英語教育に関するニュース

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2020年にむけて英語教育の転換期を迎えていく中、小学校の英語教員の不足を補うため、「特別免許状制度」の対象を小学英語教育にも拡大する方針が、文部科学省により決定されました。この方針の詳細を新聞記事から見てみましょう。

小学校英語の教科化―「特別免許状」対象拡大へ

小学校の英語が2020年度から正式な教科になることを受け、文部科学省は、教員免許がなくても優れた経験があれば教員に登用できる特別免許状制度※の対称を小学英語にも拡大する方針を決めた。現状では単独で授業ができない外国語指導助手(ALT)や海外勤務経験がある民間人らの登用を都道府県教委に促す。

小学英語への特別免許状制度拡大は、教科としての英語を教える小学校教員の不足が懸念されるためで、同省は今月召集の臨時国会に教育職員免許法の改正案を提出する方向で検討している。(編注:記事は本年9/17時点のもの)

ALTの単独授業も

特別免許状の授与対象については、「3年以上の海外勤務経験」や「600時間以上の英語の授業経験」などが条件になるとみられる。
20年度から実施される次期学習指導要領では、歌やゲームで英語に親しむ小学5、6年生の外国語活動を3、4年生からとし、5、6年生では教科書を使い、テストも実施する正式な教科となる。しかし、教科担任制の中学、高校と違い、クラス担任がほとんどの授業を受け持つ小学校では、英語指導の方法を学び、経験している教員はまだ少数で「教える自信がない」という声も出ている。
ALTは現在、全国約2万校の公立小で約1万1400人が外国語活動をサポートしている。例えば、経験豊富なALTが特別免許状を取得すれば、現在は教員と一緒に行う必要がある授業を単独でできるようになる。同省では、元ALTや、海外勤務経験者の掘り起こしも期待している。

外部人材の登用後押し

小学校英語の教科化に向け、文科省は今後、教員養成段階で全員が学ぶ英語の共通カリキュラムを導入するほか、小学英語の教育の中核になる地域リーダーの育成にも力を入れる。
また、来年度の概算要求では、退職教員や大学生ら外部人材が小学校の英語教育を含む教育力向上をサポートする事業で53億7000万円を計上した。国が人件費の3分の1を補助し、小学校の外国語活動の指導のほか、経験の浅い教師への指導、教材開発、部活指導などでの外部人材登用を後押しする。

山形県では、昨年度から同事業を利用して英語塾の講師などを非常勤で採用。県内7地区の小学校21校で延べ21人が、週2回計8時間、授業の補助や、地域を紹介する英語資料の作成などの業務を担っている。

同教育委では「教員と協力して効果的な授業を作り上げてもらう」ため、あえて外国人でなく日本人を採用しているという。国は今年度、1万1500人分の予算を設けており、来年度は、1500人分を拡充する方針。

≪記事:石川純≫

※特別免許状制度
豊富な経験や知識を持つ社会人らに授与し、教員として登用する仕組み。1989年に制度化された。選考・採用は都道府県教委が行う。


讀賣新聞 2016年9月17日(土) 朝刊 くらし・教育面「学ぶ 育む」
≪小学校英語の教科化≫より

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