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小学校教科書初の「英語」手探り

2020年の指導要領の改訂により英語教育が強化され、学校での英語学習のボリュームは大きく増えます。
例えば、現状の指導要領では高校卒業時点で3000語程度の英語を学習できるように設計されていますが、新指導要領では4000~5000語程度となる見込みです。

そんな中で、2020年度から使われる小学校の英語の教科書を制作した各教科書会社は、英語嫌いの子供をつくらないために遊びの要素を取り入れたりと様々な工夫をしています。
また、新指導要領では英語の文法を説明するのではなく、児童自身に「気づかせる」ことを明記しているため、教科書会社は苦心したようです。
新聞記事から見てみましょう。


小学校教科書
初の「英語」手探り

楽しく迷路・文法「気づき」重視

3月26日に検定結果が公表された新しい小学校教科書には、2020年度から教科となる英語が初めて登場した。教員の指導力が不安視される中、各教科書会社は子供を英語嫌いにせず、英語が苦手な教員も教えやすい教科書となるような試行錯誤を重ねた。

600~700語

「前例がない中、どう指導要領に沿った教科書を作るか手探りの編集だった」

三省堂の担当者はこう振り返る。開隆堂出版は、現職教員18人を執筆陣に迎えた。同社が発行している中学や高校の英語教科書は著者約30人中、現職教員は4、5人。今回は現場の使いやすさを重視し、著者の約半数を現職教員が占める異例の態勢をとった。

11年度から実施されている現在の学習指導要領では、歌やゲームを通じて英語に慣れ親しむ「外国語活動」が5年生から年35コマ(=週1コマ、1コマ45分)、導入された。文部科学省の14年度の調査では「活動」を経験した中1について、公立中の英語教員の92.6%が「英語でコミュニケーションを図ろうとする態度が育っている」と答えるなど、一定の効果があった。

20年度に実施される新指導要領では「活動」は小学3年生からに前倒しされる。5年生から英語は成績評価を伴う教科となり、授業時間も年70コマに増加。グローバル化を見据えて「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能の基礎を早い段階から身につけるのが狙いだ。5、6年生が、現在の中学生が学ぶ英単語の約半数にあたる600~700語に触れることになる。
英語教育は中国や韓国でも、一部の地域を除き小3から始まっている。

遊び感覚

教科書会社が今回、最も腐心したのは「英語嫌い」の子供を作らないことだ。

光村図書出版は、アルファベットの順番通りに進むとゴールできる迷路を載せた。同社担当者は「文字を覚える時につまずく児童が多く、遊び感覚で覚えられるよう工夫した」と語る。

英文の意味をつかむには語順の理解が欠かせない。だが、新指導要領では従来のように教員が文法を説明するのではなく、語順の違いを児童に「気づかせる」と明記しており、この点も教科書会社を悩ませた。

新興出版社啓林館は「私はねこが好きです」という文を英語と日本語に加え、語順が英語に近い中国語と、日本語に似た韓国語の計4か国語を掲載した。担当者は「日英2か国語で充分では、という議論もあったが『気づき』を促す好材料と判断した」と説明する。

一方、全7社が▷英語での自己紹介▷時間割に関するやり取り▷小学校の思い出を話す――などをテーマとする単元を設けた。文科省が新指導要領に対応した教材として作成した「We Can!」にいずれも掲載されており、同教材に近い教科書となった。

指導力課題

多くの小学校教員は英語の指導法を学んでおらず、教員の指導力のバラツキをどう克服するかが最大の課題となっている。

都内で21日、教員向けのセミナーに参加した神奈川県の公立小の教諭は「周りはALT(外国語指導助手)に頼り切りの状態。自分も1人で英語の授業を成立させられるか、不安がある」と打ち明けた。

文科省は都道府県などの推薦を受けた優秀な教員に研修を行い、その教員が地元などで内容を伝える形をとっている。民間の英会話学校なども研修を行っているが、参加は任意だ。

教科化により教員は成績を付けることになるが、国はまだ評価方法を示しておらず、現場の不安に拍車を掛けている。国は来年度、3段階で児童を評価する指針を示す予定だ。

今回、全社がぺージを切り取ってそのまま授業や評価に使えるシートを教科書に載せた。独自の教材を準備する手間を省くことで、教員の苦手意識や負担軽減に配慮したという。また、無料通話アプリ「LINE(ライン)」で登録すれば、授業を実施する時期にその単元の教え方のコツを配信する会社もあった。

玉川大の佐藤久美子名誉教授(英語教育)は「教員が苦手意識を出してしまうと、子供も英語嫌いになる。英語で話せた時の子供の喜びは計り知れない。教科書は授業を進めやすく平易な内容にまとまっているので、教員は積極的に子供とやり取りを重ねてほしい」と指摘している。

コミュニケーションに力

4技能を重視した英語教育への転換は、小学校から中学、高校へと続く。
読解や文法中心の授業から、英語力を6段階で評価する国際標準規格「CEFR(セファール)」に沿って、英語でのコミュニケーションに力を入れる。高校生の半数が、卒業時にCEFRで下から2番目の「A2」に相当する、英検準2級レベルに到達することが目標だ。高校卒業までに習得する英単語は、現在の約3000語から4000~5000語程度に増える。
大学入試センター試験に代わり、2021年度に始まる大学入学共通テストでは、4技能の力を測るため英語の民間試験が導入される。

◆英語教育強化のイメージ◆

現状
(高校卒業時3000語程度)

新指導要領
(高校卒業時4000~5000語程度)

高校

CEFRのA1~A2
(英検3級~準2級等)
1800語程度
目標は生徒の半数が英検準2級以上
(17年度39.3%)

CEFRのA2~B1
(英検準2級~2級等)
1800~2500語程度
4技能をバランスよく伸ばし、発信力を高める

中学

CEFRのA1
(英検3級等)
1200語程度
目標は生徒の半数が英検3級程度以上
(17年度40.7%)

CEFRのA1~A2
(英検3級~準2級等)
1600~1800語程度
授業は原則、英語で実施

小学校

CEFRのA1
(英検3級等)
5、6年
歌やゲームで慣れ親しむ

CEFRのA1
(英検3級等)
600~700語程度
5、6年
教科書を使って段階的に「読む」「書く」活動も実施

3、4年
「聞く」「話す」活動が中心


読売新聞 2019年3月27日朝刊 <スキャナー SCANNER>より
教育部 新見舞、渡辺光彦 記者
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