英語教育に関するニュース

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中学受験というと、これまでは国語、算数の2科目か、理科、社会が加わった4科目が主流で、英語で受験できるのは帰国子女を対象としたものでした。ところがここ数年、一般入試でも英語を選択できる学校が増加し、その数は首都圏だけで100校に迫る勢いです。

こうした動きの背景にあるのが、小学校での英語学習のスタートと、2020年の大学入試改革です。2008年に始まった小学校5、6年生の外国語活動は、2011年に必修となりました。さらに次の学習指導要領改定では小学校3年から外国語活動がはじまり、小学5、6年では教科として義務化されることが決まりつつあります。

文科省の施策に先駆けて英語教育やグローバル教育に力を入れてきた私立中学としては、小学生あるいは幼児期から英語学習をはじめている生徒を入学させたいという思いがあるのでしょう。私立だからこそできる環境で生徒の英語力や国際理解力に磨きをかけ、社会で活躍できる人材を育成していきたいという考えが伺えます。

それでは、実際にはどのような英語入試が行われているのでしょうか。具体的な事例を見てみましょう。


英語1科目での受験も可能に

入試の形式で多いのは2科目受験で、(1)国語、算数、英語のうちから2科目選択 (2)「国語と算数」もしくは「英語と算数」どちらかの組み合わせを選択 の2パターンがあります。
4科目受験の場合は(3)「国語、英語、理科、社会」 (4)「算数、英語、理科、社会」などの組み合わせがあります。

さらに近年増えているのが英語1科目だけの入試です。東京女子学園中学は、リスニングとスピーキングだけの英語入試をスタートしており、英検3級以上を取得していると、特待生制度の対象にもなります。入学後も「WORLD STUDY」というオリジナル教科書で世界の国々の文化、社会問題、環境を学ぶなど、独自の英語教育を行っています。希望者には2週間のセブ島英語研修やアメリカでの海外教育研修を行うなど、中高に渡ってプログラムも多彩です。

城西大学附属城西中学では、2017年度入試から新たに英語技能入試をスタートさせました。東京女子学園中学同様、英語1科目のみの入試で、15分のリスニング問題につづいて筆記試験が行われます。出題内容は英検3級程度としていて、「帰国生、国内生を問わず、国際的な視野と素養を持ち、海外に強い関心を持つ人物」を募集要項に掲げています。

女子聖学院中学の英語1科目入試は「英語表現力入試」を導入しています。英検4級程度のリスニングと、事前に発表されている課題文の暗誦、英語による簡単な自己紹介が試験内容です。英語暗誦では、「自分なりの解釈に基づいた表現力」も評価の対象とされています。
入学後は、週7時間の英語の授業のうち5時間は既習者や帰国生とそれ以外の生徒と分かれて、段階に応じた授業が行われます。また、学年別に国際理解教育を行い、英語によるアウトプットの機会を豊富に設けています。海外の国立州立大学24校の指定校推薦制度もあり、目標を持って勉強を進めることができるのも特徴です。

国内にいながら多様な発想や価値観に触れる

「国際社会で活躍する女性の育成」を教育目標とする山脇学園中学は、学校、カフェ、フラワーショップ、シアターなどイギリスの街を模した施設「イングリッシュ・アイランド」を校内に設置。授業のほかにもネイティブ教師とともにおしゃべりを楽しんだり、特別講座が開かれたりしています。
同校の入試は英語、国語、算数の3教科で行われていますが、国語と算数の試験は50分100点満点なのに対して、英語は60分120点満点と英語に重点がおかれているのが特徴です。
入学後は中学1年、2年で設置された「クロスカルチャークラス」に入ることができます。これは帰国生と将来海外で活躍したい生徒がともに学ぶクラスで、国内生であっても帰国生と接することで多様な価値観や発想に触れることができます。また、帰国生と過ごすことで自然と英語を口にする機会も増えるようです。
中学3年では「英語チャレンジクラス」「科学研究チャレンジクラス」に分かれますが、科学研究クラスでも英語の論文を読んだり、英語でプレゼンテーションしたりと、英語力を磨く機会がふんだんに用意されています。


今回ご紹介した学校はごく一部ですが、今後も英語入試は増えることが予想されます。また、入学後も英語ができる生徒は別のカリキュラムで学習を進める学校が増えていくことでしょう。

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