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専門家の先生による、英語教育に関する記事

英語にふれる機会を探してみましょう

神奈川大学名誉教授 伊藤克敏 先生にお話を伺いました

が大好評であったため、今回も伊藤先生の"お悩み相談室"をお届け致します!

Q:うちの子は、わざと間違った英語を言ったり、英語の質問にあえて日本語で答えたりすることがよくあります。注意したほうがいいのでしょうか?
(お子さんの年齢:2歳)

A:わざと間違えるのも、言葉のゲームの一種です

正しい言葉を知っているにもかかわらず、わざと間違ったり、日本語を使ったりするとき、子どもは言葉のゲームを楽しんでいます。また、間違えることによって、正しい形を確認しているケースもあります。ゲームと言っても、これは立派なコミュニケーション。そもそも言語はコミュニケーションの道具なのですから、お子さんがその道具のいろいろな使い方を試しているのだと考えて、あまり神経質にならず、おおらかな気持ちで見守ってあげてください。

Q:幼稚園に通い始めてから、それまで大好きだった英語を急にいやがるようになりました。このまま英語から遠ざかってしまうのではないかと不安です。
(お子さんの年齢:3歳)

A:決して無理せず、楽しく英語にふれる機会を探して

いま、お子さんは、「英語よりもやりたいこと」で頭がいっぱいの状態なのでしょう。こんなときには、決して無理をせず、「気軽さ」や「楽しさ」を優先して英語にふれることを心がけましょう。例えばテレビで英語が流れたときに、「なんて言っているのかな?」などと、さりげなく声をかけたりするのは良い方法です。ワールド・ファミリー・クラブのイベントも楽しく英語にふれられる絶好の機会ですから、大いに活用してください。

成長とともにほかのことに夢中になり、英語から遠ざかってしまう時期もあるでしょう。けれども小さいときに親しんだ英語は脳にしっかりと保存され、中高生になって再び英語に接するようになると、鮮やかに戻ってきます。お子さんの状況に応じて英語との関わり方を工夫しながら、そのタイミングを長い目でじっくり待ってあげましょう。

Q:うちの子はDVDなどを見るとき、英語音声でも夢中になって見ています。英語が理解できているとは思えないのですが、これはなぜなのでしょう?
(お子さんの年齢:4歳)

A:「状況+音声」を受け入れているからです

小さい子どもは、それが母語である日本語であっても、テレビから流れている言葉を一字一句すべて理解しているわけではありません。しかし、映像の状況と発せられている音声をセットにして理解し、子どもなりに楽しむことができます。この能力があるからこそ、音声が英語であっても、日本語と同じように自然に受け入れ、夢中になることができるのです。子ども向けのテレビ番組やDVDを英語音声で楽しむことは、素晴らしいインプットの方法としておすすめですよ。

Q:子どもに"訛り"のある英語を聞かせてしまうと、悪い影響がありますか?
(お子さんの年齢:4歳・3歳)

A:さまざまな英語の存在を知ることも大切です

音やイントネーションは、国や地域による違いのみならず、同じ国内でもばらつきがあるものです。ネイティブ・スピーカーの英語とノン・ネイティブ・スピーカーの英語にも違いがありますね。つまり、これからお子さんたちが接する英語は、すべて全く同じであるということはあり得ないのです。ですから、英語を習得していくなかで、"訛り"のある表現を耳にすることはむしろプラスになると考えられます。

お子さんの発音の誤りに関してもあまり心配はいりません。ディズニーの英語システムでネイティブ・スピーカーの英語に十分に接していれば、発音の誤りは自然と自分で訂正していくものです。

Q:6ヶ月のころからディズニーの英語システムを始めた娘。以前は英文を上手にリピートしていたのに、最近はあまりうまくできません。日本語はどんどん上手になっていますが、そのせいで英語力が低下したのでしょうか?

(お子さんの年齢:4歳)

A:日本語の能力を優先的に育てる時期もあります

ふたつの言語環境のなかで育ち、最終的にバイリンガルとなった子どもでも、第1言語と第2言語の能力を同時進行で身につけたケースは、ほとんどありません。多くは環境に応じて一方の言語能力が優位に育つ時期を経験しています。お子さんの場合も、いまは日本語の言語能力を優先的に育てていて、すぐに英語に切り替えるのが難しい時期なのでしょう。これは一時的なことで、決して英語力が低下したのではありません。時期が来れば、2言語を自由に切り替えられるようになるはずです。いずれにしろ、いまお子さんは、毎日の生活のなかで素晴らしい言語能力を育てている真っ最中です。日本語・英語で優劣をつけず、できるようになったことを十分にほめて、言語に対するポジティブな姿勢を育ててあげましょう。

Q:カタカナを学び始めたので、英語をカタカナ読みしています。せっかくインプットした正しい音を忘れてしまいそうで不安なのですが・・・。
(お子さんの年齢:6歳)

A:ディズニーの英語システムでインプットしていれば影響はありません

ディズニーの英語システムでインプットした英語は「カタカナ英語」の音とは別の音として脳に刻みこまれるので、カタカナ読みに影響される心配はないと思われます。むしろ、カタカナ読みと比べることで、英語の音をより鮮明に意識できるのではないでしょうか。ただ、先にカタカナ英語を知っていると英語のインプットの邪魔になることもあります。そういう意味でも、カタカナ英語に出会うより前の早い時期から、ディズニーの英語システムなどで正しい英語の音にふれる機会をもち、その環境を維持していくのが理想的です。

お子さんによってはわざと英語をカタカナ読みしてしまう時期もあるかもしれません。けれども、例えば外国人の前で実際に英語を話すべき状況になれば、正しくインプットされた言葉は正しい英語の発音でアウトプットされるでしょう。

伊藤克敏先生近影

伊藤 克敏 先生

神奈川大学名誉教授
日本児童英語教育学会(JASTEC)顧問
英国国際教育研究所(IIEL)顧問
国際外国語教育研究会会長

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