英語教育に関するニュース

英語教科化先取り
2020年度からの英語教科化を見据え、一部の小学校では、新学習指導要領を先取りした英語授業や、オンラインによる1対1の英会話レッスンが始まっています。また、英語教育を町おこしにつなげようとしている自治体もみられます。
いち早く動き出している小学校や自治体の取り組みについて、新聞記事から見てみましょう。


小学校 英語授業を先取り

新しい学習指導要領が2020年度から実施されるのに伴い、小学校での英語教育が本格的に始まる見通しだ。それを見据え、学校現場では、英語の授業を前倒しして始めるなど、さまざまな取り組みが広がっている。

―2020年度の教科化見据え工夫―


「先生たちがやってみるからね。Watch us (見ていてね)!」。1月31日、神奈川県横須賀市立田戸(だど)小学校。4年生のクラスで担任のA先生はこう話すと、フィリピン出身の外国語指導助手(ALT)と2人で、互いに手に持つ写真が何月の行事かを当てるやりとりを始めた。「Graduation (卒業式)」「It's March (3月です)」
続いて児童たちも写真を持ち、2人1組で会話の練習。この授業は、20年度から実施される学習指導要領を先取りした「外国語活動」だ。

新指導要領では3、4年生で現在はない外国語活動(週1コマ)が導入され、5、6年生では外国語活動(週1コマ)がなくなる代わりに英語(週2コマ)が教科として新設される予定だ。一部の学校では18年度から先行実施される。

田戸小学校は英語教育を強化するため、3、4年生は一昨年、5、6年生は昨年から、英語を学ぶ授業を増やし、新指導要領と同じコマ数にした。夏休み中も授業をするなどして時間をつくり小学生のうちから英語を学ぶ意欲を育むことをめざす。

5、6年生では地元の米軍基地内の小学校の児童宛てにビデオレターを作成。各自が自分の夢を英語で語った。また、修学旅行先で出会った外国人観光客にインタビューする試みも。A先生は「英語を使う目的をはっきりさせることで、子どもたちの学習意欲はぐっと上がる」。4年生のある生徒は「発音の仕方を勉強するのが楽しい」と話した。

福岡県飯塚市は昨年9月、市立小学校全22校の6年生全員を対象に英会話レッスンを導入した。オンラインレッスンを手がける企業のシステムを使い、隔週で取り組む。児童はタブレット端末やヘッドセットを使い、1対1で外国人講師のレッスンを受ける。
市教育委員会の担当者は「最近は学校でALTと積極的にコミュニケーションをとる姿も見られるようになった」と語る。

教科化をにらみつつ、英語教育を地域おこしにつなげようと考える自治体もある。人口約1万5千人の岡山県和気町は今年4月から「英語特区」になり、特例として全町立小学校で1年生から英語を教え始める。各校にはALTが常駐する。

これに先だって同町は昨年4月から、町内の幼稚園・保育園にALTを派遣してきた。英語特区のスタートで幼稚園・保育園から小中学校まで途切れることなく英語教育を受けられる形になる。

同町が英語教育に力を入れる背景には、若い世代の町外流出を食い止めたいという思いもある。町民アンケートでは、30代の半数弱が「教育・保育の環境」を重視している実態が浮かんだ。英語関連施策を中心になって進めてきた同町の総合政策監は「外国人観光客も増えるなか、英語教育を充実させることは地域全体の力を高めることにつながる」と話す。


朝日新聞 2017年2月3日 朝刊 「教育」面
杉山麻里子、宮嶋加菜子記者
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