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英語は多言語習得のスタートライン ~2人に1人がバイリンガル、4人に1人がトリリンガルの欧州に学ぶ~
日本では2020年度から小学校3~4年生が外国語活動、5~6年生は教科としての英語授業が始まりましたが、第二外国語は大学で大まかな要点を学ぶ程度というのが、一般的なパターンです。ところが欧州では、早い時期から第二外国語を学び、2ヶ国語・3ヶ国語を話す人がたくさんいるようです。

2人に1人が2ヶ国語、4人に1人が3ヶ国語を話す欧州

世界には多民族が共生し、ごく自然に多言語を交わしている国が少なくありません。

たとえば欧州では、2人に1人が2ヶ国語を話すバイリンガル、4人に1人が3ヶ国語を話すトリリンガルなのだそうです(※)。2ヶ国語もままならない日本人にとっては、びっくりするような比率ですね。

欧州の人が2ヶ国語や3ヶ国語を話せるのは、一体どうしてなのでしょうか?ここではドイツを例にあげて、ご説明しましょう。

※参考文献:EUROPEANS AND THEIR LANGUAGES

移民の多いドイツには、バイリンガルもトリリンガルも多い

飲食店のウェイターが、ごく普通に多言語を話す国

ドイツは多くの移民を受け入れる国として知られています。そのため、両親(またはどちらかの親)がドイツ語以外の言語を話す家庭も少なくありません。たとえばイタリア移民のイタリア系ドイツ人に育てられた子供は、ごく自然にドイツ語とイタリア語の2ヶ国語を話すようになります。

さらにその子供が学校に入って英語を学べば、それだけでドイツ語・イタリア語・英語のトリリンガルになることができます。たとえばドイツのイタリアンレストランで働くウェイターが、地元のお客様にはドイツ語で接し、イギリスからの旅行客には英語で対応し、スタッフとはイタリア語で話すというように、3ヶ国語を巧みに使い分けるようなケースも珍しくありません。

小学1年生から英語を学び、小学校5年生からは第二外国語も学ぶ

ドイツ人にバイリンガルやトリリンガルが多い理由は、それだけではありません。外国語を学ぶ環境も、日本に比べてかなり恵まれているようです。

ドイツでは、日本の小学校1年生から高校3年生にあたる学年まで、すべてつなげて「何年生」という呼び方をします。たとえば日本の中学3年生にあたる学年は、「9年生」といった具合です。

ドイツの小学校の多くは、1年生から週に2回の英語授業を行い、5~6年生ぐらいからは第二外国語を学ぶ学校も沢山あります。早くから英語を学ぶ分だけ、第二外国語を学ぶ時期も早いということでしょう。

第二外国語として人気が高いのはフランス語ですが、イタリア語やスペイン語を学ぶ生徒もいます。

8年生からは第三外国語も学べる

ドイツの語学学習が充実しているのは、それだけではありません。なんと、希望する生徒は、8年生(日本の中学2年生)から第三外国語を学ぶこともできます。週4時間程度の授業を行う学校も多く、語学として学ぶだけでなく、理数系の科目を第三外国語で学ぶという選択肢もあります。

日本は大学でも第三外国語を学ぶ教育機関は少ないというのに、中学生で第三外国語を学ぶというのは、一般的な日本人の感覚からすると驚くべきものがあります。

マルチリンガルになると、こんなメリットもある

マルチリンガルになると、こんなメリットもある

人材としての希少価値が高くなる

さて、こうして第二・第三の言語を学んでマルチリンガルになることは、子供たちの将来にとってどんなメリットがあるのでしょうか?

最も大きなメリットは、人材としての希少価値が高くなるということです。今でこそ英語人口の少ない日本ですが、今後は英語教育も少しずつ充実し、「日本人が英語を話せるのは当たり前」という世の中がやがて訪れるでしょう。

そうなったときに、さらに他の言語も話せるということは、大きなアピールポイントになります。たとえば「英語と中国語とスペイン語を話せます」ということになれば、世界の半分以上の人と会話ができるようになり、社会人としての希少価値は大幅に高まります。

相乗効果で語学力が高まる

日本語と英語という2つの言語だけでなく、第三・第四の言語に触れるようになると、お互いの相乗効果によって語学力が高まるというメリットがあります。

たとえば第三の言語としてドイツ語を学び始めると、ドイツ語の文法を知ることで英文法への理解を深めることができます。単語にしても、たとえばドイツ語の「allein(アライン/一人の、孤独な)」は、英語の「alone」と同じ意味ですが、ドイツ語の単語を覚えることでより英単語の記憶を明確にすることもできます。

そうして英語とドイツ語をマスターした後、さらに違う言語を学ぶときは、もっと習得のスピードが速くなるでしょう。

国際人としての視野が広まる

英語以外の語学を学び始めると、英語圏の文化とはまた違った文化に触れることができ、国際人としての視野をより深めることができます。

たとえば英語をマスターした後に、中国語を学び始めたとすると、アメリカやイギリス、カナダなどとはまったく違ったアジアの文化に触れることができます。これは社会人としてビジネスを行う上でも、非常に大切なことと言えます。

まとめ

国際社会で活躍するにあたっては、英語を語学学習のゴールではなく、スタートラインと考えると、より多くの可能性が広がっていきます。

最初に英語をしっかりとマスターしておけば、英語と共通のルーツをもつドイツ語を学ぶのも楽ですし、語彙の似ているフランス語もスムーズに学習できます。一見英語とまったく違って見える中国語も、文法的には日本語よりも英語に似ています。

そうしてマルチリンガルになることができれば、さまざまな国の人たちと円滑なコミュニケーションをとることができ、人間としての幅も広がり、プライベートでの楽しみも格段に広がるのではないでしょうか。

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