実用英語技能検定(英検®)を志願する小学生がここ一年増えています。
今回紹介する日本英語検定協会の報告からは、志願者数が増加しているだけでなく、上位の受験級志願者が増加していることが分かります。
英検志願者数の内訳について、より詳しく数値を見てみましょう。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
小学生の志願者数が大幅にアップ
2011年度と最近2年間の比較
外国語活動が小学校の5、6年生で必修化された2011年度以降、英検志願者数はどう変化したのでしょうか。2011年度と2015年度の数値を比較した後、増加率の高い2015年から2016年度(16年度は第2回まで)にかけての変化を見ていきましょう。
データ1)2011年度(導入年度)と2015年度の比較
2011年度に比べて2015年度(昨年度)小学生の志願者集数は24%アップ。
しかも、小学1年生においては、55%アップしています。
上の表でわかるように、低学年ほど志願者増加の割合が大きいのです。
データ2)2015年度第1回と2016年度第1回の比較
2015年度から2016年度にかけて、すべての学年において増加傾向にあり、今後も志願者数は伸びていくことが予測されます。
級ごとの増加率の比較
さらに、級ごとの増加率を見てみましょう。
データ3)小学生の級ごとの志願者増
まず、参入者が増えたことにより、初級級である「5級」の志願者数が増加しています。また、上位級、特に「準1級」「準2級」「3級」での増加率が、受験者全体数の増減と比較しても高いことが読み取れます。
以上から、英検協会では次のような考察をまとめています。
◎ 文部科学省の新学習指導要領にて小学校5、6年生での外国語活動が必修化されてから、小学生の英検志願者数は顕著に増加。このことから、全国的に小学生の英語学習が広く浸透しているものと思われる。
◎さらに、小学生の英語レベルは上がっており、それが上位級の志願者数の増加からみてとれる。
≪公益財団法人 日本英語検定協会について≫
公益財団法人 日本英語検定協会は、「実用英語の普及と向上」を目的に1963年に設立された。以来、実用英語技能検定の実施・運営ほか、児童向けの「英検Jr.(旧・児童英検)」やビジネスパーソン向け英語能力テスト「BULATS(ブラッツ)」、留学・海外移住のための英語運用能力試験である「IELTS(アイエルツ)」、さらには英語教育に関する優秀な研究企画に助成金を交付する「英検研究助成」制度など、実用英語の普及・向上に向けた様々な取り組みを展開している。
関連リンク:英検協会ウェブサイト