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広がる英語入試

中学受験では2016年頃から、帰国生ではない一般の生徒に対しても英語を受験科目として選択できる学校が目立ち始めました。その傾向は加速しており、なんらかの形で英語入試を実施した首都圏の中学校は、2014年以降の5年間で約8倍に増えています。
また、英検3級レベル≒日本の中学卒業レベル以上の英語力を測るための試験内容や受験資格を設定する中学校も出てきています。
中学英語入試の多様化と広がりについて、新聞記事から見てみましょう。


中学受験 広がる英語入試

中学受験で、英語入試を実施する学校が増えている。小学校で英語が教えられるようになり、「グローバル化」が強調されるなか、中学側も積極的に採り入れている。
(大賀有紀子、平岡妙子、宮坂麻子記者)

「グローバルな人材」を育成

中学校にとって「英語が出来る生徒」は魅力的だ。西武学園文理(埼玉県狭山市)は昨年から、英語1教科で合否を判定する入試を始めた。今年は5人の募集に対し、10人が出願。広報担当者は「中学受験のために英語の学習を中断する小学生もいるなか、続けた子どもの受け入れにつながればと導入した。グローバル人材育成のモデルとして、周囲を刺激して欲しい」と語る。
内容は、リスニングと筆記試験で計50分。文法問題などの知識より、日常生活で使える英語を重視した。昨年は英検4級程度の難度だったが、「予想以上にレベルの高い受験生もいた」と言い、今年は英検3級程度に難度を上げた。

16年度から英語入試を始めた山脇学園(港区)は今年、英語の試験そのものはやめ、代わりに「英検3級相当以上」を証明する資料の提出を求め、国語と算数の試験を受けてもらった。
「留学希望者らが増えており、英語力のある生徒は学校全体を刺激する」と担当者は話す。

桐朋女子(調布市)も、今年から「英語1教科」の入試を始めた。リスニングと筆記の試験を行ったうえで、「解答に至った過程」を英語で聞く。入試事務局長は「英検3級程度の力が必要。対話重視という本校伝統の試験に倣いながら、小学校での教科化も見据えて導入した」と話す。

公立校で導入の動きもある。今春開講する、さいたま市立大宮国際中等教育学校は適性検査型の入試に、英語の問題も入れた。1次選抜ではリスニングなど、2次は集団の形式でコミュニケーション力などを問う内容という。同市は16年度から、小1から英語4技能を育てるカリキュラムを取り入れており、市教委の担当者は「市内の小学校の英語教育の成果を測る意味もある」と話す。入試は「あくまでも小学校の学習内容で答えられるもの。難しくはない」と説明する。

英検準1級、帰国生レベルも

より高いレベルの英語入試を出す学校もある。慶応義塾湘南藤沢(神奈川県藤沢市)は今年から入試を国算理社の4教科か、国算英の3教科の選択制にした。英語は「読む・聞く・書く・放す」の4技能を問い、難度は英検準1級~2級程度。進学塾の関係者は「帰国生並みのハイレベルな内容」という。
同校は帰国生が多いうえ、今春からは英語教育を受けてきた横浜初等部(横浜市)の卒業生も入学してくる。中学入試の一般枠は70人の狭き門で、大手進学塾の担当者は「定員も減るなか、英語力を重視している」と指摘する。

今年から「英語1教科」の入試を始めた東京都市大学等々力中(世田谷区)も、英検準1級~2級レベルを掲げる。海外生活の経験はあるものの、「帰国後3年以内」という条件にあてはまらない子どもや、インターナショナルスクール出身生も狙っている。
同校はこれまでも選択制で英語入試を実施してきた。英語入試で合格した生徒と、4教科の受験勉強をした生徒の学力差はあるといい、同校教頭は「入学後に克服してもらわないとならない。苦労はするだろう」と話す。ただ、「得意なものを持っている子どもは強い。刺激し合うことで、協働力やコミュニケーション力を育てたい」と語る。

■中学入試の英作文の出題例

【A校(女子校)】
(オーストラリアの男子「トム」がホームステイに来る想定で、自己紹介映像を見て、複数の質問に答える形式)
あなたは、トムが日本に滞在している間、彼のために週末の2日間の予定を企画しています。トムに日本を楽しんでもらうために、土曜日と日曜日にそれぞれどのような計画をたてるかを英語で書きなさい。トムの自己紹介を参考にして、考えて見ましょう。
(問題文は日本語。40語以上の回答)

【B校(共学)】
Write a story that begins and ends with the following sentences.
Beginning: The two students were waiting nervously outside the headmaster's office.
Ending: They had never felt as happy as they did that evening.
(問題文は英語。語数の指定なし)

5年で8倍 一般入試にも導入

首都圏模試センターによると、首都圏の国私立中約300校のうち、19年度入試は125校がなんらかの形で英語入試を実施した。14年度は15校で、5年間で約8倍に増えた。多くの場合は英語以外に、国語や算数など複数科目の受験が必要だが、およそ2~3割の学校は英語1教科による受験が可能となっている。
以前は帰国生を想定して英語の入試を設けていたケースが多い。しかし、11年度から小学校5、6年生で「外国語活動」の授業が必修となり、グローバル化を意識して一般入試でも導入する学校が増えているという。
20年度からは小学校5、6年で英語が正式な教科となる予定で、この傾向は今後も強まるとみられる。



朝日新聞 2019年2月9日 第2東京欄 <変わる進学/大学入試新時代へ>

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