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子供を英語嫌いにさせない、楽しい家庭学習のコツは?

元会議通訳者としてビジネスシーンの最前線でご活躍されてきた光藤京子先生は、日本人が英語を習得する上で欠かせないコツを数多く心得ていらっしゃいます。

子供の英語学習の秘訣についてお聞きしました。


Q1.光藤先生と英語との出会いを教えて頂けますか?

Q2.家庭で英語を学ぶときに、ママ・パパが心得ておくことは何ですか?

Q3.英語を学ぶためにママ・パパができることは何ですか?

Q4.子供の英語学習において、今後どんなことが大切ですか?

Q5.子供と一緒に英語を学んでいるママ・パパたちへメッセージをお願いします。


Q1.光藤先生と英語との出会いを教えて頂けますか?

母と一緒にラジオ英会話に耳を傾けたのが始まりです

初めて英語に触れたのは小学校6年生のとき。

母が西洋の映画や文化が大好きで、「一緒に勉強しようよ」と誘われて、ラジオ英会話に耳を傾けたのが最初でした。

当時は高価だった外国製の人形も家にありました。母は映画「風とともに去りぬ」を7回くらいは観ていたと思います。

そんな母の影響で、知らず知らずのうちに西洋の文化に憧れを抱くようになりました。

Q2.家庭で英語を学ぶときに、ママ・パパが心得ておくことは何ですか?

一番気をつけたいのは、子供を英語嫌いにさせないこと

小さい子供に英語を教えるとき、一番気をつけたいのは英語嫌いにさせないことですね。

そのためには、ご両親があれこれ言わないほうがいいです。

お母さんに中途半端な知識があると、つい人と比べたり口をはさんでしまいがちですが、それでは子供は英語を楽しめないですよね。

子供には英語があふれ出てくる瞬間がある

子供によって、吸収のスピードも感じ方もいろいろです。

ひたすらインプットを重ねて、聞いていた英語の音を自分の中に貯め続ける子もいます。

一見すると何の成果も出ていないようでイライラするご両親もいると思いますが、そういう子がある日突然、今まで蓄積してきたものを一気に出すときがあるんです。

そのブレイクスルーの瞬間はすごいですよ。

子供により学びのペースが違うから、大人はただ見守るだけですね。あふれ出てくる瞬間まで待つことが大事です。

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Q3.英語を学ぶためにママ・パパができることは何ですか?

見守りつつも、自由に楽しく学ばせよう

家庭学習でこそ子供をとことん自由にさせましょう。そして、子供の学びのプロセスを見守ってあげましょう。

小学校低学年くらいのうちは、どんな子もとても自由に楽しく英語を学びます。

ただ残念なことに中学年〜高学年にさしかかる頃になると、周囲の反応や視線を意識して自分を出し惜しみしたり、わざと「できない振り」をする傾向が出てきます。

これは英語に限らずすべての学びに言えるかもしれませんが、日本人はあえて目立たないようにしたり、他人と同調したりする傾向がありますね。

順調にいっていた英語学習がこうした日本人特有の周りを気にする意識に妨げられてしまうとしたら、とても残念なことです。

もしご両親がそういう傾向を子供に感じたら、家庭でこそお子さんがのびのびと英語を学べる環境を守ってあげてほしいと思います。

「あなたは間違っていないよ」「堂々としていればいいんだよ」と言ってあげてほしいですね。

ディズニーのアニメーションは秀逸です。英語学習にどんどん取り入れて

日本にいながらでも異文化は体験できます。

外国人が集まるサークルに参加するのもいいですし、英語の映画をたくさん見るのもいいですね。

とくにディズニーのアニメーションは英語表現も秀逸ですからオススメです。子供向けのアニメーションを家庭学習にどんどん取り入れてください。

そしてもし可能なら、親子でたくさん旅をしてほしいです。自然に異文化の影響を受け、勉強をする機会になります。

私が母の影響で英語の美しい音に魅せられたのも同じです。

今はいい教材がたくさんありますから、ご両親がイチから勉強し直せばいいと思いますよ。もし自信がないのなら、学ぶ努力をしてみてはいかがでしょう?

