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英語教育に関するニュース

デジタルネイティブ世代

近年はパソコンだけでなく、スマートフォン、タブレット等の様々なデバイスが家庭に浸透しています。
生まれながらにしてこうしたデバイスが身近に普通にあり、それを使い込なすことができる、いわゆるデジタルネイティブと言われる子供たちが増えてきています。

こうした子供たちは、普段からタブレットなどを使って自分の好きな動画を鑑賞し、ゲームで遊んでいます。子供たちが情報端末を使っている現状を考慮し、政府は学校においても情報コミュニケーション技術(以下、「ICT」)を積極的に活用した設備やシステム導入を進めています。

文部科学省は2011年に、2020年度に向けた教育の情報化に関する総合的な推進方策である「教育の情報化ビジョン」を取りまとめました。これは21世紀を生きる子供たちに求められる力を育む教育の実現を目的として立てられた政策です。
この推進にあたり、平成25年度までに以下の2つの実証研究が行われました。

  1. 「フューチャースクール推進事業」(総務省)
  2. 「学びのイノベーション事業」(文部科学省)

実証研究内容

今回は「フューチャースクール推進事業」(総務省)と「学びのイノベーション事業」(文部科学省)を詳しく見てみましょう。


「フューチャースクール推進事業」(総務省)

主に子供たちの学びの場である学校において、どのようにICT技術が導入できるのか、「ハード面」を中心とした調査研究が行われました。
実際に小学校10校、中学校8校、特別支援学校2校を対象に児童生徒1人につき1台の情報端末(タブレットPC)等が配られました。また、無線LANによるネットワーク環境を構築。これらを活用した授業を実践することで、どのような効果が得られるのか検証されています。

「学びのイノベーション事業」(文部科学省)

こちらは、学校においてICTを活用してどのような教育ができるのか、「ソフト面」から調査研究が行われました。実際に学校にタブレットや電子黒板などを導入し、どのような教育方法が最適なのか検証されてきました。

学びのイノベーション事業

写真:「文部科学省」学びのイノベーション事業実証研究報告書のポイントより

調査研究では以下の点で顕著な効果が見られたことが報告されています。

  • 画像や動画を活用した分かりやすい授業により、興味・関心を高め学習意欲が向上した。
  • 児童生徒の学習の習熟度に応じたデジタル教材を活用し、知識・理解の定着が図られた。
  • 電子黒板等を用いて発表・話合いを行うことにより、思考力や表現力が向上した。

また8割以上の生徒が、こうしたICTを活用した授業を肯定的にとらえています。

児童生徒の意識

児童生徒の意識

図:「文部科学省」学びのイノベーション事業 実証研究報告書より

では具体的にどのようなICTを使った学びが実施されたのでしょうか?

英語教育におけるICT

葛飾区立本田小学校第5学年では外国語活動(英語授業)においてICT教育が実施され以下のようにレポートされています。

「生徒が、学習者用デジタル教科書・教材を使って、ネイティブの英語の発音を映像で観察したり、波形表示機能を使って自分の発音との違いを比較したりすることにより、発音練習に恥ずかしがらないで意欲的に取り組み、英語に慣れ親しむことができるようになった。また発音に慣れてきたら、さらにペアで発音を確認し合ったり、ロールプレイングで簡単な会話を行ったり、より実践的な外国語活動へと発展させることができるようになった」

このようにネイティブの講師のいない学校でも、子供たちがネイティブの発音に触れ、英語に慣れるための環境づくりがICTによって可能になっています。

ICT教育の効果

ICTは、時間的・空間的制約を超えること、双方向性を有すること、カスタマイズが容易であることなどがその特長となっています。このような特長を効果的に活用することにより、

  • 子供たちがより分かりやすい授業
  • 一人一人の能力や特性に応じた学び(個別学習)
  • 子供同士が教え合い学び合う協働的な学び(協働学習)

などが可能になっているようです。
特に英語は、映像や音声を通してネイティブの発音やコミュニケーション方法を理解する機会を増やしてあげることがより効果的な学習につながります。また、覚えた表現を子供同士で使うことで、英語に対する関心がより深くなっていくと考えられます。

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