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英語教育に関するニュース

塩見先生インタビュー1
立命館大学経営学部で英語教育や異文化コミュニケーションを専門としている塩見 佳代子教授に、国際人として活躍する人を育てるヒントを伺いました!
日本を飛びだし、世界を舞台に活躍している人はどんな共通点があるのでしょうか?


Q1.著書『英語deハローワーク 国際舞台で活躍する人の英語コミュニケーション術』は、どのような経緯で生まれたのでしょうか?

Q2.国際舞台で活躍する人の共通点は何でしょうか?

Q3.「大きな情熱」をもつにはどうしたら良いのでしょうか?

Q4.夢を実現するために、英語はどのような役割を果たせるのでしょうか?

Q5.塩見先生ご自身は、どういう経緯で英語に興味をもつようになりましたか?

Q6.英語の学習で、耳から聞いて覚えるというのは大切なんですね。

Q7.子育てをしているお母さん、お父さんたちにメッセージをお願いします!


Q1.著書『英語deハローワーク 国際舞台で活躍する人の英語コミュニケーション術』は、どのような経緯で生まれたのでしょうか?

私は大学で英語教育や異文化コミュニケーション、国際ビジネスコミュニケーションをテーマに研究し、学生に教えています。そんな彼らが卒業後、社会でどのように英語を使うのかを知り、それを学生への指導に還元したいと考えてこの本が生まれました。
大学卒業後にプロ・アメリカン・フットボールチームのチアリーダーになった本学卒業生の存在も、そんな私の気持ちを後押ししてくれました。彼女は英語を専門に学んだわけではありませんが、それでも、夢を追いかけて海を渡り、英語を使ってアメリカで仕事をすることになったのです。

また、私自身が在外研究(2003-2004年)で、ハーバードロースクール・ビジネススクール共催のネゴシエーションセミナーに参加したり、ノースキャロライナ大学のビジネススクールで駐米の日本人ビジネスパーソンに関して研究していた際、国際的に活躍する日本人100名以上にインタビューを行う機会があり、取材をもとに数多くの事例を本にまとめることができました。

英語deハローワーク

Q2.国際舞台で活躍する人の共通点は何でしょうか?

一言で表すと「大きな情熱」です。
例えば、アメリカのスポーツビジネスの分野で活躍することをめざしていた男性は、インターン先を見つけるために200社に履歴書を送ったと話してくれました。当時は手書きの書類が求められたため、相当な時間や労力を費やしたことでしょう。受け入れてくれる会社を見つけるまで、書類を何社にも送り続けたということでした。

また、ある女性は、将来音楽界で活躍したいという想いから、一面識もない著名な先生にメールで連絡をとり、ロサンジェルスでのボイスレッスンを頼み込んだという人もいました。レッスンを受けたときに、進路に関して助言を求めたところ、ボストンの有名な音楽大学へ推薦状を書いてくれたそうです。この推薦状により入学への道が開け、彼女は現在音楽家として活躍しています。

こうした事例から、目標に向かう強い情熱とひるまない姿勢をもっている人が、前に進んでいけるのだとわかりました。

塩見先生インタビュー4


Q3.「大きな情熱」をもつにはどうしたら良いのでしょうか?

まずは行動することです。特に、若いときの「とにかくやってみよう」というエネルギーが大きな力になります。
今は海外のことでもインターネットでさまざまな情報を手に入れることができますが、実際に現地に行き、自分の目で見て、やってみることが重要です。それが視野を広げ、次のチャレンジにもつながります。

そのためにも、小さなときからいろいろなことを経験させる環境を作ることは大切ですね。子どもの興味を最初から否定せず、興味をもったことはやらせてみると良いと思います。 実際にやってみてその子には向かなかったとしても、苦手なことがわかりますし、逆に良いところや好きなことがわかるでしょう。

塩見先生インタビュー5


Q4.夢を実現するために、英語はどのような役割を果たせるのでしょうか?


国際舞台で活躍している人の中には、英語が好きで、英語を使った仕事に就くこと自体が夢だったという人もいますし、英語は苦手だったけれど、夢を実現するためには英語がどうしても必要だったという人もいました。
印象的だったのが、英語は得意ではなかったけれど英語を克服したことで選択肢が広がったということです。

最初はTOEICで300点程度しかとれなかったけれど、英語の勉強をがんばり、留学した人がいます。その人は、「英語を克服することで自信が増し、新たな扉を開く勇気をもつことができた」と話してくれました。

世界で活躍するためには、英語でのコミュニケーション力だけでなく、異文化への理解・対応力が必要になりますが、留学は両方の力を磨くことができるため、留学経験はとても大切なものです。
特に若いころは吸収力も高く、寮やシェアハウスで他の国の人たちと一緒に暮らす機会も多いため、異文化のバックグラウンドをもった人たちと一緒に問題解決する力がそこで養われていきます。

塩見先生インタビュー6


Q5.塩見先生ご自身は、どういう経緯で英語に興味をもつようになりましたか?