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Q4.子供の英語学習において、今後どんなことが大切ですか?

自分がどこのレベルの英語を目指すのかということ

英語を学ぶときにとても大事なのは、自分がどこのレベルの英語を目指すのかということですね。

たとえば、目的をレベル別に3つに分けるとすれば、一番たやすいところは「旅行会話」レベル。その次が「ビジネス」レベル。そして、「英語そのものを武器にした仕事」がトップレベルです。

でも、誰もがトップレベルを目指す必要はないですよね。旅で困らない程度にできればいいというのなら、それ相応の学習でいいわけです。

文法や発音を軽視しない

英語を学ぶ本当の目的は、世界中にいろんな人がいることを知るということですよね。そのツールが「英語」です。

もしビジネスレベルや、さらにその上のレベルを目指すなら、やはり英語のグローバルスタンダードを身につけてほしいです。

ブロークンな英語はよくないです。文法も発音も、できるにこしたことはないのですから。

そのためには、学校の英語の勉強をおろそかにしないこと。

ちゃんと文法を学ぶこと。冠詞の有無や、前置詞の使い方など、勉強すればすべて身につけられることです。

発音に関しては、幼少期からきれいな英語の音に慣れ親しんで磨いていくのが理想的だとは思います。

6〜7歳くらいまでならきれいな発音が身につきやすく、12歳くらいまでインプットを継続すれば、きれいな発音がその後も定着すると言われています。

努力次第で苦手は克服できる

努力次第で、自分の苦手なところはどんどん克服できます。

自分の適性を見抜くことも大事ですね。もし英語に自信がなくても度胸だけはあるというのなら、どんどん英語を話しましょう。

そうするうちに、少しずつ英語の力もついていきますよ。

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Q5.子供と一緒に英語を学んでいるママ・パパたちへメッセージをお願いします。

「楽しい!」と思うことが、どんな学習においても大事です

失敗を恐れないことですね。「ま、いっか」でやりすごすことも大事ですよ。

私にも苦労や辛い経験もありましたが、一貫していたのは「ポジティブに英語と付き合ってきた」ということ。常に前だけ見て、楽しいことを追いかけてきましたから。

大学で教えていたときは、毎回授業の内容をあれこれ変えました。自分が退屈しちゃうのが何よりもイヤだったんですね。

「楽しい!」と思うことが、どんな学習においても大事です。

お母さんが楽しく学んでいれば、子供も興味をもって学びますよ。

取材を終えて:

「お母さんが楽しく学んでいれば、子供も興味をもって学びますよ」という言葉が心に響きました。

『働く女性の英語術』(ジャパンタイムズ)、『英語だって日本語みたいに楽しくしゃべりたい リアルライフ英会話for Women』(大和書房)など、御著書には女性の生き方を意識した内容も目立ちますが、その根底には、「自分と同じように、働く女性を応援したい」という気持ちがあるとのこと。

子育てを通して英語を学び直せたら、子供と一緒にますます成長できそうです。


光藤先生プロフィール

光藤京子(みつふじ きょうこ)

英語コミュニケーション、翻訳関連の執筆家・コンサルタント(TAS&コンサルティング)。会議通訳、翻訳ビジネス、東京外国語大学などでの指導経験を生かした書籍、記事ブログを多数執筆。代表作の『働く女性の英語術』(ジャパンタイムズ)、ベストセラーになった『何でも英語で言ってみる! シンプル英語フレーズ2000』(高橋書店)のほか、『英語を話せる人 勉強しても話せない人 たった1つの違い』(青春出版社)、『英語だって日本語みたいに楽しくしゃべりたい リアルライフ英会話 for Women』(大和書房)、『伝わる英語 5つの鉄則』(コスモピア)など。最新作に『する英語 感じる英語 毎日を楽しく表現する』(ジャパンタイムズ)がある。

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