英語教育に関するニュース

中青戸小学校1

小学校1年生から外国語活動に取り組む

小学校英語授業の現場レポート第4弾(※1)となる今回は、葛飾区立中青戸小学校をご紹介します。
同校は2015年度から外国語活動の校内研究に取り組み、2017年度と2018年度は葛飾区教育委員会の教育研究校の指定を受けました。
授業の他にも、木曜日はEnglish dayとして英語で校内放送を行うなど、英語に親しむ工夫をしています。
また、同校では小学校1年生から英語の授業をスタートし、歌やゲームなどのアクティビティを行いながら、英語に親しむ活動をしています。

※1 過去の小学校の英語授業取材記事はこちらから読めます。

手拍子にあわせてターゲットセンテンスを暗唱

取材した日は、1年生を対象に色をテーマに英語の授業が行われていました。
児童たちは前回の授業までに色の名前を13個覚えて、各自が好きな色を1つ決めてきていました。

中青戸小学校3



まず、担任の山路 真由先生に続いて、フラッシュカードに書かれた色を発音。
さらに、"Hello Song"を元気よく歌って授業が始まりました。
続いて色の歌です。
1回目は座ったまま、2回目は自分の好きな色のところで立ち上がるという動作が加わり、児童は一層元気よく歌いました。

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ウォーミングアップができたところで、山路先生から「My Rainbowを作ろう」という今日の授業の目標が伝えられました。
そして、前回の授業で学んだ"What color do you like?"(何色が好きですか?)というセンテンスを手拍子しながら発音し、リズムに合わせて声に出す練習をしました。
これが今日の授業のターゲットセンテンス(※2)となるため、全員で練習したあとは、列ごとに繰り返し、一人でも言えるように定着を図りました。

※2 ターゲットセンテンス:新しく学ぶ文法事項を含んでいる、授業の要点となる英文。

次に色のカードを使ったアクティビティをするため、先生が児童の好きな色のカードを5枚ずつ渡します。
こうしたちょっとしたやり取りにも山路先生は児童が英語を使う機会を作ります。
"Here you are."(はい、どうぞ。)と言って渡し、児童には"Thank you."(ありがとう。)と返すよう促しました。
先生がひとりひとりの目を見て"Here you are."と渡すと、児童は嬉しそうに"Thank you."と言って受け取っていたのが印象的でした。
また、渡したカードが全部で何枚あるか、"One, two, three, four, five."(1、2、3、4、5。)と一緒に数えました。

コミュニケーションに大切な態度を教える

この日のアクティビティは、ターゲットセンテンスである"What color do you like?"を使って、自分の好きな色のカード5枚を他の児童が持つ別の色と交換するというものです。
カードを交換するときに、次のような会話をします。

児童A "Hello."
児童B "What color do you like?"
児童A "I like ~."(私は〜色が好きです。)
児童B "Thank you."

"I like ~."のところで、手持ちの好きな色のカードを相手に手渡し、上記の会話が終わった後はABを入れ替えて再度会話します。
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このアクティビティを始める前に、先生は以下の2つのポイントを黒板に書いていました。

1.あいさつはかおをみてしよう!
2.すてきなえがおではなそう!

コミュニケーションは、言葉だけでなく態度や表情も大切な要素であることを意識してもらい、先生の"Let's start!"(始めましょう!)の合図で、児童同士の会話がスタート。
"Hello."と声をかけては、練習通りに英語を使ってカードを交換することができました。

その後、交換したカードの色と自分の好きな色を虹が書かれた紙に塗り、虹を完成させます。
色塗りの作業中の児童たちは、集中して作業を行っていました。
先生は教室をまわり、やり方を理解できなかった児童には、自分が持っているカードの色を言わせ、その色を塗るよう指導しました。
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それぞれ自分なりの虹を作ったら、児童の作品を映し出して英語で発表します。
先生の「発表してくれる人!」の声に児童たちは元気よく手をあげ、次々に前に出て発表しました。
"Red, blue, yellow and ...... my rainbow."(赤色、青色、黄色、......が私の虹です。)と、児童たちが英語で色をしっかり表現していました。

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今回の授業では6色で虹を作りましたが、虹の色の数は、国によって違いがあることも山路先生は紹介しました。
ドイツは5色、アメリカは6色、アフリカは4色で虹の色を表しています。
日本の虹には使われない色が入っている国もあることに声をあげて驚く児童もいて、異文化理解につながりました。

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センテンスが長くても練習を重ねれば自然と覚える

授業終了後、同校の先生たちと玉川大学 佐藤 久美子教授の間で振り返りの場が設けられました。
今回のターゲットセンテンス"What color do you like?"は、文部科学省のテキスト『Hi Friends!』では5年生で習う内容です。
山路先生も、授業をする前は児童が難しい内容で飽きてしまわないか、興味を持って取り組めるか不安もあったと話してくださいました。

佐藤先生は今回のように難易度の高い授業への取り組みについて、下記のように述べました。
「センテンスが多少長くても、何度も練習することで自然と覚えることができます。これはネイティブの子どもたちや、日本語を獲得していく幼児も同じ。子どもにとって大人が感じる難易度は関係ありません。大切なのは、『誰かと話したい』、『コミュニケーションしたい』という欲求です。今回の授業では、子どもたち自身が好きな色のカードを切り口にしたことで、児童の興味を引き出すことに成功していました。」

また、山路先生は「カードを交換するアクティビティにも懸念材料があった」と振り返ります。児童がカードの交換ばかりに気を取られてしまうと、英語よりも日本語を多く使ってしまう恐れがあったのです。今回の授業で、児童がターゲットセンテンスをきちんと使って会話をすることができたのは、アクティビティの前にターゲットセンテンスや会話の流れを何度も練習したのが功を奏したのでしょう。

佐藤先生によると、幼児や低学年の子どもは手拍子にあわせて発音したり、身体の動きがプラスされたりすると、より楽しみながら学ぶことができるのだそうです。
子どもの興味・関心に訴えるとともに、楽しんで練習できるしかけづくりが大切だということでした。

まとめ

中青戸小学校のこの英語授業では、児童が自分の好きな色を中心にアクティビティを展開することで、興味を持って授業に参加することができたようです。
また、長い英語センテンスも手拍子でリズムにのって発音し、何度も繰り返すことで、児童が難しさを感じずに自然に使うことができるようになっていく様子が見られました。
先生の問いかけに英語で元気よく応え、楽しそうに英語を使っている児童たちが印象的な授業でした!

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