私が英語の勉強を始めたのは、当時中学校で英語の授業がスタートしたタイミングです。
ちょうどそのころ、CMにも起用されていた海外のアーティストに夢中になりました。音楽番組でそのバンドへのインタビューを見て、「私もこのグループに会ってメンバーと話がしたい!」と思いました。単純な理由でしたが、そのためには、自分で英語を話せるようになる必要がありました。そこで、英語の勉強に力を入れた次第です。

今は教材が豊富にありますが、当時は多くありませんでした。それもあって、ひとつのリスニング教材を繰り返し聞いていました。期間を決めて同じ教材を何度も繰り返し聞くのは、英語を学ぶ初期段階で有効だったと思います。聞き方は、宿題をしながら、お風呂に入りながらと、"ながら"勉強でしたが、3ヵ月ほど毎日聞くことで、自然と英語が頭に入っていくのを感じました。

この時覚えた"Where is the bus bound for?"(このバスはどこに行きますか?)や "Here we are."(はい、着きました。)などのフレーズは今でも身体にしみこんでいます。聞いているときは、使う機会がいつ来るのかもわかりませんでしたが、繰り返し聞くことでフレーズが耳から入り、気づくとたくさんのフレーズを覚えていました。

その後も英語への興味は深まり、大学院のときにアメリカに留学しました。留学先では寮やシェアハウスで現地の学生や多くの留学生と知り合い、お互いの文化を理解し、そして、異文化の中で適応しながら、充実した留学生活を過ごすことができたのは、大きな収穫だったと思います。今でも留学時代の友人とは交流が続いています。

塩見先生インタビュー2

Q6.英語の学習で、耳から聞いて覚えるというのは大切なんですね。

とても大切だと思います。まずインプットが大事です。日本語を覚えるのと同じです。
まだ話せない赤ちゃんに、お母さんやお父さんが日本語を話しかけ続けると、いつの間にか、自然に日本語をまねて話すようになりますね。

英語も同じように、聞く期間を経て話す期間へと移っていきます。
小さい時から、英語を耳にしていれば英語の音を聞き分ける力が育つので、吸収する時間を大切にして、英語をインプットし続けることが大切です。十分にリスニングした後にスピーキング、さらにリーディング、ライティングという順番で習得していくと良いのではないでしょうか。

子供にどんなに英語を聞かせたとしても、日本で生活している限り日本語のインプットのほうが圧倒的に多くなるのが自然です。
そのため、幼児期に英語を聞かせたからといって、日本語の発達が遅れるということはあまりないと考えています。これは自分の息子を見て実感したことです。

息子はお腹の中にいるときから英語を聞いていましたし、生まれてからも、子ども向けのDVDや映画を英語で視聴していました。父親がアメリカ人ということで、家庭内では英語が聞こえてくる環境ではありましたが、家庭で英語を話す環境でなくても、最近では、テレビやインターネットで、英語の会話や歌、アニメや動画など、様々な方法で英語を聴くことはできます。

こうしたインプットによって英語を聞く耳が育っていたのか、高校生の息子が先日TOEICを受けたところ、リスニングは満点を取ることができました。また、英検準一級も取得しました。

そして、幼稚園から高校まで地元の公立の学校にかよっていた息子は、普段は日本語、特に関西弁を話す方が得意です(笑)。息子を見ていると英語のインプットが多くても日本語の発達に支障がないことがよくわかります。

塩見先生インタビュー8

Q7.子育てをしているお母さん、お父さんたちにメッセージをお願いします!

息子が小学校高学年の時、日本人の担任の先生が英語で本を読んでくれました。
担任の先生はネイティブの発音ではありませんでしたが、息子は信頼している先生に本を読んでもらったことを非常に喜んでいました。

この時に、子どもが英語を身につけるためには、信頼している身近な人が、たとえ英語が得意でなくても、英語を使っていることを知ることが重要なのではないかと感じました。

ご家庭での英語学習でも信頼関係が大事です。
DVDなどの英語教材の発音とお母さん・お父さんの発音が違ったとしても、それを気にすることなく、子どもと一緒に英語の絵本も楽しんで読んであげましょう。
お母さんやお父さんが英語に関心をもっていることが子どもに伝わり、子どもも興味をもって取り組むようになるでしょう。

大学で新入生に対して英語の得意なスキル、苦手なスキルを聞くと、以前はリーディングや文法が得意で、リスニングやスピーキングが苦手という答えが多かったのが、最近では、リスニングが得意だという学生が出て来るようになりました。これは、小学校から外国語活動をスタートしている影響が少なからずあると思います。

実際の教育の効果が見られるまでには時間がかかるもの。
日々のインプットは、すぐには目に見える変化がなくても、子どもの中に蓄積されていますから、必ずアウトプットに繋がるはずです。根気よく諦めずに続けてくださいね。

塩見先生インタビュー3

まとめ

国際的に活躍する日本人に共通する「大きな情熱」をもって行動できる人を育てるためには、子どもが興味をもったことをまずやらせてあげることが大切なんですね。
また、塩見先生ご自身が、息子さんが乳幼児の頃から英語を豊富にリスニングできる環境の中で子育てされたお話も興味深かったです!
お母さんやお父さんが英語学習にしっかり関わることで、子どもの将来を輝かせるための種をまくことができるかもしれません。


塩見先生インタビュー7

プロフィール:塩見 佳代子(しおみ かよこ)

立命館大学経営学部教授。
岡山県出身。ノートルダム清心女子大学英語英文科卒業。
岡山大学大学院教育学研究科在学中に、ロータリーインターナショナル財団奨学生として、ブリガムヤング大学大学院言語学研究科へ留学し、TESL CertificateとM.A.取得。
帰国後、岡山大学大学院教育学研究科(英語教育専攻)を卒業し、修士号取得。
その後、フルブライト奨学生として、コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジ人文科学研究科(TESOLプログラム)へ留学。M.Ed.取得後、博士課程後期修了。
2001年より現職。最近では、TEDxKyotoのキュレーターやスピーカーコーチとしても活躍。

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