣れていくことも上達には大事なことです。
4.英語を「必須」と考えている父母が増加
――お母さん・お父さんたちからどのような要望が寄せられていますか?
英語に対するニーズは、「英語が話せたらいいな」という願望レベルから、「これからの社会では英語が話せることが必須」という必要条件レベルへと変わってきています。
こうしたニーズから、当園への問い合わせも増えており、当園に入園する前に他のプリスクールに通っていたお子さんや、「ディズニーの英語システム」(DWE)で英語を学んでいるお子さんもいます。このように早い段階で英語教育をスタートすることは非常によいことだと思います。
とはいえ、多くのご両親が、「英語が話せるようになっても日本の歌が歌えなかったり、日本の文化がわからなかったりというのでは困る」「英語も話せるし、集団生活もきちんと送れるようになってほしい」という要望もお持ちです。こうした要望に対しては、当園では日本的な教育の時間もバランスよく設けるなどして工夫しています。
5.英語が話せることで未来は広がる
――子どもたちが英語を身につけることで、どのような可能性が開けていくとお考えでしょうか?
英語が堪能だと、ビジネスシーンで活躍することが注目されがちですが、その人にとってもっと大切なのは、世界中の人々といろいろな話をして、自分の世界を広げられることではないかと思います。人と接し、自分が表現したいことを伝えるのはとても楽しい経験ですが、英語ができると、その経験が拡大できるのです。
多様な人々と接することで、多様なことに興味を持つきっかけがうまれます。そうして生まれた興味に向かって行動することで、子どもたちの将来の選択肢が広がっていくと考えています。英語とともに、「自分ならできる」という自信や、世界に踏み出す勇気も身につけていって欲しいですね。
参考リンク:CGK International School